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セレッソに圧倒的な積み上げの差を見せつけられて点差以上の厳しい試合に…【浦ビュー】

今年よりTwitterでスタートした「浦和レッズのプレビュー、レビュー」が面白いと話題となっている浦ビューさん。
その原稿を浦ビューさんに許可をいただき浦議に転載させていただきます。

 

J1第26節 レビュー
浦和レッズvsセレッソ大阪 1-2。

 

いつも読んで頂きありがとうございます。
今回も開いて頂きありがとうございます。

 

先に謝ります。
今回は読み手の皆様を意識しません。
作業の中で書きたい事をほぼ全て書きます。
巻物レベルになるかもしれません。
自分の見方が正しいと決して思いませんし、多くの浦和サポーターの1つの意見に過ぎないことはいつも以上に理解して読んで頂けると嬉しいです。

 

前のめりに読もうと決心してくれた方はコーヒー準備のうえ、のんびり読み進めて頂けると嬉しいです。

 

では、レビューを始めたいと思います。

 

 

 

 

~スタメンと基本システム~

 

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スタメン情報については1週間すぎてますので割愛します。

 

~前半戦~

 

先ずは1:05からです。

 

浦和がボール左から右に展開したところからです。

 

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▶︎岩波に対して柿谷がプレス。丸橋も連動して関根には規制する姿勢です。

 

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▶︎案の定、岩波→関根へのパスが入りました。丸橋は前進をさせない。横パスの青木にはFWメンデスが下がって消しました。

 

出しどころがなくなった関根は……

 

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▶︎岩波に下げました。

 

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▶︎更に柿谷が岩波に連続してプレスをかけて岩波は西川まで下げました。

 

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▶︎セレッソは西川にも規制をかけさせてメンデスがプレスに出ました。そのときに奥埜が中央の阿部ちゃんを優先して消すと同時に槙野にも制限をかけるポジショニングをしました。

 

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▶︎結果的に西川→槙野→汰木と誘導されたままにパスを回して最後は汰木がプレッシャーを強く感じてトラップミスしました。

 

早速セレッソの非ボール保持時の対応の素晴らしさの一端に触れたシーンになりました。

 

1:55のシーンです。
浦和の3CBでビルドアップを始めます。

 

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槙野に奥埜がプレス→大輔先生にパス→メンデスが正面に立つ→大輔先生が岩波にパス→岩波に左SH柿谷がプレス。

 

柿谷が出たので…
SHが出るということは関根が空く。関根にSB丸橋がマークに出ればシャドーが空く。シャドーにCBが出れば興梠が1-1になる。

 

という局面を想像が一応できます。

 

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▶︎岩波がトラップした瞬間です。岩波のトラップ時の身体の向きは中央側しか見れない向きになってしましました。

 

さらに関根は画面に映っていません。恐らくサイドで1番高い位置に並んでいると思います。

 

それを例えば、

 

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上図のようなラインまで下がってしまうと。
そのときに「セレッソのSBが食いつくのか?フリーにさせるのか?」という対応を見てみても良かったと思います。

 

しかし、そもそも岩波がトラップを受けてからトラップも外側にも出せる身体の向きをしなかった時点で、たとえ、関根がサポートに出ても柿谷にブロックされて出せないと思います。

 

なので、岩波からすぐに大輔先生にリターンパスが出たことは当然の結果だったと思います(下図)

 

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結果的にその後、大輔先生→槙野へと繋ぎ、槙野が左足で味方に合わせるというより、先ずは相手陣内に放り込んで攻撃を仕掛けたいようなロングボールを放り込んで2vs1で興梠を守っていたヨニッチがクリアしてコーナーキックとなりました。

 

槙野に逆足で蹴らすということまで上手く振る舞いましたが、これはセレッソにとっては残念な終着点でしたね。

 

・超重要事項

 

ここで、今後読み進めていく中で理解しておきたいセレッソの非ボール保持時の守備の対応を確認しておきます。

先ずは大輔先生から岩波にパスが入ったときのセレッソの対応です(下図)

 

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・柿谷は原則岩波に規制をかける。

 

・メンデス、奥埜はスライドして中央を通さないように消す

 

・最終ラインも連動してスライドで、予想される関根に丸橋が出やすい。

 

・反対サイドの松田と水沼はサイドチェンジを常に予測。

 

岩波の出しどころがなく、大輔先生にリターンすると・・・

 

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・FW2枚で規制をかけながら背中でボランチの選手を消す

 

・柿谷は岩波にプレスした連続で青木へのコースを消す

 

・藤田とデサバトはFW2枚がボランチを消してくれているのでべったりと出る必要がなくシャドーを警戒出来たり、色々なところに顔を出せる余裕を作れている。

 

・水沼は槙野への準備

 

それで槙野にパスが入ったら・・・(下図)

 

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という図に字幕した感じになります。(図は荻原ではなく汰木ですね!)

