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メンバー構成からの自然な攻撃が機能、もう一段階良い結果にしたかった【轡田哲朗レッズレビュー/ルヴァン杯QF1川崎戦】(浦レポ)
(Report by 轡田哲朗)
前線にサプライズがあったスタメン発表
浦和レッズは1日のルヴァン杯準々決勝第1戦、川崎フロンターレに1-1で引き分けた。この準々決勝はホーム&アウェー形式なので、第2戦の突破条件は勝利もしくは2-2以上の引き分けになる。引き分けを細かく分けると、0-0は敗退、1-1は延長戦なので、初戦の試合内容や相手が川崎ということを意識せずに一般論で言うと、どっちが優位性を手にしたかという点では五分五分だろう。浦和は確かに得点を0点で終われば必ず敗退になるけれども、川崎はアウェーゴールのプレッシャーを少し感じながらプレーしないといけない。だから、両チームにとても現実的な突破条件が残った。
メンバー表を見て最も驚きが与えられたのは、リカルド・ロドリゲス監督がキャスパー・ユンカーも興梠慎三もスタメンはおろかベンチにも入れず、小泉佳穂と江坂任が前線のところに並列で記載されていたことだろう。他のポジションは「そこまで状態が上がっていなかったか」という感じでメンバーにも入っていなかった選手はいるけれども、鈴木彩艶の起用も含めて川崎にとっても想定の範囲内だったのではないかと思う。

平野と小泉で作った段差、サイドハーフの裏抜けの構成
前半の半ばくらいまでは、メンバー表を見て懸念されたマイボール時に全体がボールに向かって下がり過ぎて、相手に後ろ向きのプレッシャーが掛からずに、どんどん前向きに押し込まれてくる部分が顔を出した面があった。ただ、飲水タイムの前後くらいから、この前線の構成にした時に自然と作られやすい良い攻撃が顔を出すことになった。
キーマンになっていたのが小泉と江坂に加えて平野佑一だった。江坂は比較的、相手の右SBとCBの間に近いところからプレーを始めることが多かった。一方で、小泉はシミッチの横と表現した方が良い位置に入ってくることが多い。その前方では脇坂が積極的に平野まで出ていき、シミッチの近くまで江坂が降りることもある。そのため、小泉まで車屋が引っ張られる場面が出るようになった。

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