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▼使命感を持ってスタメンのピッチに
浦和レッズはルヴァンカップの開幕戦になる7日の名古屋グランパス戦を4-1で勝利した。前半で4点を奪って勝負を決めた一戦だったが、そのうちの2点を決めたのがプロデビュー戦となった荻原拓也だった。

最初に大会レギュレーションを整理しておくと、この大会は全ての試合においてシーズン終了時点で21歳以下の日本国籍選手を1名以上スタメン起用することが義務付けられている。浦和でそれに該当するのは、橋岡大樹と荻原の2人で、他はユース所属の二種登録選手のみだ。

それも”アシスト”の一つであったにしても、荻原は左ウイングで先発の座を掴んだ。試合に向けて「緊張というか、とにかくやらないといけないという使命感でいっぱいでした」という荻原が心掛けたのは、ハッキリとしたプレーをすることだった。

「とにかく最初はハッキリと縦に行こうと。中に行って取られるよりは、縦に行って取られた方がいい。シュートやクロス、アシストでもゴールでも得点に絡めたらという気持ちでした」

その荻原の緊張が解ける間もなく、チームは前半9分に興梠慎三が早々と先制点を奪った。しかし、その後の立て続けの決定機を逃し「決める時に決めないチームは・・・」という言葉も頭をよぎる中で迎えた同15分、その瞬間が訪れた。

 

▼ゴールが見えていない中、感覚で決めた初得点
興梠が左サイドでボールを受けると、「あの場面は状況判断で、興梠選手がサイドに張っていたので、自分は中に止まって」という荻原に向けて興梠が中央に流し込んだボールに反応。ゴールの位置などは確認できていなかったという荻原だが「あれは感覚で」と、シュートコースを決め、体をねじるようにして左足で捉えたボールがゴールポストの内側を叩いてゴールインした。デビュー戦での初ゴールというだけでなく、チームにとっても勝利をグッと引き寄せる一撃だった。

さらに興梠が1点を追加して迎えた同31分、長澤和輝がボールを持つとワイドに張っていた荻原は一気にスプリント。相手サイドバックの内側を通るスルーパスに外から追い越してドリブルに持ち込むと「本当は前に入りたかったんですけど、勢いでねじ入れた感じになりました」というシュートは相手にも当たってふわりとゴール内へ。前半のうちに2ゴールを決める鮮烈なデビューになった。

荻原はユースから昇格した選手だが、ちょうど1年前くらいにようやくユースでレギュラーを取った選手だ。同期昇格の橋岡が早くからトップチームのキャンプなどに参加していたのと比較すれば、遅れて実力を伸ばしてきた選手。それが、沖縄県での1次キャンプで頭角を現し、この衝撃のデビューにまでこぎつけた。

 

▼サイドアタッカーは若手起用がしやすいポジション
デビューの日からちょうど1カ月前、沖縄での2次キャンプで名古屋とトレーニングマッチを行った際、荻原は小さな負傷を抱えて出場を見送っていた。それもまた名古屋に情報がない状況を生んでいたのかもしれない。そして、そのころに話を聞いた時、自身が狙っているポジションの変化が生まれたことを話していた。

「今まではサイドバックをやっていたんですけど、両サイドハーフで勝負していきたいです。右も左も両方ですね。左では縦の突破、右ならカットインからシュートを狙えるので、どっちサイドでもゴールに絡む仕事をしたいです。1年目ですけど、ピッチの中では図々しいくらいに自分を出したいし、試合に出て結果を出したいんです」

今にして思えば、自身のデビュー戦を予期させるような言葉だった。だからこそだろうか、荻原もまた「本当にイメージしていた通りで、ビックリというかホッとしています」と試合後に話していた。

それに加えて、その言葉を聞いた時に、その方がチャンスは大きいだろうと思ったのも記憶している。最終ラインや中央のポジションは試合結果に直結しやすいだけに、小野伸二や山田直輝のような例はあるにしても、若手を抜擢した冒険はしにくい。背番号「26」からデビュー年を思い出させる関根貴大や、原口元気といった10代にしてチャンスを得て出場を重ねていった選手たちの共通点は、サイドアタッカーであることだ。プレー判断の幅が限定されやすく、目の前の相手を打ち倒すという仕事に集中しやすいポジションは、途中交代も含めて監督も起用のチャレンジをしやすい。

「プロのキャリアを積んでいく上でも、思い出の一つになると思います。プロデビューで2ゴールというのは、一生の記憶に残ると思いますし、今後につながる試合だったと思います」

残り10分ほどは完全に足をつってほとんど動けなくなっていた点からも、プロのゲームで90分を戦い抜く体力はこれから慣れと共につけていくしかないだろう。しかし、左足というハッキリとした武器を持つだけに、少なくとも交代出場のオプションとして十分な力があることは証明した。そうした意味では、荻原個人だけでなく、チーム全体にとっても今後につながる大きな収穫があったと言えるだろう。


※関連リンク

ルーキー荻原がみせた攻撃のヒント 連戦のために解決すべき後半の戦い方【轡田哲朗ゲームレビュー/ルヴァンカップ第1節名古屋戦】(浦レポ)

 


轡田哲朗

1981年10月30日生まれ、埼玉県出身。浦和生まれの浦和育ちでイタリア在住経験も。9つの国から11人を寄せ集め、公用語がないチームで臨んだ草サッカーのピッチで「サッカーに国境はない」と身をもって体験したことも。出版社勤務の後フリーに。

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コメント
  1. 2 匿名(IP:182.251.240.2 )

    ウイングはマル、ナバウト、荻原で回していけば問題ないな
    適正ポジションじゃない武藤はインサイドのリザーブでいいよ

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    2018年03月09日 09:04

  2. 3 匿名(IP:49.98.162.106 )

    なれるさ、どんどん使って行こう!ここから少しずつ。名古屋は弱すぎたけからステップアップにはいいね!

    このコメントに返信

    2018年03月09日 09:07

  3. 4 匿名(IP:202.215.80.50 )

    ゴールが見えたらシュートを打つという姿勢があるみたいでいいね。変にチームプレーに走る選手だと、あの2得点したような場面でも、味方の上りを待つとか、パスを選択していたかもしれない。感覚だけで、シュートを打ったというのも大したもの。ゴールするにはこういう嗅覚も必要。荻原のプレーを見て、ほかの選手ももっとシンプルにシュートを打てよと思った。李、ズラタンの外しっぷりが目立つだけに、得点がほしい時の交代要員は、荻原をファーストチョイスにしてほしい。

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    2018年03月09日 09:49

  4. 5 何っていったって浦和(IP:221.170.94.175 )

    荻原君素晴らしいゴールおめでとう。我が浦和でルーキーでの初先発それも2ゴール、歴史に残る快挙だ。

    このコメントに返信

    2018年03月09日 10:01

  5. 6 匿名(IP:182.251.248.16 )

    堀さんはルーキー二人を育てるとか下地作りしてもらって次の監督で勝負をかける感じになるのかね

    このコメントに返信

    2018年03月09日 11:02

  6. 7 ウラワ(IP:219.121.66.23 )

    ルヴァンはスタメン、リーグはスーパーサブで良いんじゃないか

    このコメントに返信

    2018年03月09日 21:55

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