 

以上がセレッソの基本の最終ラインへのプレスのかけ方です。

 

これらの浦和の最終ラインのビルドアップは前半沢山見ました。

 

よって、結論は・・・

 

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セレッソはまるで円を描くようにスライドして守っているように見えました。

 

前線が反時計回りにスライドするなら、最終ラインは時計回りにスライド。

 

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前線が時計回りにスライドするなら、最終ラインは反時計回りにスライド。

 

この円の中でボランチ2枚がボールの状況や前の選手の制限のかけ方で立ち位置や管理する選手を微調整させているように見えました。

 

このようにスライドしているので、あんまり体力を消費しないのではないかと思います。

 

これは後半を見てから考えついたことなので、これから記載する前半戦の内容に「円を描くようなスライド」について言及していません。

 

浦和が良くなかったよね!浦和が良かったよね!ということを中心に書いています。しかし、実はセレッソがこういう守りをしていたのだと頭に入れたうえで読んでみてください。

 

では、試合に戻って3:00のシーンです。

 

浦和のコーナーキック後のセレッソのカウンターを浦和が防いで、カウンター返ししようとした時のデサバトの対応は素晴らしかったと思います。

 

ボールホルダーの正面に立ち、前へ進ませませんでした。これは偶然ではなく、計算されたものだと思います。
(一連の流れは下図。)

 

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デサバトの頑張りによって、浦和は後ろにボールを下げました。その間に光のようにセレッソは4-4-2を正しくセットし直しました。

 

①カウンター返しされなかったこと
②遅攻させたこと
③ポジション回復できたこと

 

デサバトの貢献度を感じるプレーでした。

 

その流れからの3:10です。

 

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▶︎岩波から槙野へのパス→槙野に右SH水沼がプレス。

 

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▶︎定番通りに槙野→汰木。汰木へ右SB松田がプレスに出ました。

 

汰木に対して阿部ちゃんが横に立ち位置を取ってサポートしました。水沼が槙野にプレスに出ているので、阿部ちゃんは空くでしょう。

 

いやいや!それが空かないのがロティーナ&イヴァンのセレッソです。

 

阿部ちゃんに対してメンデスが背中からマークしにやってきました(下図参考)。

 

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▶︎汰木はトラップ後、一応阿部ちゃんに横パスを入れましたが、阿部ちゃんは松田とメンデスに挟まれる形になり、当然前を向くことは不可能で後ろの槙野に下げました。

 

セレッソはここで奪い切れたら本当に最高だと思いますが、前進させないことに成功しています。

 

ここで更に凄いのは、興梠と武藤を4人で包囲、青木と長澤へはそれぞれ1人以上がすぐにプレスに出れる管理をしていることです。例えば汰木からダイレクトで斜め前の興梠へパスが入らないようにデサパトが間に立っているとか(下図参考に↓)。

 

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この一連の流れは丁度プレビューで唯一、図を作ってアップしたのとほぼ同じです(下図参考)。

 

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阿部ちゃんからバックパスを受けた槙野は関根への対角の超ロングパス。先程からの流れなので、関根へのマークが手薄な事は容易に想像できて、浦和も準備していたと思いますが、結果的に丸橋が予測していたかのように素晴らしいスライドをして追いついてヘディングでクリアしてスローインになりました。ロティーナ監督も丸橋に拍手でした。

 

続いて4:00のシーンです。

 

セレッソのゾーン2でのビルドアップです。

 

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▶︎阿部ちゃんは奧埜にマークしていましたが、大輔先生に受け渡す仕草を互いに見せました。

 

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ということで、最終ラインの局面を6vs4で守っている状況になりました。

 

続きをどうぞ!

 

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▶︎武藤が正しくプレスに出ていたので、サイドの松田は下げるしかなくヨニッチへバックパスしました。この時に松田からデサパトに横パスをされないように興梠がプレスバックしていました。だから、松田はヨニッチに下げる事しかなかったと思いますが、これを例えば、「後ろから阿部ちゃんが出てきてデサパトを警戒する素振りを見せる→興梠は中央に留まって展開されないように藤田を管理する」となっていたら、松田→ヨニッチへ下げた時は、ヨニッチの出しどころはなかったと思います。その為には事前にボランチの阿部ちゃんの意識を奥埜ではなく前に矢印向けておかないと難しいのですが、それさえもセレッソが仕向けたと想像してしまいます。で、武藤が松田へのパスコースを消しながら勢いよくヨニッチにプレスに出れば、とりあえず蹴るかGKまで大きく下げるしかなかったと思います。これは机上の空論です。

 

試合に戻って・・・

 

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浦和は最終ラインは6vs4と数的優位を確保しているので、どこかに不利が生じているはずです。

 

それが、ボールホルダー周辺でした。

 

では、なぜ机上の空論に至ったかは、その後の結果を知っているからです。

 

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▶︎結果的にヨニッチ→フリーな藤田へ横パス→規制のない藤田から浦和のボランチの2人の間を通す奥埜への縦パス→奥埜には後手を踏んで槙野がプレス→奥埜がダイレクトでブルーノメンデスへ流し込んで大輔先生と2vs1を作って背後へ抜け出そうとしましたが、惜しくもブロックされてクリアされました。

 

ということで、興梠が中央に留まっておけば藤田に規制をかけられない事態はなかったけど、興梠がプレスバックしないとデサパトはフリーになっていた。

 

というように、「どこかを抑えられればどこかは空く。だから、その逆を使う。」というような設計がセレッソはできています。立ち位置含めて。

 

続いて5:00です。

 

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▶︎浦和の攻撃を防いでから木本がボールを保持したときに反対サイドのSH水沼が手前に留まってサポート役となりました。

 

柿谷もそうですが、低い位置でのビルドアップ時に手前に留まって斜めのパスを受けてサイドを広げようとする作業はこの後も見られました。セレッソの狙いの1つだったと思います。

 

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▶︎水沼は素早く松田へ展開しました。

 

そして水沼は…

 

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▶︎猛ダッシュで前のスペースに走ることで阿部ちゃんに影響を与えて、手前のスペースを創出しました。

 

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▶︎そのスペースを3vs2でシンプルにスペースを突いていき前進していきました。

 

スペースの作り方、スペースの使い方。う~ん。上手い!

