今年よりTwitterでスタートした「浦和レッズのプレビュー、レビュー」が面白いと話題となっている浦ビューさん。
その原稿を浦ビューさんに許可をいただき浦議に転載させていただきます。
J1第29節 レビュー
浦和レッズvs大分トリニータ 0-1。
いつも読んで頂きありがとうございます。
今回も開いて頂きありがとうございます。
ACLファイナルが決まれば、広島、鹿島、川崎と1週間で3試合する超過密日程になるので、どうしても貯金を作っておきたい大分戦でしたが、残念な結果となりました。
昨年から待ちに待っていたカタノサッカーとの対戦は2戦2敗。うーん。残念ですね。
今回は両サポーターが読んでいてることを強く意識して書きますので最後まで読んで頂けると嬉しいです。
〜スタメンと基本システム〜

—浦和レッズ—
・マウリシオがスタメン復帰。
・事前情報通りに橋岡、青木はダメで宇賀神と阿部ちゃんがスタメン。宇賀神は願い通り左でした。
・ベンチにファブリシオ、杉本、山中が入りました。
—大分トリニータ—
・プレビューの安易な予想スタメンが見事的中して、浦和向きの長谷川が7試合ぶりのスタメン。
・流動的な1トップ2シャドーも概ね正解の後藤、小塚、小林。
・全治より早期回復してまさかの岩田が復帰。
・ベンチに連続ゴール中の三平が入りました。
〜前半戦〜
・乗るか?乗らないか?
この試合の大テーマはカタノサッカーの思惑に乗って前からハメに行くのか?乗らないで後ろで待ちの守備をするかです。
では、プレビューを読んでない方に再度超簡潔にカタノサッカーの狙いについて紹介します。
大分は、相手陣内でのボール支配率、ポゼッションが上がることに意味を持つチームではないと思います。狙いは常に相手の最終ラインの背後です。そのスペースをいかに使えるのか、空けさせるのかが、「大分のライフワーク」だと思います。なので、大分にとって最も嫌なことは、GK高木まで猛烈にプレスをかけられることよりも、自陣にブロックを敷かれて完全撤退されることだと思います。
という感じです。
結果的に前半開始から乗ったのか、乗ってないのかの問いは半分半分だったと思います。今回はその「半分半分」だと考えた理由を丁寧に様々な視点からお伝えしたいと思います。
・開始1分で見えた両チームの狙い
試合開始した最初の攻撃と守備にはチームとして準備してきたこと、これからやりたいことが出やすいと言われています。
今回はキックオフからの1分間を振り返ってみます。
大分ボールで始まったキックオフ。いきなり高木まで下げていきました。それに対して敵陣で守備を始めた浦和はこの試合顕著にみられるポジショニングが開始15秒で見られました。それが下図の(図1)です。
(図1)

注目なのはエヴェルトンのポジショニング。5-4-1のボランチであるエヴェルトンが長澤よりも高い位置を取っていました。
なので・・・
(図2)

エヴェルトンの背後のスペースが空くことになるのは容易になります。
でも「ここ(丸印)のスペースを広大にしておくのって不味くない?」ってなると思います。だって、小林成豪に広大なスペースを与えることになるから。
ということで・・・
(図3)

小林成豪は低い位置というかエヴェルトンによってできたスペースまで降りる動きをします。
それに対して右CB岩波はついていきます。ついていかなくてもいいですが、この試合の岩波はついていきました。なので、既にこの時点で浦和の3CBの鎖が解けてしまっています。
そして、上図(図3)で示した通り小林成豪と岩波の動きによって空くスペースが新たにできています。
ここで、振り返っておきたいのが「大分のライフワークって何ですか?」ということです。
「ね? もうライフワーク遂行されやすくなったでしょう?」という状況になっていると思います。
ということで・・・・・

高木→長谷川→三竿と繋がり、岩波の空けた背後のスペースへFW後藤とWB田中達也がそれぞれ狙って動き三竿からのロングパスが送られました。そのボールは結果的にマウリシオがヘッドでクリアしました。
しかし、この一連の流れは試合始まって20秒以内の話ですからね。万が一、後藤や田中達也に通っていたら・・・明確な決定機になっていたと思います。
次に30秒の浦和のボール保持です。
「なぜそのボールの流れのタイミングで阿部ちゃんは降りるの?」と疑問を持ちましたが、とりあえず阿部ちゃんが最終ラインに降りて4バック化しました。
大分は敵陣では5-2-3で守るので、クリーンに前進していきたいのであれば数的優位を確保するために4バック化した方が良く、前回のアウェイ対戦ではほとんどせず全く前進できなかったので、開始30秒でやったということは試合前から用意されたことが推測されます。
浦和がそういうズレを作ろうとしたのに対して、大分は予想通り敵陣では5-2-3で対応しにきたのですが、それが下図(図4)です。
(図4)

見やすいようにキッチリと区切っていますが、ここで伝えておきたいのは、大分は敵陣での守備で、原則ボランチがシャドーより高い位置で守備する、ポジショニングすることはありません。
この時点で分かる通り、浦和のエヴェルトンの守備、ポジショニングと大分のボランチのそれとは明確に違います。

