コラム

『浦和の進撃はここから』ACL浦和vs北京国安【福永泰の浦議でレッズレビュー】

皆さん、こんにちは。福永泰です。今年から浦和レッズの試合について浦議で書かせていただくことになりました。どうぞよろしくお願いします。

 

▼守備のメリハリが素晴らしく相手のキープレイヤーを封殺
まさに完勝。今季1番のゲーム運びで決勝トーナメント進出を決めた。勝ち上がりへのレギュレーション的に難しいゲームになるかと思われた。だが、90分間途切れぬ集中力と勝利への執念、そしてチームの一員であることの責任感を表現し、安定感抜群の試合を披露した。

 

守備のメリハリが素晴らしかった。低い位置からFWの近くまで幅広くゲームメイクするボランチ5番のレナト・アウグスト、降りてきてボールに絡みながら前線で決定的な仕事ができるトップ下21番のホナタン・ビエラを中心とする北京国安の攻撃をどのように守るのかが大きなテーマだった。北京国安が4-3-1-2でスタートした序盤こそ流動的にポジションを変える相手になかなかボールアプローチに行けずピンチも招いたが、負傷により選手交代後システム変更、4-2-3-1になり、誰が誰にアプローチに行くべきかはっきりした。

 

1トップにマウリシオ、サイドハーフがインサイドでプレーする相手に鈴木、槙野が狙った獲物は逃さないとばかりタイトにハードマーク、ビエラには青木、アウグストにはエヴェルトン、交代出場の長澤が立ちはだかる。目の前の相手だけではなく、中盤の3枚は穴を埋め合いながら賢く守り、3バックは強気に出ていった選手の場所をしっかりスライドして閉じる。チーム全体として常にボール保持者へのアプローチを強気に継続し、徹底して自由を奪い続けた。球際の強度も高く、縦パスに対して怖がらず何度もチャレンジしてことごとくボールを奪い切った。

 

▼素晴らしい内容の中で気になったシーン
攻撃では課題であった背後へのランニングが何度も繰り返された。1点目の武藤、2点目の興梠はそれぞれの得点者である長澤、武藤の場所を守るセンターバックを引っ張り記録には残らないアシスト者だ。3点目は背後ランニングの武藤がマイナスにクロスを上げると阿吽の呼吸でポジション取りをした興梠がゴール。それ以外の場面でも2トップの背後ランニングでポイントを作り相手を混乱させていた場面が多かった。

 

課題を覆い隠すほどの素晴らしい内容だったが、気になったシーンは前半中央を縦パス2本から西川と1対1を作り出されてしまった場面と3点目はもっと早く取れたのではと思うところか。先に失点をしていたら、1点差にされていたらものすごいプレッシャーにさらされてしまっていたかもしれない。完勝の中で少し振り返ってもいい場面かと思う。

 

4日前にショッキングな敗戦を喫した中で内容、結果とも申し分ない試合を見せられたのもコンディション面や、ターンオーバーでスタンドからゲームを観戦し多くのものを感じ取ったからではないだろうか。心身共に万全の状態から、とても締まった試合展開で望んでいたものを手に入れた。次に目を向けるべきところは中位に甘んじているリーグ戦、少しでも早く上位争いをするために、この試合で見せたチームのまとまりを継続してほしい。浦和の進撃はここからである。

 

動画:【公式】ハイライト:浦和レッズvs北京中赫国安 AFCチャンピオンズリーグ グルー


 

福永泰

1995年浦和レッズに練習生として入団。持ち前のスピードとテクニックで、当時の監督ホルガー・オジェックに認められて、入団1年目途中から正式契約を結ぶ。1998年~2000年シーズンには背番号10をつけて活躍した。現役引退後は、指導者の道へと進み。昨季までの3年間、ベガルタ仙台のコーチを務めていた。

コメント

  1. 1 匿名の浦和サポ(IP:106.132.81.250 )

    なんか回を経るごとに内容が薄くなって行くな

    このコメントに返信

    2019年05月24日 08:52

    • 1.1 匿名の浦和サポ(IP:222.227.204.71 )

      いい試合ほど書くことないんじゃないかな?
      ダメ出しのほうがしやすい

      2019年05月24日 09:35

    • 1.2 匿名の浦和サポ(IP:219.111.52.127 )

      浦ビューが事細かにプレー一つ一つをピックアップしてくれてるから感じるのかも。
      浦ビューさんもヤスも同じ部分が良いことであり悪いところを指摘してるから的外れではないはず。
      ただ、浦ビューのほうが内容は濃いですね。

      2019年05月24日 10:27

  2. 2 匿名の浦和サポ(IP:218.33.163.15 )

    前半1分足らずのあのアクシデントが結果的に浦和の方にいい方に作用したことかな。主力選手の負傷交代で、好調な長澤を投入できた浦和とフォーメーションを変更せざるを得なかった北京との、控え選手層の差が勝利につながったってとこだろうか。
    西川が足1本で止めたバ カンブのシュートは、あのタイミングで打たずにもう1タッチして右に持ち出されてたらと思うとゾッとする。あれを決められて先制されてたらぜんぜん違う試合になってただろうね。

    このコメントに返信

    2019年05月24日 10:20

  3. 3 匿名の浦和サポ(IP:111.239.152.114 )

    バ カンブ
    ってNGワード引っかかるんかw
    バガンプ
    なら大丈夫かな

    このコメントに返信

    2019年05月24日 11:45

  4. 4 匿名の浦和サポ(IP:106.130.46.34 )

    また始まるよ。どうしようもないうんざりする負けサッカーが。形がないのに急に出来るようになるはずがない。

    このコメントに返信

    2019年05月24日 12:45

    • 4.1 匿名の浦和サポ(IP:1.75.5.156 )

      まだ半信半疑なのは仕方ないよね。
      湘南と北京相手に何かを掴んだのかどうか、広島と川崎はちょうどいい試金石になりそう。

      2019年05月24日 14:02

  5. 5 匿名の浦和サポ(IP:126.161.17.117 )

    北京のキーパー下手だったな。
    ディフェンスもマーク甘いし簡単に剥がせるから武藤や長澤でも得点出来ただけなんだよね。
    Jリーグでも北京戦と同じような形で得点出来たら良いけど、恐らく無理だろうね。

    このコメントに返信

    2019年05月24日 18:07

  6. 6 匿名の浦和サポ(IP:61.194.119.94 )

    リーグ戦の方が浦和対策を徹底的にやってくるだろうから、そういう相手に対しても北京戦のような戦いができるかどうか。広島戦が試金石だろうね。

    このコメントに返信

    2019年05月24日 22:39

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