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▼公式戦5試合目の出場で、念願の埼スタに
浦和レッズは23日のJ1第27節で、ヴィッセル神戸にホームで4-0と大勝した。5万5689人の大観衆が集まったのは、相手チームの元スペイン代表アンドレス・イニエスタの影響だったのは認めざるを得ない。それでも、そのゲームで興梠慎三は8月1日の川崎フロンターレ戦以来となるゴールを決め、武藤雄樹は2試合連続ゴール。守っては神戸に流れの中から公式記録に残るシュートを打たせず無失点と、ポジティブな要素が多かったのは間違いない。その中の1つに、今季に明治大学から加入した柴戸海が途中出場のチャンスを得たことも挙げられるだろう。

 

浦和の現在はケガ人が非常に多く、この神戸戦に関しては7選手が負傷を要因にメンバーから外れた。そうした状況に背中を押されたにせよ、柴戸は2試合連続でベンチメンバーに入り、この試合では慢性的とも言える負傷を抱えている柏木陽介に代わり4-0となった後の後半36分から出場した。

 

柴戸はこれまで公式戦4試合で出場機会を得ているが、春先の3試合はいずれも遠征を伴うようなアウェーゲーム。7月の天皇杯では浦和駒場スタジアムでプレーしたが、後半44分からの出場だった。これが公式戦5試合目の出場となったが、埼スタでのプレーはこの神戸戦が初だった。

 

そうした中でも、柴戸は思い切りの良さと落ち着きがうまくブレンドされたようなプレーを見せた。積極的にボールを奪いに行くプレーを見せ、攻撃参加してシュートも放ったのが思い切りの良さの象徴であり、落ち着きの象徴はコーナーキックからカウンターを受けた場面で現れた。

 

▼周囲の状況を把握した上で失点を防いだカバーリング
後半39分、浦和はコーナーキックを得ると最終ラインからも長身の選手たちが攻撃参加した。4点リードでリスクを負わないという考え方もあるが、リーグ戦では得失点差も重要だ。普段通りにゴールを狙いに行く中で、柴戸に与えられたのはカウンターのケアとして最後列に残る役割だった。

 

コーナーキックはゴールにつながらず、浦和はカウンターを受けた。最終ラインは左から宇賀神友弥、青木拓矢、柴戸の順番で速攻を守る状態になり、中央からボールホルダーがフリーでドリブル。青木が距離を保ちながら対応する一方、柴戸は自分と青木の間に入って裏を狙う相手MF古橋享悟をケアする形になった。

 

柴戸はこの時点で抜け出そうとする古橋を離した。それは「最初はオフサイドを取ろうと思って、少し(ラインを)上げたんです」という考えのもとだった。ところが、その次の瞬間に状況が変わった。宇賀神が自分の外側からゴール前へ向けて斜めに走り込もうとする相手に対し、ケアをするための予備的な動作で数歩ステップを踏んだ、このことで宇賀神が最終ラインとなり、古橋がオフサイドポジションではなくなってしまったからだ。

 

それを察知した柴戸は「宇賀神さんがちょっと下がったので、自分も少し早めに下がって裏をやらせないことに切り替えました」と、守り方を変えた。その結果、古橋にパスは通ったもののシュートを打たれる前に回り込むようにしてブロック。柴戸は「古橋選手は大学の時に対戦したこともあって、足が速いことはよく知っていましたし、少し遅れていたらやられていたと思います」と話し、その一連のプレーに対して「比較的、冷静にあの場の状況を把握できていたと思います」という言葉を残した。

 

柴戸が話した通りに判断が少しでも遅れ、ピッチ上の現象で言えば一歩スタートが遅かったら少なくともGKと1対1で失点の可能性が高いシュートを打たせてしまっただろう。このプレーは記者席の私がいた位置からだと、ちょうど最終ラインと古橋の動きが一番見えやすい駆け引きだった。それもあって、柴戸の上手な対応がとても強く印象に残った。

 

▼ミスと警告に「過信を防いでくれる」と前を向く
一方で、試合終了間際にはボールコントロールが大きくなったところをルーカス・ポドルスキに奪われ、そこで倒したことによってプロで初めてのイエローカードも受けた。少しでもスキを見せると持っていかれるという、プロの怖さを味わった瞬間でもある。しかし、柴戸はそれを前向きな経験として捉えた。

 

「ああいう舞台で場数を踏んで、ミスも成長につながると思っています。こういうミスが、過信を防いでくれると思いますし、自分の成長につなげられると思います。今後、絶対にしないという思いになるという意味でも、良いミスだったのかもしれません。そうポジティブに捉えています」

 

試合後、オズワルド・オリヴェイラ監督に柴戸について記者会見で質問すると「柴戸は恵まれた体格を持ち(180センチ)、プレーに多く関わることができるタイプです。彼はまだ経験が浅いので、タイミングを見て、こういう風に起用していきたいと思っています。柴戸も橋岡(大樹)も荻原(拓也)も、レッズの未来を担う選手だと思っていますので、そういった準備をしていきたいと思っています」という答えが返ってきた。