(図5)
エヴェルトンのようにシャドーより高い位置を取らずにポジショニングできている大分両ボランチは後ろをチラチラ見ながら浦和の1トップ2シャドーにパスを出させないように、パスが出てもすぐにCBと挟み込めるような距離間を維持していた上図(図5)のような感じでした。
ということは・・・
ボランチのポジショニングによって、マウリシオや岩波からライン間に立つシャドー長澤への縦パスを通せる確率が極めて低くなるので、左CBの三竿はワザワザ先に動いて長澤をマークしに行かなくて済みます。つまり、3CBの鎖を繋いだままいられます。
CBの鎖の繋ぎ方、強固さも浦和と大分は考え方が明確に違うことが分かると思います。
さらに(図4)のように大分の両シャドーは内側(ハーフスペース)を基準に立ち位置を取っていたので、浦和の両シャドーを背中で消しながら守備できていました。
これらの条件を大分に揃えられた浦和の最終ラインは、中央から前進することができずに、今回の30秒のシーンではマウリシオ→岩波→関根と外回りに誘導されて、関根は田中達也の強いプレスに恐れて回避優先のボールをダイレクトで中央に入れて、案の定大分に回収されました。
それ以後のシーンで浦和は最終ラインからライン間を通すパスを通せていないわけではありませんでした。でも、それらはマウリシオや岩波の本来持っている個人技術で解決出来ちゃったというシーンが非常に多い上に、大分にとっては、シャドーを包囲できる条件がそろい踏みだっだので、5-2-3からラインが下がるにつれて5-4-1になると、よりコンパクトさを保てるので、中々シャドーが前を向けるまでの縦パスを通すことができませんでした。
大分が好条件を用意できていただけではなく浦和にも問題があって、その要因は、岩波の幅の取り方や両SBの高さなどがボール保持をしたいと思っているチームにしてはあまりにも非効率な配置だよね! ということが挙げられます。そこから派生することで、なぜシャドーにパスを通すために大分の中盤4枚を広げる作業から積極的に取り組まなかったのかなというのが大きな疑問です。
どっちが正しいということではありません。浦和と大分。お互いに3-4-2-1からボール保持時になると4-1-5になることは同じ。しかし、それに対する非ボール保持時の対応は全く異なっていたことを念頭に読み進めて頂ければなと思います。
ということで、キックオフから1分だけを見てもこれだけの情報量と両チームの狙いが詰まっていたことをお伝えしたかったです。再度振り返ってみてください。
・エヴェルトンから始まる悪循環
浦和の敵陣での非ボール保持時のエヴェルトンの対応と3CBの鎖の繋ぎ方に対する考え方は前述した通りです。このエヴェルトンのアクションから繋がる色々を、今回は「悪循環」の見方で言及します。
だって、大分のライフワークが相手の最終ラインの背後をいかに突くか、広げるかからです。
では、具体的にシーンで見ていこうと思います。
先ずは1分00秒のシーンからです。

▶︎三竿から高木にパス。そして、三竿は次のパスコースとなるためにすぐにポジショニングと身体の向きを作ります。
そして…

▶︎高木から三竿へパス。

▶︎三竿の運ぶドリブルに対して長澤がプレスをかけます。その時のエヴェルトンのポジショニングは上図の通り長谷川を管理する感じ。つまり、前からハメに行ったと考えていいでしょう。

▶︎三竿は大きなロングパスを蹴りました。
それは、エヴェルトンが出たスペースに小林成豪が降りたのに対して岩波が釣り出されたのが見えてたからだと思います。


▶︎三竿からのロングパスは岩波が釣り出された背後のスペースを狙ったものでした。結果的にマウリシオが先にボールに追いついて西川にボールを下げたけど、この時点で既にマウリシオと後藤の1vs1の状況を作られています。
次は2分05秒のシーンです。

▶︎右サイドから左サイドの三竿へ展開。

▶︎三竿から田中へパス。関根が一定速度で距離を詰めます。エヴェルトンは上図の感じなところにいます。

▶︎関根のプレスは強度が高いものだったので、田中から降りてきた小林成豪へ斜めのパス。小林成豪の降りる動きには岩波が釣り出されます。今回はエヴェルトンと挟み込みそうでしたが……

▶︎小林成豪は奪われないことを優先したボールキープをしました。
この動きに対して、1人だけ猛然と次のアクションを起こす選手がいました。
それは……

▶︎田中達也です。関根より前方へ走り、岩波の空けた本来のスペースを突きたいと身振りで求めています。

▶︎理想はこんな感じでしょうか。
浦和の最終ラインはバラバラですし、田中達也はラインさえしっかり見れてパスが通れば、完全に西川との1vs1の状況を作れていると思います。
ちなみに……

▶︎「達也へ出せ」という身振りを片野坂監督もしていました。

▶︎しかし田中達也の願い、片野坂監督の願いは叶わず小林成豪は横パスで安パイな選択をしました。
この一連の流れも岩波が釣り出された背後を限りなく高い確率で通せそうなシーンを作り出していました。
このシーンはエヴェルトンが…という話より、大分がライフワークを遂行できた方にフォーカスされていますね。
続いて3分18秒のシーンです。


▶︎西川からのゴールキックを大分が回収して小林から三竿へ下げます。そして、再度リターンを受けます。

▶︎ボールホルダー小林に対して、長澤とエヴェルトンはほぼ同じ高さ。なので、例のように小林成豪は降りる動きに岩波も釣り出されます。
そして……


▶︎小林は岩波の背後を越えたロングパスを送りました。槙野が近くにいますが、後藤が競り勝ったら即決定的を作り出せる状況、スペースだと思います。


▶︎結果的にマウリシオが何とか先に触って西川にバックヘッド。しかし、思いの外弱くギリギリ西川がキャッチできたので事なきを得ましたが、あと一歩遅ければ後藤に触られていました。
今回はエヴェルトンが出て、岩波が出て、その背後を狙った分かりやすいシーンだと思います。
次は10分09秒のシーンです。