 

次に5:35です。
前述した1:50の岩波→関根の件の2件目が来ました。

 

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▶︎大輔先生から岩波にパスが出た時に先程同様に柿谷がプレス。しかし、今度は岩波が外側にも視野を向けられる身体の向きでトラップしました。なので、関根への視野が確保できたので、関根へパスをしました。

 

しかし、関根が最高の状態だったかといえば、個人的には良くない部類だと思います。

 

つまり、
「後ろに下がりながら+丸橋にもろにプレスを受けながら」でした。

 

なので。。。

 

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▶︎関根はトラップを後ろにするしかありませんでした。トラップした関根は柿谷と丸橋にサンドされて奪われそうでしたが、何とか岩波にバックパスしました。

 

岩波が1:50とは違い視野を確保できるトラップできたので、関根へパスをしたと思いますが「じゃあ、関根の状態はどれくらい認知できていましたか?」と問いたいです。

 

更に関根も高い位置から始めなくても、SHの柿谷が岩波にプレスに出ているのだから、手前からスタートしても良いと個人的には思います。もっと確率の高いパスコースを確保できますし、丸橋に選択肢を与えることができるからです。この点は前述しています。

 

関根が高い位置を取り続けて丸橋をピン留めするのであれば、例えばボランチの青木がサイドに流れて柿谷の脇に流れてあげれば、柿谷に数的優位を作ることができて前進する事もできます。青木が流れることをセレッソが防ぎに出たら、今度は中央が必ず空きます

 

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図では実際の映像と同じ位置に阿部ちゃんを置いてますが、例えば阿部ちゃんがブルーノメンデスと柿谷の間にスライドしたら柿谷は多分、中央優先で阿部ちゃんを消すので、更にサイドに流れた青木に時間とスペースが与えられると思います。

 

この後も推測の域ですが、
上図のようにサイドに流れた青木へパスが入ったら、同サイドで青木、関根、長澤の3人とセレッソも3人の同数なので、同サイドで仕掛ける素振りを見せておいて、無理だと感じたらそれは恐らくセレッソが目一杯スライドしている証拠なので、反対サイドの汰木へサイドチェンジさせます。単にセレッソがセットしているときの岩波から汰木へのサイドチェンジとは効果抜群具合が違います。

 

というようなところまでは、設計できます。
机上の空論ではありますが、読んで頂いて分かる通り、それほど難しい事を言っているわけではないです。

 

では、机上の空論はここまでにして試合に戻ります。

 

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▶︎岩波→関根→岩波と繋いで→大輔先生に下げる→大輔先生にもメンデスが正面に立っている→更に西川に下げる→西川にも奥埜がプレス。では、「槙野が空いている?」となりますが、水沼が阿部ちゃんと槙野の間に立って1人で2人をマークするタスクを完遂していました。 いよいよ繋げることはできずに西川は大きく蹴ってセレッソが回収しました。

 

ほんの15秒前は浦和のFKでした。
西川を上手く使ったというより、苦し紛れで下げて下げて奪われたことが明白です。

 

セレッソは、奪ってからも攻め急ぐことはせずに、先ずはポジション回復して正しい立ち位置を取り、ビルドアップを開始させました。

 

•この試合の基礎情報(前半序盤)

 

⓵浦和はセレッソの2CBに対して興梠+片方のシャドーが出る事をスタートから徹底していました。

 

非ボール保持時のWBはできるだけ高い位置を取らせるというよりかはまずは最終ラインにセットしてから前に出るなりしていました。

 

③セレッソのボール保持はゾーン1で2CB+2ボランチ+GK。前進の出口として外側ならSB、内側ならSHの柿谷か水沼がサポートすることが基本でした

 

④ボール保持時にセレッソのSBは浦和のWBに来て欲しいような立ち位置を取っていることが多いです。それは、浦和のシャドーがCBに出ることも影響していますが。

 

続いて8:55です。

 

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▶︎セレッソは2CB+2ボランチの4枚でスタートさせました(セレッソは原則この4人でスタートさせます)。浦和は後ろに下がり5-2-3をセットして、セレッソの最終ラインからのビルドアップに備えました。

 

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▶︎デサバトがアクションを起こして左CBの脇に流れました。それと同時に丸橋に対して、高い位置を取れと身振りを示して丸橋はその通りに実行しました。

 

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▶︎藤田からパスを受けて、特に規制のかけられなかった木本は運ぶドリブルを見せます。

 

木本は興梠がプレスに来れば藤田に回避すればいい。
武藤がプレスに来ればデサパトに回避すればいい。

 

と、安心な状況で運ぶドリブルを仕掛けました。

 

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▶︎結果的に強いプレッシャーを感じる事なく運んで、青木の背後に立っていた柿谷にパスを入れました。そして、柿谷も素晴らしくワンタッチで前を向いて丸橋へ広げました。

 

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▶︎そこから、メンデスが流れてきて3vs3の局面を作りました。

 

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▶︎メンデスの意図と周りが合わずにズレたパスに思われましたが、奥埜が諦めずにボールに追いついてボックス脇を取りました。

 

それを浦和が冷静に対応したので、セレッソは後ろに下げてやり直しました。

 

その後……

 