 

柴戸自身も、ゲームに絡めない時期が続く中でも居残りでの個人トレーニングを含め、自分の能力を伸ばす努力は怠っていなかった。オリヴェイラ監督の就任によってコーチングスタッフにはブラジル人指導者が一気に増えた。その指導を「大学などで受けたのとは、また違う形で取り組めています」と話していたこともある。それだけに「監督の求めることは、試合に出られない時期も聞いて考えてきました。高校や大学の時とプレースタイルは変わったと思いますが、それは適応しているという意味でも良いことだと思いますし、自分の強みだと思います。監督によって自分のスタイルを変えなければいけないこともあるでしょうし、ボールに多く関われる選手だと思ってもらえているなら、それも自分の幅を広げられると思っています」と、ピッチに立ったことは大きな手応えになった。

 

好プレーが複数あり、最後はミスで気が引き締まる。そんな出場機会になった柴戸は「これからサッカー選手として生きていく中で、価値のある1日になりました」と、充実感を持ってスタジアムを後にした。


※関連リンク

準備がバチっとハマった神戸戦、満員のスタジアムに思うこと【轡田哲朗ゲームレビュー/明治安田生命Jリーグ第27節神戸戦】(浦レポ)

 


轡田哲朗

1981年10月30日生まれ、埼玉県出身。浦和生まれの浦和育ちでイタリア在住経験も。9つの国から11人を寄せ集め、公用語がないチームで臨んだ草サッカーのピッチで「サッカーに国境はない」と身をもって体験したことも。出版社勤務の後フリーに。

 

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  1. 1 匿名の浦和サポ(IP:49.98.134.27 )

    柴戸、埼スタデビューおめでとうございます
    将来が楽しみ❗

    このコメントに返信

    2018年09月24日 12:02

  2. 2 匿名の浦和サポ(IP:1.75.215.234 )

    柴戸はこれから楽しみな選手。
    しかしあの状況でも起用されない武富のメンタルが心配。

    このコメントに返信

    2018年09月24日 12:34

    • 2.1 匿名の浦和サポ(IP:182.251.73.232 )

      武富支持派ですけど夏の移籍市場で移籍出来たのでは
      ないかと思いますよ。それまでもほとんどがベンチ外かサブでも出場機会がないサブ。浦和に居てもこんな調子じゃ移籍しないと。

      2018年09月24日 19:25

  3. 3 匿名の浦和サポ(IP:118.240.119.116 )

    高卒と大卒では経験値が違うかもしれないけど、それでもルーキーとは思えない落ち着きだった。
    あの満員の埼スタで途中出場はなかなか難しい状況だと思うけど、見た目以上に度胸がある選手だった。
    守備的な選手とのイメージがあったけど、中盤で相手のプレスがかかる中、ワンツーでサラリとかいくぐったり、積極的な縦パスでFWにつけたり、機を見て上がってシュートを打てるポジションにいったり(宇賀神が出さなかったけど)、攻撃面でも好印象だった。
    何より、あのカバーリングのシーンは、柴戸の任された役割として完璧だった。

    明治大の会見で下記のことを言っていた。

    「来季から浦和レッズでプレーをする柴戸海です。自分の特徴はハードワークや球際の強さが自分の特徴です。そのポジションでチームに貢献することが、今までボランチとして生きてこれた要因です。ただ、それが以外にもゴール前へお飛び出しや、縦パスも自分の特徴だと思っているので12月のインカレやプロに入ってからもやっていきたい」(柴戸)

    あの限られた出場時間の中で、自分がプロでやっていくと宣言したことのすべてを魅せてくれた柴戸の今後にとても期待している。

    「『海なし県』と言わせないように頑張る」とユーモアたっぷりに語っていたので、埼玉には(柴戸)海があると言わしめるくらいにデカイ男になってほしい!

    このコメントに返信

    2018年09月24日 12:37

  4. 4 何っていったって浦和(IP:125.197.69.253 )

    柴戸君おめでとうございます、いきなりのナイスセイブ、監督の采配にグッド、期待しましょう。

    このコメントに返信

    2018年09月24日 12:52

  5. 5 ウラワ(IP:49.98.144.204 )

    柴戸君おめでとうございます、これから経験積んで主力としてやってほしい

    このコメントに返信

    2018年09月24日 13:30

  6. 6 匿名の浦和サポ(IP:1.72.5.158 )

    川崎の守田があんだけやっとるんやし頑張れやー!

    このコメントに返信

    2018年09月24日 13:48

  7. 7 匿名の浦和サポ(IP:182.250.122.183 )

    昨日の4発快勝は気持ちいいよね!ビール5杯も飲んじゃったよ!この調子でACL出場圏内&天皇杯優勝してくれ!