▶︎大分が4-1-5を形成してゾーン2からビルドアップをしたときです。右CB鈴木がボールホルダーのとき、阿部ちゃんと小塚の関係を見てみてください。
鈴木から小塚にパスが通されないように立っているので、それによって槙野も先に釣り出されていません。

▶︎鈴木から左CBの小林へパス。それに対して、エヴェルトンが出ました。興梠と同じ高さまでプレスに出ました。このエヴェルトンのアクション自体は悪くないと思います。
でも……

▶︎エヴェルトンが小林成豪へパスを通されないように背中を意識しながら寄せることができれば、岩波は31マークのところに留まれたと思います。というか、そういう意識がないように見えるエヴェルトンはちょっと致命的です。
でも、今回は偶然にも見方によっては小塚へ通されないようなコースでエヴェルトンは寄せられているように見えます。だとしたら、岩波はこんなに密着してひっつく必要がないですよね。

▶︎エヴェルトンが中央を通させないようにプレスはかけられたので横パスで三竿へパス。
そのときの小林成豪のアクションは早かったです。
岩波が勝手に動いてくれてできた背後のスペースを狙ってアクションを起こしました。
なので「エヴェルトンが一応的確にボールホルダーにプレスできていたのに、なんであんなに岩波は小林成豪に密着していたの? すぐ入れ替わられたことを考えていないの?」と聞きたいです。


▶︎ボールホルダーの三竿が認知していて勇気を持っていれば小林成豪にロングパスを狙っていたと思います。しかし、今回は田中達也へパスしました。
パスが来なかったからいいけど、マークする選手がオフサイドにかからず自分の前に走れて、ポジション取れていたことは見逃せません。しかも、無駄なアクションのせいでそれに陥ってしまったことが余計に見逃せません。
続いて12分10秒のシーンです。

▶︎三竿から4バック化した左CBの小林にパス。
そのときの浦和のポジションが以下の通りです。

▶︎流れ上ですが、エヴェルトンがFW、興梠が右シャドー、阿部ちゃんが右ボランチと大シャッフルが起きています。

▶︎小林から鈴木へ横パスが通された時に事件は起きました。長澤と武藤がほんの少し、2、3歩ですが、左サイドに流れました。
長澤は長谷川との距離が2、3歩。
武藤は小塚との距離が2、3歩離れました。
なので……


▶︎鈴木から長谷川にパスを通しました。それに合わせて小塚がパスコースになるために内側に絞ります。
槙野は武藤が消している、管理している前提なので食いついておらず。でも、武藤は2、3歩小塚に離れているので……


▶︎長谷川からライン間を越えるパスが小塚に入って、時間とスペースが与えられた小塚は1発で前を向きました。
中央から通されない方がいいのは普通だと思います。そう考えると、特にプレスをかけて誘導しているわけでもないのに先にサイドに流れてしまう武藤、長澤の意図が読めないです。大分のパスに前も横も後ろもあまり変わりはないですが、中央から通させないように対応することは無難にしておくべきだと個人的には思うシーンでした。
浦和が先に動いたので、いとも簡単に中央of中央から前進することができた大分は右サイドへと進めていき、この直後に松本怜のポストを直撃する明確な決定機を迎えています。
明確な決定機を作られたときの発端だからこそ、あの長澤と武藤のアクションには疑問が残ります。
では、松本怜の明確な決定機も簡潔に言及します。

▶︎岩田から幅を取る松本へパス。


▶︎松本にパスが渡ってからは松本のドリブルコースを創出する為に前方へ走る人と手前に降りる人と分散していきました。
それによって……

▶︎分散したことによってできた中央への視界に向かって松本はドリブルしていきました。
このときの槙野と小塚の関係性と距離間の推移です。

▶︎松本がドリブルで運んできたときはピッタリついています。

▶︎少しするともうこんなに距離が離れています。
それを認知して、松本は小塚にパスしたでしょう。

▶︎小塚にパスが入ったときは更に更に距離間が広がっています。

▶︎この瞬間の槙野の重心を見ると前傾姿勢、つまり後手を踏んで小塚にプレスに行こうとしたように見えます。
槙野の前傾姿勢に対しての小塚のヒールパスなので…


▶︎前向きに走る松本を捕まえることができるはずがなくシュートを打たれました。それを西川がギリギリ触りポストに逃れました。
槙野は出ていくなら自信を持って出ていくべきだと思います。後手を踏んで出て行くのは逆効果かな思います。槙野の対応はどうだったのかなというのが最終局面では考えられます。
さらに、松本をあまりにも簡単にドリブルで運ばれたこともエラーだったと思います。
ようやくチャンスメーカー松本怜がチャンスに絡んだシーンとなりました。大分にとっては決めなきゃいけないシーンでした。
松本ついでに言うと、田中達也は上下左右に動きをつけて関根に選択肢を与えて、松本は早い段階から高い位置を取って宇賀神をピン留めさせる感じで、敵陣での振る舞いが両WB違っているように見えました。
宇賀神がある種、目立たなくなってしまったのも松本にピン留めされていたことが大きかったと思います。
続いては13分のシーンです。

