コラム

『3万の壁を超えるには』浦和vsFC東京【山中伊知郎の素人目線2022】

■観客数低迷の理由を考える

埼スタに行く前、大相撲を見ていた。名古屋場所初日は人数規制がなくなれば、日曜でもあるし、当然、満員になるものと予想したら、けっこう空席が多かった。感染の再拡大が原因か、それとも大相撲人気そのものが下降線なのか?

埼スタのレッズ戦に関しても、今年に入って、私の観客数予想はほぼハズれている。しかもだいたい予想より少ない。いや、レッズに限らずJリーグそのものの動員数が少ない。

何が原因なんだろ?

きょうの試合も、日曜夜で相手がFC東京なら、最低3万は期待したいところながら、たぶんそれ以下だろうな、と予測。

結局、出た数字が26293人か。今はなかなか3万まで行かない。チームを上昇機運に乗せて、この「3万の壁」ははやく打ち壊してもらわないと。

打ち壊せ  3万の壁  夏の夜

動員数もそうだが、どこか今年の埼スタに来ると、場内全体に「不完全燃焼感」というか、選手も観客も燃え切ってない感じが常に付きまとうのだ。声出し応援が禁止されているのもあるのだが、全体のテンションが一気に上がるようなスカッとしたプレイがあまりなかったのも要因なのかもしれない。南側自由席にいても、本来、立ちあがらないこちらの観客が、つい立ちあがってしまうシーンは、例年より少なかった。

その南側。試合開始30分前くらいに到着したのにもかかわらず、上の方にあがれば、階段通路に面した席に楽々座れてしまう状態。子供の姿はあまりなく、中高年も多い、案外、
「大人の世界」になっていた。

 


試合開始30分前の北側ゴール裏

 


アウェイ席横は空席が目立つ

 

向かいの北側のゴール裏も、上の方は空席があり、FC東京のサポ席はさすがに満員ながら、その先に見える正面スタンドの端っこの客の入りはさびしい。

きょうも試合開始前は、ややドヨーンとした「不完全燃焼感」は漂っていたのだ。

 

■色々なあだ名な思いつく展開に

酔っているのか、私の席のちょっと後ろで、試合開始直後から、「ほら、行け!」「つぶしちまえ!」と大声をあげているオッサングループがいた。それがまた、かえって「不完全燃焼感」を増幅させる。

私たちのこのイライラした気持ちを感じ取ったのか、果敢に前に斬り込んでゴールにつなげようとしていたのが松尾と大久保だった。パスを回すだけでなかなかシュートに向かわなかったレッズが、あの二人のおかげで相当変わった。彼等にはドリブルで相手をひっぺがし、自分で決めてやる、という姿勢が明確にあるのだ。だが、これまでの試合は、残念ながら姿勢だけで、なかなか結果が出なかった。出なくても挫けず、彼らはきょうも前に突き進む。

MDPを見たら、二人とも身長は170センチ。後半から出た、やはり前に斬り込む明本も170センチ。大型時代の現代では、みんな小柄だ。昔だったら、彼らについて「ちびっこギャング」みたいなニックネームをつけそうな気がするが、どうも20世紀的で古すぎる。

どういう名前が相応しいだろう、と勝手に考えているところに、松尾のドリブルから、パスを受けたモ―ベルグの1点目。ほぼ80%は松尾が決めたようなゴールだ。

忍び寄る  早い忍者の  キラーパス

なんだかどうも、「ちびっこギャング」よりももっと古い、「忍者」って言葉が出てきてしまった。小柄で、敵をすり抜けていく様子が、どうも忍者っぽいのですね。

あれで、だいぶ「不完全燃焼感」は解消した。ただ、後ろの酔っ払いグループの声のトーンがますます上がったのには、ちょっと閉口。

それからは、この大久保、松尾に、モ―ベルグも加わって「ドリブル三兄弟」が結成されたみたいに、次々とFC東京のゴール前に迫っていく。

ゴール前  突っ込むドリブル  三兄弟

特に前半は、レッズが南側に向けて攻撃してくるので、目の前で見られるのはありがたかった。

後半に入っても、この「ドリブル三兄弟」の勢いは衰えない。しかし、残念なのは、なかなか大久保、松尾のゴールが決まらないこと。2点目も、やはり決めたのは伊藤で、せっかくお膳立てをしても、最後の「いいところ」は他の選手にもっていかれてしまう。どうにかなんないかな、と思っていたら、ようやく後半70分くらいになって、江坂からのパスを受けて大久保がゴール。松尾の得点はなかったものの、ひとまず、「忍者」も脚光を浴びる場面となった。