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▶︎デサバトの縦パスをメンデスに送りましたが、背負う身体の向きなので対峙する大輔先生は予測がつきやすく得意のフィジカルで収めさせずにボール奪取しました。予測が素晴らしかった大輔先生と直線的なパスをゴールに背中を向けて収めさせるならマークしている選手を見ながら出して欲しいなぁとデサバトに思いたくなる一連のシーンとなりました。

 

大輔先生が完璧にボール奪取してカウンターへ移行しようとしましたが、1番高い位置の逆サイドに位置していた松田が猛烈に戻ってきてカウンターを発動させませんでした。それに連動するように味方も立ち位置を取り直して、浦和に前を向かせる事をさせずに下げさせました。

 

この辺りのトランジションも細かい部分ですが洗練されているように思いました。

 

続く10:00のシーンは中々面白かったです。

 

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▶︎浦和はシャドーの長澤が右SBの松田の前に立っています。更に大外に汰木が張っていました。汰木にはSH水沼が対応すればいいですが、水沼の手前で阿部ちゃんがパスを受けて水沼を引き出していました。

 

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▶︎青木から汰木にパスを出しました。

 

汰木がもう二歩高い位置に立っていれば、更に時間とスペースを確保できたと思うのですが、個人的な理想より二歩手前に立っていたので、汰木にパスが渡った頃には水沼が対応されてしまいました。

 

しかし、ブロックの中や間に立つのではなく大外のSBとSHをピン留めして、更に大外の汰木を浮かして「時間とスペースを作り出そうとするのでは?」と想像させてくれるシーンだったので面白かったです。

 

ゴールが中央にあることはサッカーの原理です。
だから、最後はみんなが中央に向かっていくことは自分たちも相手も知っていますが、前進の最中では外外に立つことも効果的なことも時にあると思います。セレッソが間で受けることに厳しいなら尚更です。前述したように汰木はもう二歩高い位置を取って、汰木のプレスにSBの松田が出れば、瞬間的に長澤は空いたので背後へスルーパス送れたし、セレッソのポジションを乱すことができたと個人的には思います。

 

こちらも机上の空論でしたね。すみません。

 

次に10:28です。
またもや岩波→関根です。

 

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▶︎大輔先生からパスを受けた岩波は今度も視野を確保しやすい身体の向きでトラップすることができました。

 

なので………

 

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▶︎関根にパスを出しましたが、またも関根のトラップは後ろ向きでした。

 

今回のシーンは”関根貴大”である事を考えると、1度前向きにトラップできる時間はあったと思います。

 

個人的にWBに声をかけることができるなら、「プレスが来ても向ける自信があるならば、積極的に前向きにトラップしましょう」と言うと思います。

 

理由は、

 

①前向きにトラップするだけで一瞬丸橋が躊躇すること

 

②丸橋が強く出てきたら丸橋の背後にスペースができて、そこにシャドーの選手が流れているからかもしれないから

 

です。

 

更に言えば、シャドーにCBが対応していたら興梠にスペースが存在しているかもしれないからです。

 

で、このシーンは「関根なら」前を向くことはできたと思います。更に、武藤が丸橋の背後のスペースを突く動き出しをしていました(下図)

 

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しかし、関根は後ろ向きにトラップしたので、武藤へのパスは実現しませんでした。そして、滞空時間の長い汰木へのサイドチェンジを試みましたが、松田にカットされました。

 

次は14:20です。
今回も岩波→関根です。

 

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▶︎ご存知の通り岩波→関根にパスが出て、丸橋が連動するようにグッドなタイミングで出てくるので、また関根が前向きにトラップできない上にポジション回復中のセレッソだったので、今度は柿谷がプレスバックに来たので、挟まれる格好となり、完全に岩波へ下げるしかありませんでした。

 

今度は岩波に違和を感じました。
岩波自身が柿谷やメンデスにプレスを受けて奪われそうと感じていたり苦しいと感じたら、状態が悪そうな関根に逃げ場としてパスを出してもいいと思いますが、今回の状況は誰にもプレスを受けておらず完全に自由でした。しかし、関根は最初から厳しい状況でした。なので、「なぜ遺文は苦しくないのに苦しそうな関根を選択したのかな?」という疑問が出ます。

 

結果的にいつものように関根→岩波と再度戻ってきますが、特に岩波がその次に描くビジョンを見せないので、「あ〜。なんとなく関根に入れて、ダメで戻ってきてから、また出す場所を探すのかな。それで場所が見つからなくてプレスを受けたら大輔先生に回避するのかな。。。」と想像されても仕方ないと思います。

 

ここまで来たら3連続で立ち続けに岩波→関根に行きましょう。

 

浦和がセレッソに攻撃されそうになる前に防いだ後の14:50からです。長澤から岩波へパスが出ました。

 

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▶︎長澤からパスを受けた岩波は今回もフリーでした。

 

そして……………

 

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▶︎今回岩波が下した選択がダイレクトで関根へ届けることでした。しかし、岩波が蹴った瞬間の関根の立ち位置は柿谷にとって斜め前でした。

 

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▶︎なので、関根がトラップした時には斜め前に柿谷がいる状況になりました。

 

ダイレクトですぐに広げよう!」という判断自体悪いことだとは思いません。でも、ダイレクトで入れた時に受ける関根の立ち位置は「そこでいいのか?一回落ち着かせて高い位置を取る時間を作ってあげた方がいいのか?」と、ほんの一瞬のうちに最適な判断を弾き出すことが難しいことは分かっていますが、先程も述べましたが、岩波自身はフリーですぐに奪われる身でないですし、余裕があるので柿谷の状況ぐらいは把握できていたと思います。そして、それを把握していたら本当に関根にダイレクトで届けることが最適だったかと言えば個人的にはノーです。