▶︎大分がCB間でパス交換している時の全体図です。
だから、今回の浦和のハメ方はこれなんでしょうね。
・4-1-5のアンカーとなる長谷川にはエヴェルトン。
・エヴェルトンが出たスペースは岩波。
・阿部ちゃんは小塚を管理、槙野と2vs1。
これが開始してからのベーシックな大分へのハメ方、管理の仕方だったと思います。で、派生してしてエヴェルトンは長谷川以外にももっと深追いして前に出ることがありましたと。
時間を進めます。

▶︎長谷川から鈴木に戻したパス。エヴェルトンはプレスに出ていますし、岩波は自分の背後を空ける、3CBの鎖を契ってでも前に釣り出されると。

▶︎小林成豪がスピードを上げて降りて鈴木からパスを受けたのに対して、岩波はついていかない選択をしました。
このとき大分はより巧妙で、

▶︎SB化した三竿が高い位置を取り、長澤の視野の外に消えることで長澤を押し下げることができた。
田中達也は三竿に押し出される形で内側に絞っていきました。
ということで……

▶︎田中達也は岩波と関根の間に立つ、実に厄介なポジションを取りました。

▶︎ボールはそのあと推移していき、小林成豪も所定の岩波に影響を与えるポジショニングに戻りました。
岩波はまんまと前傾姿勢で小林成豪に食いつきました。
静止画で見るとボールホルダーの鈴木から小林成豪にパスが入ってもいいかなと思えるので、マークを担当している岩波が前傾姿勢になるのも理解はできます。
でも……

▶︎エヴェルトンがちゃんと4枚の中盤の鎖を繋ぐ位置にポジション回復できていれば、背中で消すことができていて、岩波は前傾姿勢になる必要もなかったと思います。
でも、今日の浦和はずっとこれなので、ある意味狙い通りな形です。
ということで……



▶︎岩波の背後のスペースは空いていて、田中達也は予め内側に絞っていたので、背後を突くことは容易でした。鈴木も綺麗に通しましたが、僅かにオフサイド。
・関根が致命的だったのか。
・関根と岩波で受け渡すことがダメだったのか。
・こうなるときにどうするのか大槻監督が与えていなかったのか。
全部該当するかなと思っています。

いや、この一瞬はちょっとあまりにも致命的すぎます。残念ですね。
一方で大分は最早当たり前になってきていますが、相手の状況に合わせてSB、WBが高い位置、内側に絞るということが自然に決まっていて、後はオフサイドに引っかかりさえしなければ西川と1対1でした。
最後に15分20秒のシーンです。


▶︎この位置までエヴェルトンは長谷川を捕まえに出ているので、まぁ、そういうことでしょうというのがよく分かります。



▶︎鈴木の運ぶドリブルでラインを下げさせられた浦和に対して、小塚がライン間の手前まで降りてきてパスを受けました。 このとき、槙野は迷いなく小塚の降りる動きを放置しているので、岩波らとは対応が違います。

▶︎小塚に対して囲い込んではいるけど…という感じの瞬間です。小塚はルックアップして遠い方を見ているようにも思えます。
そして……



▶︎案の定、小塚は大きなロングパスを蹴りました。
田中達也が今度こそ背後へ綺麗に抜け出しました。
しかし、西川が飛び出してきてなんとかクリア。
恐らく田中達也は関根の外側にポジショニングしていて、タイミングよく回り込んで背後へ飛び出したのと小塚の蹴るタイミングが完璧だったので、この状況まで持って行けたと思います…。
というように、全7シーン見て頂きましたが、大分のライフワークを存分に遂行できたシーンばかりだったと思います。更に最後の小塚→田中のロングパスのように誘い込む作業をしていないのに早めに背後へロングパスを狙うことは前半序盤かなりしていました。
その理由は…
①出すつもりはなかったけど、あまりにも空いていて出しやすそうだから。
②浦和はライフワークを遂行できやすいチームだから。
③意識的に狙っていくように試合前に片野坂監督に伝えられていたから。
全部該当すると思います。
何度も言うように、敵陣での非ボール保持時の対応は両チーム大きく考え方が異なります。
なぜ、浦和はボランチであるエヴェルトンがシャドーより高い位置、興梠とほぼ同じ高さでアンカーなどを管理しに行って、広いスペースで小林成豪の対応を岩波独りぼっちでさせたのか考えると、多分、岩波(槙野)は他のDF陣とは違って、競り合いが強く、前への守備が強いからという理由でそうさせていると思います。でも、結果的に大分のライフワークを遂行されちゃっているようではダメな選手であり、そうさせているチーム全体の仕組みを作っている大槻監督の狙いが良くないことだと私は思いました。
ボランチのエヴェルトンにそういうタスクを与えるなら、もう少しシャドーの長澤に中央に絞ってもらうとかするとか。でも、それをするぐらいなら、別に大分のように5-2-3で興梠の次にシャドーが出るようにすれば言い訳ですし。
アンカーの選手を確実に消したい意図は分かりました。でも、その為に3CBの鎖を早くから解いてしまうことは大分のライフワークを考えればやってはいけないことだと私は思いました。
~異なるアプローチで拮抗した試合に~
サッカーは様々な視点で見れて正解も不正解もないのが面白くて、今回は前述してきたようにエヴェルトンから始まる守備に着目してきました。そういう視点メインで90分間見てきました。同じ現象が起きたらメモしようと決めていました。しかし、25分を過ぎたあたりを境に似た現象はほぼなくなりました。
色々な要因で似た現象が出なくなったと思うのですが、4-1-5のアンカーに対する対応の仕方を変えたのが大きかったかなと思います。

