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監督解任は自身にとってのチャンス それでも危機感を深める矢島慎也の心境は(浦レポ)
(Report by 河合貴子)
▼「個人の気持ちとしてはここからだ」と意気込むも
矢島慎也選手が、リーグ戦で先発出場しセンセーショナルなデビューを飾ったのは5年前のことであった。浦和ユースから昇格した18歳の若者に、誰もが心を奪われた。
2012年3月24日札幌ドームで開催された札幌戦、試合当日の朝に先発を言い渡された矢島選手は、緊張するどころか開始1分に柏木陽介選手からパスを受けていきなり豪快にゴールを狙ったのだ。
そればかりか、19分に柏木選手から浮き球のパスを上手く合わせたシュートは惜しくもクロスバーに直撃!!足が攣り61分に交代を余儀なくされてしまったが、ドリブルから果敢にゴールへと向かい躍動していたのだ。ゴールこそ決められなかったが矢島選手の札幌戦デビューは、浦和を愛する人々の記憶に今も残っている。だが、5年ぶりの札幌ドームに矢島選手の姿は無かった。
槙野智章選手の退場、数的不利な状況下で後半から出場した那須大亮選手がわずか3分で負傷しピッチを後にした。交代枠を使い切った状態だったため、ピッチに残された9人は死力を尽くして闘ったが0-2で敗戦。これが、ペトロヴィッチ監督の最後の采配となり、ペトロヴィッチ体制に終止符が打たれた。
その翌日、堀新監督の下で行われた松本山雅との練習試合で、水を得た魚のようにピッチを走り回る矢島選手の姿があったのだ。
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