 

例えば、先程左サイドの汰木たちが一瞬仕掛けましたが、武藤が丸橋をピン留めして、岩波は柿谷が自分にプレスに出るまで運ぶドリブルを続けて、プレスに出てきたら出てくる分だけ関根に時間とスペースを確保できるので、ギリギリまで溜めて関根へパスを送るというようなことがこのシーンでは実現可能だったかなと思います。

 

関根も岩波に「今じゃない!」と身振りをして、柿谷を岩波にプレスさせて自分がフリーになるように仕向けることもできそうです。

 

何度も言いますが岩波はドフリーでしたからね。
その利点をあまり生かさずに苦労が想定されるタイミングで関根に入れてしまうことはどうかなと思います。

 

まぁ「関根なら」、柿谷に仕掛けてかわせや!と思う意見もあっていいと思います。結果的に1度横パスを長澤に入れましたが、セレッソはボランチが蓋をしに来て、結果的にいつものようにいつものようにいつものようにいつものように岩波に下げました。

 

最後尾からリセットしてリスタート」と言えば聞こえはいいですが、もっと効果的に前進できたよ!と思うシーンはここまで見ても多数あることが改めて分かりました。しかし残念なことに、多くが効果的ではないバックパスになっています。

 

次は15:15です。
再度やってきました。メンデスポイントです!

 

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▶︎大輔先生→槙野のパスに水沼が出てきてプレス→こちらもお決まりのように槙野から汰木にパス→汰木にタイミングよく松田がプレス。

 

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▶︎ この時に前述しましたが、水沼が出たスペースをメンデスが降りてカバーして「汰木→阿部ちゃん」の超簡単な横パスを消すことに成功しました。

 

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▶︎武藤は松田が空けた背後のスペースに流れましたが、汰木は右利きでトラップも完全に内向きなので松田に被ってしまい、武藤へ繋ぐことはほぼ不可能です。

 

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▶︎更に武藤が流れてできたスペースに興梠が流れてきました。セレッソとしては本当は通させてはいけないのですが、このシーンでは汰木から興梠と斜めのパスが入りました。

 

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▶︎興梠に対してすぐ背後からマークを受けているわけではなかったので、勇気を持って1発で前を向いても「興梠さんならできそう!」なのですが、謙虚にダイレクトで後ろに落としました。しかし、少しズレてしまいセレッソにカットされました。そのカットした選手が阿部ちゃんを消していたメンデスです。

 

更に更に……

 

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▶︎カットして繋いだ後に、今度は深さを作るために誰よりもトップスピードで走り、大輔先生たちを下げさせようとしました。

 

メンデスは素晴らしい選手だとこのワンシーンでも分かりました。

 

15:50からのシーンはゾーン2〜ゾーン3まで押し上げることができて、中央から展開して岩波に広げました。
そこから、溜めて溜めて関根へ更に広げて、最後は興梠の意図と合わずに武藤一枚がボックス内に入るという極めて確率の低いクロスになってしまいました。

 

セレッソとは真逆のアプローチでしたが、クロスまで辿り着けたことはとりあえず良かったと思います。ボックス内に入ることさえもできなかった開始15分だったので。

 

今回初めての映像です。

 

 

16:30はヨニッチと水沼の素晴らしい共演です。
ゾーン2である程度浦和をセットさせた状況でのセレッソの最終ラインからのビルドアップです。

 

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▶︎パスを受けたヨニッチは興梠のプレスを受けながらもその場で溜めて溜めて溜めました。

 

そして………

 

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▶︎ヨニッチは次第に外側に身体を向けておいて、武藤の興味を外に向けさせて武藤と阿部ちゃんのライン間に立つ水沼へ縦パスを通しました。

 

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▶︎水沼は阿部ちゃんからのプレスから逃げる為に素早く前を向きましたが、進行方向にメンデスがいました。

 

なので………

 

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▶︎メンデスへパスをしました。

 

このシーンは、メンデスが邪魔な立ち位置だったと思います。個人的にはメンデスは大輔先生たちに影響を与えて、深さを取るためにボールホルダーの水沼が自由に運べるために、引っ張る作業をしてあげるべきだったと思います。無意味に近いショートすぎる横パスが入ったおかげで停滞して、最後は不完全燃焼な攻撃で終わりました。

 

17:40は槙野→関根へのこの試合の肝となる対角のサイドチェンジが綺麗に通って、関根が丸橋に前向きに挑戦しましたが失敗に終わりました。
しかし、槙野が蹴る瞬間に丸橋を中央に絞らせるように長澤が引っ張ってるからこそ関根はドフリーでトラップすることができました(一連の流れ下図)

 

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こういうこともできるので、シャドーがセレッソのSBの正面に立つことをスタートポジションにして、留めたり、動かしたりするのはありかもな〜と思っちゃいました。

 

19:50は1分間ぐらいセレッソが気持ちよく最後尾から回している状況からアクションを起こしてきました。

 

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▶︎左サイドから徐々に右サイドへボールを流していきます。木本→ヨニッチ。ヨニッチには興梠がプレスに出ました。

 

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▶︎先ほどと同じ状況で武藤とボランチの青木のライン間に水沼が立ちました。武藤はその残像があるのか、ヨニッチに騙されまいと水沼を消します。