・阿部ちゃんもエヴェルトンと同じ高さを意識するようになった。
・長谷川への管理を阿部ちゃんが中心的にするようになった。
=つまり、2人のボランチが両シャドーより高い位置を取ることもあり、エヴェルトンも長谷川の負担が減りよりFW的なポジショニングを取ることになった。
なので、ざっくりまとめると・・・・

こんな守備体系の配置が前半25分過ぎから多くみられました。
一方の大分は・・・・・

こんな感じ。
両チームの非ボール保持時の対応が明確に違うことが2つの図から分かると思います。
非ボール保持の対応に対しての両チームのボール保持の狙いについて見ていこうと思います。
先ずは大分ボール保持。

ずっと言及してきたエヴェルトンの時もそうですが、阿部ちゃんも高い位置を取る格好になったので、ある意味、中央中盤は空洞化状況なので、黄色枠が利用しやすいスペースだったと思います。
大分はそこから派生して……

そこから派生して背後のスペースを突くことが本来の狙いです。なので、前半序盤には小林成豪が降りて岩波を釣り出して、後藤や田中に背後を使わせる攻撃を多用していました。その攻撃を小塚からもよりできやすい状況になったと思います。でも前述の通り、そういう現象はほとんど見られなくなりました。
阿部ちゃんもいきなり変化したわけではなく、序盤からちょいちょいやっていたことを25分ごろから色濃く変化させた感じの印象を受けました。
小林成豪とかも継続して降りて岩波を誘い出そうとしていたけど、徐々に岩波が食いつかなくなったのも大きかったと思います。
だから、一見前半を振り返ってみると大分に気持ちのいいビルドアップをされて、浦和は後ろ気味に構えていたという評価になると思いますが、大分が気持ちのいい試合をできていたのは、開始から20分ぐらいに限定されると思います。
でも、大分はパスミスしないし、奪われないし、回し続けられるしみたいなところで浦和の攻撃が削られたので、前半全体を通せば「圧倒」されたみたいな印象を持たれたのだと思います、
浦和にとって、前からハメに行く事が必ずしも奪いに行くことが目的ではなく、大分に思い通りにボール保持させない事の方を重要視していたと思います。自陣でセットした時も奪いに行くのではなく、進ませないことを優先した待ちの対応にしていたと思います。
なので、前にハメ行くのに「乗るか?」「乗らないのか?」の結果が「半分半分」であると言及しました。
・時間で「半分半分」
・阿部ちゃんとエヴェルトンで「半分半分」
です。
大分目線だとカタノサッカーの本質や狙いをもっと深く知れたら狙いとか理解できるようになるんでしょうけども、ちょっと今回は浦和の前半半ばの変化に対する次の一手は効果的ではなかったと思います。普通に試合序盤できていたことを続ける姿勢を見せれば良かった思います。
でも、前半は0-0で満足と常にコメントしている監督で、ボール保持しながら守備しているところもあるので、前半終盤のボール回しについてはそんなにゴールに矢印を向けていたわけではなかったのかなという見方もできるんですかね。もっと勉強します。
次に浦和ボール保持:大分非ボール保持です。
この視点は最初の方に浦和と大分のボランチの違いのときに言及した通りで、大分が「コンパクトに、連動に、マメに」対応してきたことと浦和が岩波の幅の取り方や前進には不十分なポジショニングと動かし方が改善されることはなく前半最後まで続きました。
流れの中のシュートが1本だったことが全てを物語っていますね。怖いエリア、怖い攻撃を見せることができませんでした。
大槻監督も
「どちらかというと守備のところよりは、ボールを握って、我々がボールを保持するというところが前半のところで少しうまくいかなかった部分があったので、そこを増やすことによって守備の回数が減ってほしい、というところがありました。守備のプレスが、ということではなく、そちらの要素が大きかったのかなと思います。」
と、コメントしています。
ここで、あのシーンを振り返ります。
自分の意見と合う人がいるのか、新しい視点が欲しいという理由でツイッターで、とあるシーンをどういう風に捉えているのか質問させて頂きました。
いつも読んで頂いてる方の狭い範囲だけでやりたいので、あんまり拡散してほしくないのですが、この一連のシーンをどう考えますか?
一応自分でも解釈してみたのですが、難しく考える必要なく気軽に答えてくれたらうれしいです。 #浦ビュー pic.twitter.com/5y2alv9XWI— 浦ビュー (@ura_view17) 2019年10月19日
3〜5件ぐらいはリアクションくれるだろうなぁと予測して、返信して話をどんどん広げていこうかと身構えていましたが、ほんの数分で10件は越えるリアクション。最終的には48件のリアクションを頂きました。
勝手に送りつけて丁寧にリアクションしてくれたのに返信もできずに本当に心苦しいのですが、前のめりな方が多すぎたっていうことで理解してくれると有難いです。
48件全てを熟読してザックリと項目に分けました。
①マウリシオ→興梠に縦パスが入ったときにエヴェルトンが背後に抜けて欲しかった。
②ボールを回しているのではなく回させられている。
③結果が出ていないチームのパス回し。
④マウリシオの興梠への縦パスは最高。
⑤マウリシオの縦パスは最高だけどその後は概ね無難
⑥大分の守備の良さが際立つ。
⑦興梠に縦パスが入った動きから引っ張る動き、動き出すアクションが少なすぎる。
⑧右サイド関根を上手く使えそうだった。
⑨大分の思惑通りに誘導されている。
