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連勝中と表情を変えられたゲーム、いつか向き合わないといけないもの【轡田哲朗レッズレビュー/J第15節 G大阪戦】(浦レポ)

「浦レポ」の有料記事を一部紹介させていただきます。

 

連勝中と表情を変えられたゲーム、いつか向き合わないといけないもの【轡田哲朗レッズレビュー/J第15節 G大阪戦】(浦レポ)

 

(Report by 轡田哲朗)

 

中2日だったが同じスタメン構成だったゲーム

 

浦和レッズは5月6日にリーグ戦の15試合目でガンバ大阪と対戦して0-1で敗れた。5連勝中の浦和だったが、ガンバのダニエル・ポヤトス監督に上手くやられてしまった部分も少なからずあるような試合だったし、どちらかと言えば普段の浦和が相手に感じさせているような厄介さを浦和が味わったようなゲームだったとも言えるかもしれない。

 

このゲームに向けて浦和はサミュエル・グスタフソンが戻れなかったので、松本泰志と安居海渡のダブルボランチを継続しながら、5月3日の東京ヴェルディ戦と全く同じスタメンを選択した。中2日でのしんどい部分はマチェイ・スコルジャ監督も百も承知だろうけど、もともと日替わりスタメンのようなシーズンの運び方を是とするタイプでなさそうなのを私たちは2023年に知っているので、それほど大きな驚きもなかったと思う。

ガンバは相手ボール時のベースを4-4-2に置きながら、マイボールでは宇佐美貴史が少し降りたプレーもするので、浦和と似たような構成だったと言えるだろう。そして、彼らが見せたミドルブロックで待つ戦略は浦和にとって難しさをつきつけた。

 

リアクションで自然と前進できる相手ではなく、ゼロからのアクションが必要な相手

 

浦和は開始直後にアクシデントで西川周作を失ってしまった。選手に負傷はつきものだし、何でもかんでもコントロールできるわけではないので受け入れていくしかない。先日、選手で唯一の昭和生まれという話題もあったけれども、どんな選手も年齢を重ねていくと少しずつ負傷が増えていくもの。牲川歩見もJ1でプレーするに値するGKなのは間違いないので、マチェイさんの「本日は彼がいなかったことで負けた試合ではないと思います」という言葉は理解できる。ただ、もっとマンツーマン気味に寄せてくるチームだと、相手のプレスラインの後ろ側に落とすとか、中距離でゲート間の低いパスを通してしまうような彼のキック技術がチームから失われることが問題になる可能性は小さくない。

 

高い位置から積極的にボールを奪いに来る相手に対する浦和の質は少しずつ上がってきて、問題をあまり発生しないようになった。また、相手が完全に撤退して中盤までを明け渡してくれる時は、最後に仕留められるかどうかは別として迫力を出すことはできる。ただ、このような最後方でボールを持つことは邪魔しないけど、そこから進もうとしたら制限を掛けてくる、いわば網を張って待つチームに対しての質が足りないことを露呈した感はある。これは、グスタフソンがいれば問題を小さくする役に立ってくれただろうけど、もとよりこれは浦和が向き合うのを避けてきた感のあるものの1つでもある。

 

 

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