 

なので………

 

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▶︎ヨニッチはサイドで幅を取っている松田へ広げました。松田の立ち位置は「武藤の斜め後ろ、汰木のすぐにはプレスを受けない斜め前」の個人的にはもう一歩も微調整しなくていい最高の立ち位置です。そして、汰木が松田にプレスに出ました。

 

なので………

 

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▶︎松田はダイレクトで汰木が出てきたことによって生まれた背後のスペースに流れた水沼へスルーパスを送りました。瞬間的な2vs1を作って背後のスペースを的確に突きました。

 

水沼はトラップが少し乱れてしまい最後は不完全燃焼な攻撃に終わりました。しかし、トラップさえ良ければ水沼が受けた時は4vs4の同数だったので、ビックチャンスになりそうでした。

 

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この一連のシーンは、浦和のなんとなくのプレスも一因としてはありますが、セレッソの効果的な前進が容易にできそうな立ち位置やボール保持が共有されていたことが大きな要因だと思います。流石はロティーナ&イヴァンということですね。

 

いよいよ22:35のセレッソのゴールキックです。

 

これは先に映像を見て頂こうと思います。

 

 

中継さんが全体を収めててくれたら1発で分かるのですが、浦和の最終ライン側が見れないので推測の域もあります。どなたか撮影してたら見せて欲しいです。

 

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青色ゾーン
GK含めてセレッソが5vs4と数的優位です。

 

緑色ゾーン
SBにWBが1-1です。

 

オレンジゾーン
数的同数です。

 

恐らく、メンデスや奥埜が何らかの動きをして浦和の選手2人に影響を与えて降りる柿谷の動きに誰も行かせないようにしてたので、あのようにフリーになったのだと推測します。

 

もしも、最初からずっとあの位置にいて誰も行かなかったという事態だったとしたら、相手チームのゴールキックに何も対策をしていない残念なチームなので、そうでないことは願っています。

 

浦和が安全策でオレンジゾーンに数的優位を確保したいと考えて、青色ゾーンからオレンジゾーンに青木が移ったとしたら、青色ゾーンは5vs3になるので、足元から繋いで前進します。

 

このようにセレッソはゴールキックでも意図を感じることをやってくるチームです。

 

脱帽。

 

23:00〜24:00と2本立て続けにジンヒョンを使ったセレッソの低い位置のビルドアップに対して、浦和も興梠がコースを限定して後ろも追随して抑えてサイドしか逃げ場がないようにさせて、前半序盤ならそのサイドに逃げてもう一回やり直していましたが、今回は2本立て続けで早めに前線へ送る背後狙いを見せてきました。

 

色々微調整しながら変化を出してくるセレッソに対して、釣られながらも浦和は回収して前向きなプレーが増えてきました。

 

でも、セレッソは後ろに必ず数的優位の状況でスタートさせるので、カウンター気味に勢いよく浦和が入ってきても基本的には白いユニフォームが多く、トランジションも早いのでボールホルダーにも複数で行けたりして、シュートで終わらせませんでした。

 

次は24:50です。
時間が経つにつれて増えてきたゾーン2での浦和が5-2-3(5-4-1)とセットした守備に対するセレッソのビルドアップです。

 

セレッソの左サイド→右サイドへ展開して、浦和を絞らせてから再度最終ラインを経由して左サイドへ広げたシーンです。

 

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▶︎ヨニッチからド中央の木本へ。浦和本来中央最前線の興梠はヨニッチに動かされたので、右サイドから武藤が出ました。

 

ということは……

 

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▶︎丸橋がパスコースとなれる角度に降りてあげて木本からパスを受けました。それに対して関根が出ます。

 

柿谷は武藤と青木のライン間に立っていつか受けられる立ち位置を常に取っているので、それに相応しい位置にいます。浦和は武藤がワザワザ木本へ出て、関根も出てなので当然空いてくるスペースは見えてきます。

 

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▶︎そうです。関根の出てきた背後です。

 

岩波がなぜ柿谷に出づらかったのかというとメンデスが岩波に影響を与えていたからだと思います。

 

映像で見れば岩波がメンデスのマークを受け渡すように指示しています。

 

結果的に丸橋→柿谷へ入って岩波は後手を踏みましたが、ある程度規制をかけられるプレスをできました。

 

しかし、柿谷らしい天才的な個人技術で奪われずに深い位置でスローインを獲得しました。

 

なんてことない流れなんですけど、中々できないことなんですよね!

 

感覚的なプレーヤーだと思っていた柿谷がここまで基準のある中で質を出せていることは驚かされた試合にもなりました。

 

27:30はまたまた岩波→関根です。

 

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▶︎槙野→岩波へパス。こ存知の通り柿谷は出ます。

 

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▶︎しかし、岩波のトラップ時の身体の向きはこんな感じに。ちなみに丸橋の状況は分からず、関根のみ画面に捉えているので、関根には時間とスペースが与えられている状況だったと思います。

 

更に解説の柱谷さんも「今のは関根に出せましたね〜」と仰っていたので、それほど関根には時間とスペースが与えられていたのでしょう。

 

結局………

 

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▶︎いつものように大輔先生にリターンしてしまいました。

 

残念なプレーでしたね!