⑩長澤とエヴェルトンは相手に影響を与えるポジショニング、特に武藤は最高なポジショニングだったので、マウリシオからの縦パスが興梠に入った。
⑪長澤が近づきすぎ(WB-HV間に存在するだけでいい)。
⑫全体的に近すぎてスペースがない。
⑬時間的に考えてもガツンと行くべきだった。
⑭左サイドに密集を作って、サイドチェンジで孤立させた関根に勝負させる。
⑮興梠に縦パスが入った連続で、その背後を狙う動きが欲しかった。
以上、15項目に分けてみました。
これを聞く前にまぁ微力ながら自分も解釈して書いてみたのですが、ほぼこの15項目に含まれていますね。なので、もうカットです。
単純にマウリシオすげぇと思いましたし、興梠によって鈴木は釣り出されているので、その背後のスペースをエヴェルトンや長澤が狙って、興梠の武藤への落としからポンとスルーパスを入れたり、大分の中盤4枚を広げる作業をした方がいいと事前に考えていた人間なので、長澤が近づきすぎだった⑪の意見は同じです。
そして、何より大分の対応が良かった意見には大賛成です。マウリシオに通されたことは単純に脱帽で良いぐらい素晴らしいと切り替えて、その後の武藤に対しての岩田とか「規制はかけるんだけど3CBの鎖は切れないように」という絶妙な間合いだったり、先ずはサイドに誘導させて、次は前進さずに後ろに下げさせると次々に失点の確率を低くなるような対応がチームとしてできていたシーンでした。
1つのシーンに対してリアクションを頂く新たな試みを取り入れてみて、自分と同じ考えな方が多く安心した一方で、もっと他の方とは違う見方をできるようになりたいと思う捻くれ者の意見を1つだけ紹介してみたいのですが…
マウリシオから興梠に縦パスが入ってダイレクトで武藤に落とした後の「武藤のターンはどう思われますか?」
映像見れば分かりますが、外回りにターンしているんですよね。つまり、ボールを奪われないための保身のターンになっています。
先ほど岩田が絶妙な間合いだったとお伝えしましたが、結果的に岩田は規制はかけに来たけど潰しに来るほど深追いはしていないですからね。
そういうことまでも武藤なら認知できていそうだから、余計に外回りターンは勿体ないなと思いました。
そして、それがその後の停滞と大分の素早いポジション回復に繋がる大きな要因だったかなと思います。
さらに、試合前とか練習から
「興梠が降りて縦パスが入ったときにその背後を誰かが狙って走り出しましょう。興梠から落としてもらった選手はそこを狙っていきましょう。」みたいな意識付けがあれば、武藤はあのターンにはならなかったと思います。武藤はドリブルで中央へ向かっていったかもしれません。
大分がマンマーク傾向にあることは分かっていたことなので、興梠なら上手く鈴木を食いつかせることは事前に想定できていたことだったので、こういうシーンが作りやすいと思っていたので、私もプレビューで食いつかせた背後と言っていたんですけどね……。
今回投げかけた理由は……
「ライン間を通したいのは良く分かる。そして、今回は通せた。だから何?」という現象が最近非常に多かったからです。
最近は4バック化すること、ライン間を通すことに満足してしまっているように見えてしまいます。で、今回は15項目に分けましたけど、それぞれ正解不正解なんてなく、結局、それら全てゴールを決めるための手段に過ぎないので、どんな形でもいいんですけど、ゴールを決めるための所謂読んでも読み切れない再現性みたいなものがゴール量産できていたほんの数年前には素人の私でも見えたので、構築なのか、上積みなのか分かりませんがあるべきかなと思いました。
特に17分15秒あたりの槙野のプレーなんか見てしまうと、ボール保持したいチームらしくほぼ完ぺきにボールを大切にする大分が相手だったので、相当粗が目立ってしまうプレーでした。
「チームとして、個人として余裕がないな」と思われても仕方ない1シーンだったと思います。
話が飛びましたが、
武藤の外向きターンは…
・武藤レベルで考えて、
・時間的に考えて、
・マウリシオー興梠の抜群パス後レベルで考えて、
・相手の特徴レベルで考えて、
保身でも仕方なかったのか、最善だったのか、非効率だったのかまたリアクションを頂きたいですね。
大分戦のレビューの中で質問答えて欲しいことがあるので、それを見て答えてくれると嬉しいです。 #urawareds
— 浦ビュー (@ura_view17) 2019年10月21日
たった40秒ぐらいのシーンだけでこれだけ様々な視点があって話が飛躍して、48人の方が前のめりに参加してくれて。こりゃ、面白い。
9ヶ月間やってきたご褒美なのかなと感じています。
前半は緊迫した0-0で終わりました。
〜後半戦〜
・帰ってきた無双のマウリシオ•アントニオ
後半は浦和ペースだったと断言していいでしょう。
前半シュート3本に対して、後半は13本。
まぁ結果的に0点だったので、何本打っても入んなきゃ意味ないと言われたらそれまでですが、前半良くなくハーフタイムで修正したところから、後半はシュートを13本打つところまで状況を好転できているので、後半失速気味の9月時期を思うと前半より後半の方が良くなったというポジティブな評価はできる試合です。
では、なぜ後半の方が良い攻撃を作れたのかと考えたら、マウリシオの存在が大きかったと思います。
とにかく相手を潰し続けました。
“圧巻”のパフォーマンスだったと思います。
では、本来のマウリシオらしさを映像で。
マウリシオの潰しから決定機を生んでいます。
帰ってきた無双。#urawareds pic.twitter.com/M8AM046LQ2
— 浦ビュー (@ura_view17) 2019年10月20日
