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弱点が出にくい方向に持っていくことも必要、「悪いなりに勝てる」ところまで【轡田哲朗レッズプレビュー/J第16節 新潟戦】(浦レポ)
(Report by 轡田哲朗)
4週間で7試合を戦う日程で、フィールド9人がスタメン継続だった
浦和レッズは5月11日にリーグ戦の16試合目でアルビレックス新潟とアウェーで対戦し、1-1で引き分けた。途中出場の長倉幹樹に浦和での初ゴールが生まれてビハインドから追いついたのは喜ばしいことの1つだが、勝ち点1で終わったことをどのくらいプラスに捉えるのかというと、難しいゲームだった。
前節のガンバ大阪戦の時点で、少し動きが重そうに見えていたメンバーだったが、マチェイ・スコルジャ監督は「中4日だったということ。その中で選手たちをしっかり回復させようとしました。彼らの疲労度もかなり低い状況だったので、それを見て本日は同じスタメンにすることにしました」と話した。
ガンバ戦の試合中に負傷した西川周作が、その時の交代と同様に牲川歩見に代わっただけのスタメンで、実質的には3試合連続で変更なしと言えるようなものだった。その前の4試合との切れ目はサミュエル・グスタフソンの離脱で松本泰志が入ったのみだったので、大きく見ると4月13日のFC町田ゼルビア戦からの4週間で7試合という割と厳しい日程なのにも関わらず、フィールドプレーヤー9人が同じスタメンで戦っている。メディカル的なデータに問題があるかないかはチームの中の情報だとしても、相当なレベルの固定起用だというのは客観的な事実と言える。

サミュエル・グスタフソンが戻れなかったのがチームにとってマイナス要因なのは確かだろう。実際に彼がスタメンだった試合とそうでない試合で勝ち点の獲得率はかなり違う(1試合あたり17/8=2.125と9/8=1.125)ので、まずは彼がなるべく早く戻れるように運ぶことが望まれるのが1つ。それと同時にマチェイさんも試合後の会見で互換性のある選手がいない状況であることは認めているので、それは編成がどうだったのかという根本的な話はありつつ、彼がいないなりに引き分けではなく勝ちを得られるような何かを見出さないと長いシーズンでは難しいことになる。
精神的にも影響するパスを通されて、下がってしまった全体の位置取り
このゲームはグスタフソンのことを脇においても、3月くらいまでの苦しい部分がピッチ上に復活した感があった。大きく分けて言うと、浦和のミドルブロックから前に出ていきたい守備でボールを奪うに至らない関係と、それにより発生しやすくなる低い位置から前進する必要性に問題を抱え、かといってタメのない攻撃でやり切れるだけのクオリティーは足りていないという全体像の難しさが見え隠れした。
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