 


3点目が決まった時の南側自由席

 

その後も「ドリブル三兄弟」の一人のモ―ベルグはドリブルからのシュートを狙うし、途中から出て来た「170センチトリオ」のひとり・明本も積極的にゴールにからもうとするし、気が付いたら、最初に抱いていたドロンとした「不完全燃焼感」は、すっかり消え去っていた。一言で言って、「切れ味のいい試合」だったのだ。名刀で竹を斬ったような、というか、スパッときれいな切り口がついた一戦。

「忍者」だの「ドリブル三兄弟」だの「170センチトリオ」だの、いろんなあだ名を思いつくままつけてしまったが、彼らがもっともっとグレードアップして活躍するようになれば、「3万の壁」もあっさり壊れる。

名刀の  切れ味を見た  夏の夜

 

よかったら、これを読んでいる方でも、コメント欄にどしどし「レッズ川柳」、投稿してみてください。シーズンオフになったら、本当に川柳句会でもやりましょう。

 

動画:天皇杯と大久保を見つけた夜を浦和レッズ川柳で振り返る【6月号】

 

山中伊知郎

1954年生まれ。1992年に浦和に引っ越して来て、93年のJリーグ開幕時にレッズのシーズンチケットを取得。以後30年間、ずっとシーズンチケットを持ち続け、駒場、ならびに埼スタに通う。去年より、レッズ戦を観戦した後、「川柳」を詠むという「レッズ川柳」を始める。現在、去年一年の記事をまとめた単行本『浦和レッズ川柳2021』(飯塚書店)が好評発売中。現在は、山中企画で、タブレット純の3冊目の本と、お笑い系プロダクション「浅井企画」の元専務・川岸咨鴻氏の半生を追う本を準備中。『浦和レッズ川柳2022』も計画中だ。

コメント

  1. 1 匿名の浦和サポ(IP:114.158.108.1 )

    ここからが 本当に挑む 高い山

    このコメントに返信

    2022年07月11日 21:50

  2. 2 匿名の浦和サポ(IP:119.173.97.94 )

    大久保は 予想以上の 覚醒だ

    このコメントに返信

    2022年07月11日 22:35

  3. 3 匿名の浦和サポ(IP:113.156.166.71 )

    前を見て 仕掛ける松尾の 頼もしさ

    このコメントに返信

    2022年07月11日 22:41

  4. 4 匿名の浦和サポ(IP:114.185.30.13 )

    これだこれ!浦和の求めるサッカーは

    このコメントに返信

    2022年07月12日 01:49

  5. 5 匿名の浦和サポ(IP:114.185.30.13 )

    ドリブラー パサーとトモに モー最高!

    このコメントに返信

    2022年07月12日 01:53

  6. 6 匿名の浦和サポ(IP:106.155.0.209 )

    決まったぞ パスにドリブル シュート守備

    このコメントに返信

    2022年07月12日 03:39

  7. 7 匿名の浦和サポ(IP:106.150.74.34 )

    埼スタは 加齢まつりで 高齢化

    このコメントに返信

    2022年07月12日 04:10

  8. 8 匿名の浦和サポ(IP:106.150.74.34 )

    勝てずとも 背中後押し 駒場人 
    負けずとも 足を引っ張る 罵声人

    このコメントに返信

    2022年07月12日 04:19

  9. 9 匿名の浦和サポ(IP:126.233.221.238 )

    まだ足りね 溜まった鬱憤 ぶちまけろ!

    このコメントに返信

    2022年07月12日 07:38

  10. 10 匿名の浦和サポ(IP:221.113.3.17 )

    声出しが 解禁されなきゃ 人は増えん

    このコメントに返信

    2022年07月12日 07:55

    • 10.1 匿名の浦和サポ(IP:49.98.152.87 )

      声出しが 解禁されても 人が増えん
      にならなきゃいいけど。

      2022年07月12日 12:35

  11. 12 匿名の浦和サポ(IP:27.137.38.237 )

    納豆を 好む外人 調子良し

    このコメントに返信

    2022年07月12日 11:35

  12. 13 匿名の浦和サポ(IP:133.32.129.245 )

    ここからだ 連勝街道 チームの輪

    このコメントに返信

    2022年07月12日 21:18

  13. 14 ともあきがんばれ(IP:14.8.19.32 )

    大活躍 永く久しく 保ちたい

    このコメントに返信

    2022年07月13日 22:16

  14. 15 匿名の浦和サポ(IP:114.185.30.13 )

    ここからだ 臨戦態勢 もう負けぬ

    このコメントに返信

    2022年07月14日 00:38

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