マウリシオ以外にも長澤や槙野も目立って相手との競り合いに勝ち敵陣で再奪取するシーンが増えました。
浦和がボールを失って、大分がリセットして再び繋ごうとする1つ目を強く行けるようになったので、大分は前半とは違いミスが増えたり、パスがズレたり、攻め急いだり、前へアバウトなボールを蹴り込むことが増えました。
大分は自陣での守備時に、ミルフィーユのような5-4-1で絶対に門を作らず、全員で守ろうと割り切って失点しないことだけに専念していたので、いざ攻め上がるときにも独力で解決できる選手がいなく、やっぱり繋ぐパワーで跳ね返すことが染みついているチームなので、それをマウリシオや長澤らによって潰させれてしまうと苦しくなりました。
プレビューで大分のリズムを狂わすには、大分のボール保持する時間を減らすように無駄なパスでも良いから浦和がめっちゃボール保持することができれば、大分が狂う傾向にあると紹介しましたが、まさにそんな感じで、折角、高木から4-1-5をビルドアップを始めてもリズムが狂っているように見える前半にはないミスやズレが起きていました。
ということで、頑丈な5-4-1を作るまでに留まってしまった大分に対して、浦和はアタックし続けました。
でも、後半凄い浦和が押し込んだなぁという印象で帰ってきたんですけど、よくよく冷静に1つ1つ振り返ってみると、そこまで強烈に試合を支配できていた訳ではなくてチョッピリショックだったのですが、ボールを保持したいチームから自力で長時間押し込んで攻める事ができた試合があったかと言われると、今季記憶にないぐらい本当にないので、大分に対してできたことはポジティブだと思います。
・典型的な負けパターンで屈する
ゾーン3からは、ある程度個人の質がモノを言う中で、そこに1番の課題を抱えている大分に対して・・・
興梠がボックス内で完璧に岩田を振り切ってからのシュート。
・先ほどのマウリシオ映像にあったファブリシオから長澤への絶妙のスルーパスから槙野の絵が想像できるシュート。
・ファブリシオが高木と1対1。
など、明確な決定機を作り出しました。
でも、それを決めることができませんでした。
浦和が後半攻める時間が長かった分、大分に攻め込まれる時間は少なかったのですが、前半序盤とは違い岩波は3CBの鎖を繋ごうとする意識があったり、大分が早めにアーリークロスや攻め急いでくれたので、83分のコーナー流れからの三平のシュート以外決定機もなかったですし、状況を好転させる為の意図を感じる変化は大分に見えませんでした。
そして試合が進むに連れての大分の考えは…
①アウェイ埼スタであることと
②2戦連続でATに失点喫していること
なので、引き分けでもいいと考えていたそうです。
でも、行けそうな場面があるなら行けと片野坂監督は指示を与えていたそうです。その為にフルで体力の持つ後藤を最後まで残したとコメントしてました。
そして、90分間でチャンス(xG)が0.16で後半は守りの時間が多かった、大分が土壇場でゴールを決めました。
尊敬している方が最近語っていたことで…
「内田篤人は真面目すぎるくらい忠実にプレーする選手。忠実すぎるから失点シーンもゴール前にいて失点に絡んでいるように見えてしまう。」と言っていたのを思い出すシーンでした。
ゴールが決まった3秒前だけを振り返れば山中が遅れているように見える訳ですが、山中がどういう特徴や短所があって、90分出てるのか交代出場なのかは関係なくて、あの状況、あの運ばれ方での山中の背負う責任は11分の1に過ぎないと私は思います。
興梠が「ファールでも止めれば良かった」と言うのもそれ以前だったら、マウリシオがファールで、長澤はイエローカードを貰ってでもひっくり返されるのを止めていた事を考えるとやっても良かったかもしれません。
トータルすれば、明確な決定機がいくつもあって、それを決めれなかったツケが最後に回ってきてしまった、負けるチームの典型的な負けパターンだったと思います。順位表を持ちだしたら、勝ち点1を取るべきだったとかいう人もいるけど、スタジアムにいた誰もが得点を期待した、後押ししていた雰囲気だったし、「勝ち点1でも・・・」とコメントしていた岩波がポジションとしては相応しくなく1番張り切ってボックス内でクロスが上がってくるのを待っていたんだから、勝ち点1を目指す方に舵を切るべきだったという意見は今回のケースでは結果論的すぎると思います。
まぁ、私の作品で議論されるべきは勝ち点1を狙うべきだったのか否かではないので、絶対に話を広げないでくださいね!
では、大分目線でゴールを振り返ります。
「奪ってカウンターからのゴール」という評価でいいと思いますが、全員が全力疾走してぶち抜いたカウンターゴールではなかったことが肝であり、大分らしいなと思いました。
例えるなら…
自動車を100kmで走ったときと30kmで走ったとき、景色や看板などがどっちが詳しく情報量多く視野に収められるかということです。答えは明白です。そして、大分は後者をずっとやってきているチームだと個人的には思って見ていました。
なので、ボックス内に走ってきた2人、サイドでボールにかかわった2人、あの得点にかかわった全員が少しも導線を間違えることなくランニングして、パスして、クロスしたと思いますよ。
後藤が決めたゴールが決勝点。
大分が「残留」を確実にする勝点3を手にしました。
・総括
ライブで見ていた印象とだいぶ変わったことを書きました。「前半は大分が圧倒、後半は浦和が圧倒、浦和決めきれず最後に大分決める」が第一印象でしたが変わってしまいました。
