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(福田正博)FUKUDA’S EYE−浦和というクラブには、設計図を引ける者がいない【浦研プラス】

長年レッズを追いかけ続けるサッカーライター島崎英純さん、ミスターレッズ福田正博さんが浦和レッズについて熱く提言を行う「浦研プラス」
今回、浦研編集部の許可を頂き、有料記事の一部を転載させて頂きます。

 

【福田正博】FUKUDA’S EYE−浦和というクラブには、設計図を引ける者がいない浦研プラ

 

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気になった指揮官の振る舞い

 

 最近のオズワルド・オリヴェイラ監督の試合前後の振る舞いが気になっていた。去年までは結果を求める姿勢を顕著に表していて、それはクラブ、チームのわけ隔てなく、時には審判のジャッジなどにも言及して闘志を全面に押し出していた。それなのに最近は敗戦後の会見で笑みを浮かべたり、少し他人事のような言動が聞かれるようになった。このときに、監督はクラブからのバックアップを受けていないのではと感じるようになった。

 

 最近、取材で浦和の練習に行って複数の選手に話を聞いたが、やはりチーム内の雰囲気は芳しくなかった。それは責任を押し付けあうということではなく、責務を果たせないことの無念さなどが滲み出ていて、様々な面でチームコーディネイトが上手くいっていないことが示唆されていた。

 

 この間、クラブはどう考えていたのか。Jリーグ第13節のサンフレッチェ広島戦で敗戦した試合後に、中村修三GM(ゼネラルマネジャー)は「今は補強を考えていない」と言っていた。しかし現状ではオリヴェイラ監督のサッカースタイルに見合う人材が足りず、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督の下で主力を張った選手たちが依然として中軸としてプレーしている。そもそも今の浦和の選手たちは理想のサッカースタイルを追い求めることに喜びを感じる傾向があり、オリヴェイラ監督がかつて率いた鹿島アントラーズの選手たちのように結果至上主義の思想を備えてはいない。つまりオリヴェイラ監督が共有したいマインドを選手たちが許容できていないわけで、これではチーム構築を進めるのは難しいと感じた。

 

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