 

29分のシーンでは、ようやく岩波→関根が初成功したシーンになったと思います。それは、セレッソの対応がこれまでとは少し違っていたことも影響しています。柿谷が岩波に出てきたタイミングで中間ポジションを取る関根に送れました。

 

 

31:05のシーンは、

 

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▶︎武藤を一度中央に絞らせて守備対応させてから右SB松田に展開。セレッソのSBはミスマッチなので、プレスに出るなら武藤か汰木となりますが、武藤は前述した通り中央に吸収されたので、汰木が行くはずですが、まさかの躊躇。

 

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▶︎時間とスペースが与えられた松田に対して、水沼が阿部ちゃんにマークされていたポジションから背後に走り出しました。阿部ちゃんがついていけば良かったのですがついていかず。なので、スルーパスが水沼に通りましたが槙野が強いフィジカルで押さえ込みました。

 

その後のトランジションで同サイド同サイドで攻めた?追い込まれた?形になり、結局すぐにヨニッチに回収されました。その後にヨニッチのバックパスがあわやオウンゴールになる例の珍プレーが生まれました。

 

37:22です。これも机上の空論です。

 

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▶︎いつものように岩波と関根は噛み合わず青木に入れるもセレッソがしっかり消すので、バックパス当然になり、一つ一つ後ろに下がっていきます。最後は西川まで下がりました。

 

ここで、机上の空論です。

 

西川がボールを受けたときに上図のように岩波はほぼ動かずにあの辺にいました。

 

でも、例えば……

 

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▶︎岩波が猛ダッシュでバックステップを踏んであげれば、柿谷はそこまでついていくのか、行かないのかの選択肢を与えることができます。恐らくついて行ったはずです。

 

ということは、今岩波と柿谷がいるスペースは空きます。

 

更に例えば、青木がそのスペースに降りてあげます。後ろから藤田が青木についていかなければ、西川→青木となんてことない普通のパスが通せます。

 

しかし、藤田がついていくなら、今度は今青木と藤田のいるスペースが空きます。

 

そういう作業の繰り返しで必ずどこかに大きめのスペースが存在すると思います。上図では長澤エリアと関根エリアを想像してみましたが、そこにもセレッソの最終ラインが食いつくなら、最後は最終ラインの背後が絶対空きます。

 

それに、ボールを供給するのは西川周作さんですよ?

 

多少ハードルが高くても期待に応えてくれる存在ですから。そして、できることが多い選手です。

 

机上の空論はここまで。

 

では、現実ではどのような完結だったかを映像で確認お願いします。

 

 

37:49からのシーンはこの試合初めての明確な決定機を迎えました。

 

興梠がしっかりとサイドに誘導→丸橋に素早く関根が捕まえに出る→ミスを誘発させてからフリーな選手へ素早く繋ぎ、急いで背後へ走る興梠へ送りました。

 

映像です。

 

 

素早く躊躇なく前線へ送ったことが大きな要因だったと思います。

 

次は41:33です。

 

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▶︎ジンヒョンから木本へスローイング。

 

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▶︎規律のあるポジショニングを瞬時に形成してしまえば、あとは浦和の選手が出てくることの逆を突いていけばいいだけです。ゾーン1からの外し方、前進の仕方としては、このシーンはセレッソの理想形に近いはずです。

 

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▶︎最後は柿谷がここまで運び、ラストパスさえ合えば…というシーンを作りました。

 

この攻撃を西川がキャッチした後からの浦和のビルドアップです。

 

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▶︎関根がポジション回復したり、時間を作ってから前進させようという狙いだったと思います。

 

しかし、いざ!というときにやっぱり前進できない。
浦和の前のポジショニング、セレッソの守り方、回してる側のイメージなどが影響して。

 

次第に距離を詰めていくセレッソに対して……

 

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▶︎やっぱり後ろ後ろになり、最後は汰木に送りましたがスローインになってセレッソボールになりました。

 

前半最後は45:55です。

 

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▶︎前半序盤以上にサイドに広がったヨニッチから松田にパスを送りました。

 

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▶︎前半終盤にかけてちょっと松田への寄せ方が曖昧になってきた汰木が今回もとりあえず寄せました。

 

このときに水沼が槙野をピン留めして引き連れます。
槙野が釣り出されることを計算して、その背後に奥埜が飛び出そうとしています。

 

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▶︎そして、松田から奥埜へスルーパスが出ました。ということは、汰木の寄せ方は曖昧だったのかなという見方になりました。

 

最後はグラウンダーのクロスを送りましたが合わず。

 

しかし、鉄則的な3CB崩しを披露して前半終了の笛が鳴りました。

 

前半は0-0です。

 

・前半を終えて

 

前半戦は一つ一つプレーを止めて静止画で色々言及したので、読んで頂いた方は「で?結局、どんな試合だったの?」と思われているはずです。

 

その件は今回はこの静止画の中で雰囲気を察して欲しいと思います。

 

大槻監督が前半はバックパスが多くなったということをコメントしていたので、特に岩波→関根のところでバックパスになった原因を個人の視点で多数言及しました。「身体の向きが良ければ、相手の立ち位置を見れていれば、味方と相手との位置関係を見れていれば」バックパスにならずに前進できたことはわかって頂いたと思います。更に、そこにはセレッソの緻密な計算と連動があったよ!ということも言及しました。

 

シーズン序盤は特に繰り返し言及していましたが4-4-2と対戦するときには……

 

「岩波に左SHがプレスに出るなら、橋岡(WB)に出せばいい。その橋岡(WB)に左SBが先に動いたら、武藤(シャドー)が空くから出せばいい。その武藤(シャドー)に左CBが先に動いて消したら、興梠が空くから出せばいい。」