0-0で終わっておけば、もう少しフラットな視点で良かったところ悪かったところを振り返ってくれそうな方も増えたのでしょうが、土壇場とはいえ負けてしまったので大槻監督が狙ったこと、浦和ができていたことは忘れられて90分間全てを否定される意見が多かったのは残念だったかなと思います。
でも、文中の通り前半はシュートに持ち込めてなく、後半も第一印象に比べて強烈に攻撃で支配できていない感想を持ったように、浦和レッズのサポーターが高ぶりやすいシーンを多く作れなかったことは確かなので、勝ち点を上積みするには相応しくない内容だったかなと思います。
2週間の期間があった訳ですが、個人的には大分戦へのアプローチは間違っていなかったと思います。
でも、大槻監督や上野さんたちと自分が思っている上積んだことがいいと思っていることは多分明確に違うというか、練習を見ていない素人が考える上積みすべきことは説得力ないので言う必要もないですけども、勝つ確率をできるだけ高められるようなアプローチというか、采配というか、相手チームを考えながらやれているのかみたいなものが足りていないような感じがします。完全に偏見ですが。
ベンチ、ベンチ外に甘んじている選手たちは、勝っているチーム状況なら自分が頑張るしかないと気持ち押し殺して愚直に頑張るでしょうけど、負けが先行している状況で、ただでさえ代表経験や順風満帆な大学生活や他チームで脚光を浴びて浦和入りしてきた選手達がウジャウジャなので、そういう選手たちの気持ちもコントロールしながらチームを進めることは相当大変なことだと思うので分裂しないようにして欲しいです。
ACLファイナルに進めば怒涛の1週間で3連戦。
来年もカタノサッカーと対戦できるような成果を残さなければいけませんね。
では、最後に大分目線です。
最後の最後に勝負が決しましたけど、狙っていることだったり、身体の向きとか、運び方とかを詳しく見てみると、10回対戦したら7:3で大分が勝つなというぐらい違いがありましたから、改めて振り返ってみて勝ちに値したと思います。
大分はパス回しや擬似カウンターが注目されがちで、実際それを見たくて私も見ていますが、ボールを奪われたらみんな一生懸命戻ってきます。反対サイドの選手も攻撃する相手選手より全力で戻ってきます。それはきっとDF陣だけでは守り切れないというのが分かっているから。というよりも、戻った方が得点できると思っているから一生懸命戻っていると思います。そういうのは、日頃の練習から意識付けされないとあれだけ一生懸命をマメにやり続けるはできないと思うので、相当練習の質が高いんだろうなと推測します。
カタノサッカーはミラーゲームがJ2時代から苦手って片野坂監督の本(ひぐらしひなつさん著)の中で読みましたけど、大分の今季ホーム&アウェーでダブルした相手を見ると浦和、湘南、札幌だったので、「苦手克服してる」ということですね。松本山雅が苦手なだけのようですね。まぁ、そんな感じで片野坂監督が続く限りカタノサッカーは1つ1つ課題をクリアして行く気がします。
大分は学びの為に今シーズン終わったら、全試合振り返ると固く決めているので、もっと深くカタノサッカーを理解できるようになったら記事を作ります。何故か大分サポーターの方は沢山フォローしてくれるので、完成したら送りつけようかなと思ってます。。。素晴らしいチームでした。
・さいごに
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今回も読んで頂きありがとうございました。
浦ビュー
初めて浦和レッズを見た方にも読みやすく分かりやすい内容にしつつ、長く浦和レッズを応援して頂いてる方にも満足して頂ける内容を目標に2019年より浦和レッズの公式戦のプレビューとレビューをTwitter上でスタート。
Twitter:@ura_view17
1 匿名の浦和サポ(IP:110.233.187.123 )
本気で浦和をサポートする気があるのなら、こういうものをネットに上げるのはやめた方がいいのではないでしょうか。
アマチュアの方の分析とはいえ、浦和の弱点、ウィークポイントを詳細にネットに晒して残しておけば、相手チームの誰かが見ないとも限りません。
逆に相手チームにだけ言及して丸裸にしたものを晒しておけば、サポーターができる実弾攻撃になり得ます。
プロがわざわざ見ないよ、と言うかも知れませんが、分析が詳細なので相手のメリットになる可能性はぜろではない、と思い提案している次第です。
2019年10月22日 08:59
1.1 匿名の浦和サポ(IP:180.9.3.2 )
自意識過剰すぎではないでしょうか。
2019年10月23日 03:43
2 匿名の浦和サポ(IP:126.193.120.101 )
的を得ているから結構怖いよね。
2019年10月22日 09:59
3 匿名の浦和サポ(IP:106.132.85.57 )
でもクロップのサッカーもグアルディオラのサッカーも研究されているのに結果を残しているわけだからねぇ…
プロチームの分析担当はその程度なら既にしてるんじゃない(願望
2019年10月22日 12:42
3.1 匿名の浦和サポ(IP:49.97.101.211 )
世界のトップチームの話ではなく、残留争いを新人監督に任せて四苦八苦しているチームの話です。
2019年10月23日 10:08
4 匿名の浦和サポ(IP:58.138.46.136 )
戦術とかシステムとか言ってもフィジカルで負けてるんだから話にならない。
2019年10月23日 06:36
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