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決定力不足という言葉は当てはまる? 見えている兆しを確たるものに【轡田哲朗レッズレビュー/J27節湘南戦】(浦レポ)

「浦レポ」の有料記事を一部紹介させていただきます。


決定力不足という言葉は当てはまる? 見えている兆しを確たるものに【轡田哲朗レッズレビュー/J27節湘南戦】(浦レポ)

(Report by 轡田哲朗)

小泉がスタメン復帰し3トップ型でスタート

浦和レッズは29日のリーグ第27節、湘南ベルマーレ戦に0-0で引き分けた。ルヴァン杯のグループステージでも対戦しているので今季4試合目の顔合わせだったが、0-0で終わったのは3試合目になった。北海道コンサドーレ札幌にもあまり上手い感じの試合運びができずに2試合が終わったが、こういったプレス系の3バックに相性が良くないという評価と結果を払しょくできずに8月が終わった面はあるだろう。

この試合は前節のサンフレッチェ広島戦でそれなりの形を見せた、サイドのところで最終ラインの枚数を調節するような守備システムではなく、通常の4バックで臨んだ。構成に変化があったとすれば中盤から前線で、特に前半は3トップ型の攻守を見せる時間が長かった。結果的にリカルド・ロドリゲス監督は後半に入って「元に戻す」のだけど、1つのオプションとしてバリエーションが増えるのは悪いことではないし、そこまで素晴らしい機能性を見せたとは言い難い前半にも決定機は1つ作った。元に戻した後半にも1つ決定機を逃したので、それを決めていればという見方もできるのだけど、そこは今回の試合から考えるべきテーマであるように思っている。

相手を嫌がらせる立ち位置と、ズバッと縦パスを通す平野

前回の広島戦は相手ボールの時の所作を多く見ていったので、今回はマイボールのところを見てみたい。前半の決定機は大久保智明とキャスパー・ユンカーのパス交換に小泉佳穂が絡んだものだったのだけど、それよりも少し面白い場面というか、この中盤3人の緩やかな役割分担から生まれた攻撃の場面を取り上げてみたい。

前半21分にアレクサンダー・ショルツ、西川周作、槙野智章で相手の1枚目のプレスを回避してボールを落ち着けると、西川の前に平野佑一が入ってきて自由に前を向いてボールを持った。今回のメンバーを見た時に、平野が後ろからボールを配る役目を果たすことが期待されるのは、新加入した後の8月を見てくれば分かるだろう。そして、伊藤敦樹は相手2トップの間に立って位置を決める。ボールも一度出し入れして、ここにグッと絞らせる状態を作るところから一気にスピードアップした。

 

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