    このコメントに返信

    2018年09月24日 14:04

  8. 8 匿名の浦和サポ(IP:49.98.175.214 )

    まだ失点数は4番目に少ない27なんだね。厳しいと思うけど30を目指してほしい。笑

    このコメントに返信

    2018年09月24日 15:00

  9. 9 匿名の浦和サポ(IP:49.98.175.214 )

    ラヴァンあれば若手を試せたんだと思うけどないからリーグに専念できるって意味でもいいのかな。途中に天皇杯の鳥栖戦あるけど

    このコメントに返信

    2018年09月24日 15:02

    • 9.1 匿名の浦和サポ(IP:49.98.175.214 )

      間違えたルヴァン

      2018年09月24日 15:03

  10. 10 匿名の浦和サポ(IP:1.75.239.91 )

    最近は大卒のフィールドプレーヤーの加入がなかったと思うが柴戸といい来季加入する岩武~啓太が明治のアドバイザーやっている関係もあるかもしれないがこれからもいい選手がいれはどんどん浦和に推薦してもらいたいな

    このコメントに返信

    2018年09月24日 15:51

  11. 11 匿名の浦和サポ(IP:1.75.211.248 )

    これだけ埼スタに観客が入って快勝したのはいつ位なんですかね??
    悪いイメージを払拭してくれて嬉しいですね。

    このコメントに返信

    2018年09月24日 16:46

    • 11.1 匿名の浦和サポ(IP:121.113.149.211 )

      久々に痛快な気分で休みを過ごせました。
      青木・興梠・武藤・山崎 選手ありがとう」

      2018年09月24日 21:34

  12. 12 匿名の浦和サポ(IP:114.183.188.43 )

    県民だけど、昨日の埼スタの芝生がまだら模様に枯れて居たのが心配です。

    このコメントに返信

    2018年09月24日 18:36

  13. 13 匿名の浦和サポ(IP:110.134.182.216 )

    来年は外国人枠を有効に使ってほしいな。マウ、ファブリシオは確実に残るし、ナバウトもオリベが期待してから確実に残る、マルティノスとズラタンのところに優秀な外人取れればだいぶ大きい。
    スーパーサブは欲しいよな。

    このコメントに返信

    2018年09月24日 21:25

    • 13.1 匿名の浦和サポ(IP:122.223.159.37 )

      サイドに外国籍の良い選手が来てくれたらと思います。
      ミーハー言うとダニ・アウヴェス来て欲しいです、サイドバックで知名度があり能力がありでブラジル人。
      一般的な知名度はないかも知れませんがバイエルンのラフィーニャも来て欲しい。

      2018年09月24日 22:35

  14. 14 匿名の浦和サポ(IP:36.12.29.244 )

    中の方!お願いがあります
    ベースボールマガジン社の
    サカマガの柴戸の記事をトピックで立ててください

    自分は今読んで、涙が出てきてしまった
    今シーズンは長澤のユニを買ったが明日にでも柴戸ユニを買おうと思う

    一部抜粋します

    「ここからです。浦和に来て、よかったと思います」
    あためて喜びをかみ締めた。
    即戦力となることを誓い、ビッグクラブの門をたたいたが、ピッチに立つのは簡単ではなかった。

    明治大時代は大学リーグで指折りのボランチとして評価され、
    今春大きな期待を寄せられて浦和入り。4月11日の7節神戸戦でリーグ戦デビューを飾ったが、その後はケガの影響もあり、苦しい時間を過ごした。
    故障が明けても出場機会はほとんどなし。「焦る気持ちはあった」。それでも、入団前から目標としていた阿部勇樹らのプレーを練習から見て、成長してきた実感はある。
    下積み期間と自らに言い聞かせ、努力を続けてきた成果だ。
    「人のいいプレーを見て盗むことは、得意なので」

    まだ先発の座を奪ったわけではない。
    メンバーに入るのも簡単ではない。
    それでも、一歩ずつ進んでいる。厳しいレギュラー争いがいまの活力となっている。
    出場機会をつかむのが難しくとも、浦和を選んだことは一つも後悔していない。
    加入前の大学時代に戻ったとしても、選択は変わらないという。
    「間違いなく、もう一度浦和を選びます」

    一部抜粋
    今の、サポが鬱憤をためている状況で
    中には生え抜きのくせに出場機会与えられまくったのに0円で移籍したのもいるのに
    柴戸は、機会がわずかでも、怪我でリハビリしてても
    もう一度浦和を選ぶって、感動した
    こんなに浦和を愛してくれて応援しがいのある選手がいたなんて感動で涙が出た

    どうかトピック頼みます

    このコメントに返信

    2018年09月24日 22:13

    • 14.1 匿名の浦和サポ(IP:1.72.6.59 )

      良いね。
      こう言う選手だよ浦和に欲しいのは。
      達也や啓太、長谷部、細貝なども負けん気で先輩を退けてきた。
      是非レギュラーを掴んで欲しい。

      2018年09月25日 02:19

  15. 15 匿名の浦和サポ(IP:1.72.6.59 )

    武富や直輝にもまだまだ期待してる。
    頑張ってくれ。

    このコメントに返信

    2018年09月25日 02:22

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