 

というように、相手を見て選択していけば良いだけです。

 

だから、よくこの映像を出していますが、昨年の川崎戦のゴールはベストです。

 

 

オリヴェイラ監督は常に「背後!背後!」と言っていました。どの程度それがチームを効果的にさせていたかは微妙ですが、日頃からそう言われていたので、岩波は自然と遠い方の背後も選択できていたのだと思います。

 

じゃあ、大槻監督になって相手がセットした守備の時に川崎戦のようなことが見られているかというとそうでもないと思っています。

 

川崎戦のが最適な方法だとも思っていません。
しかし、それを数回見せておくことで岩波→関根の近いパスは必ず生き始めるようになります。

 

今コンテンツ風に言うならば、今の浦和は「相手に選択肢を与える攻撃」やパス回しできていないです。

 

一方で、セレッソのボール保持は想像を膨らませてこういう狙いがあるのかな?と正解か分からないけど、次の展開を考えるのが楽しい、推測が膨らむボール保持、立ち位置、動かし方になっていました。

 

結果的にセレッソのシュートは2本とゴールに近づくことはさせなかったのを高評価と捉える人とこれだけ気持ちよく秩序を保ちながらボールを回させてしまったことは低評価と捉える人と分かれると思います。

 

大槻監督が試合直前コメントで
「両チームとも最終ラインからのビルドアップにはお互い意図があるのでね。」という風に述べていたので、「約1週間空いたのでようやく変化が!」と期待しましたが、残念ながら効果的ではないバックパス中心になったということで意図は感じませんでした。それは相手チームのバックパスの使い方がとても上手かったことが、より残念な想いにさせていると思います。

 

後半戦は引き続き静止画でお伝えする部分と時間帯での変化にも言及します。

 

ひとまずコーヒーをおかわりしてから後半戦も読んで頂けると嬉しいです。

 

〜後半戦〜

 

後半開始早々にセレッソが先制しました。

 

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▶︎ジンヒョンのFKから丸橋へ。システム上SBをどっちが管理するかは難しい噛み合わせです。今回は長澤と関根2人で挟み込むような感じです。

 

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▶︎藤田は丸橋が奪われた後の保険で後ろにカバー。
それに対して、青木もついていきました。

 

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▶︎浦和にとっては不幸にも丸橋に綺麗な状態で突破されてしまいました。

 

その後の浦和の選手の選択は、

 

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・岩波はボールホルダー の丸橋サイドに流れる選手を優先して強くアタックせず。

 

・大輔先生は丸橋なのでシュートも視野に入れて強く行かない選択。

 

・他の選手も丸橋に早めにアタックすることはせずにズルズルと運ばれてしまいました。

 

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▶︎そして、汰木はマークしていた水沼が触ると思って構えましたが「まさかの」スルー。汰木は後手を踏んで松田のシュートに真っ当に対応できずに最後はボールを見ずにとりあえず感の寄せがコースが変わる要因になり決まってしまいました。大外は汰木が1vs2の局面を作られていました。だから、シュートブロックの対応が良くない意見には賛成ですが、汰木が責任を負う失点ではないはずです。

 

全てが推測に過ぎませんが、ゴールへの条件を与え過ぎました。

 

青木は、
藤田にパスを出される<関根がかわされた時のカバー

 

という選択をできなかったのかな?と思ってしまいます。

 

藤田は丸橋が奪われた時の保険で下がっているような感じです。万が一、丸橋からあの位置に立つ藤田にフリーでパスが入ってもそれほど急な怖さは来ないと思います。それよりも、ボールホルダーの丸橋がゴリゴリ突破された時のカバーを優先した方が良かったのかなと思いました。結果論を知っているから無茶苦茶な意見かもですが、藤田の動きについていく必要はなあったはずです。

 

それが相手選手がよく言う「浦和の選手たちは人に釣られやすいとスカウティングであった」と言われてしまっている一端なのかなと思います。

 

ズルズル行かせてしまったのも”結果”を知ってるから何でも言えますが、岩波とかはサイドに流れる相手を捨ててでも前を向かせないプレスをかけても良かったのかなと思います。

 

人、スペース、ボールと守る優先順位はそれぞれありますけど、浦和の場合は局面局面で優先順位がちょっと最適ではない方を選びがち?な気がします。特に、のちの2失点目なんかはそうですね。

 

システム上最も管理が曖昧になる左SBのアシストから右SBのゴールでした。

 

様々な要因が重なって先制されました。

 

 

•セレッソの3つの誤算

 

先制したセレッソは3つの誤差が起きて浦和がすぐに同点に追いつきました。

 

①浦和に最もやってはいけないことをした

 

①は個人的な視点です。
今コンテンツで常々言ってますが、浦和はボール保持が得意なチームではないですが、個人技術は天下一品揃いなので、ゴール前になれば他のチームに比べて何とか解決できてしまいます。なので、撤退して後ろのスペースを先に消すことを優先して、浦和の最終ラインに規制をかけることを二の次にする戦術は悪手だと個人的に思います。それは浦和の今季の勝利を収めた試合が物語っています。 だから、前半のセレッソには流石ロティーナ&イヴァン!と唸りました。

 

しかし、セレッソは先制点を挙げて明確にラインを下げました。水沼が槙野に規制に出るより武藤へのコースを消すだけでプレスをかけなかったのがそれを象徴しています。

 

②浦和の矢印が前に前になった

 

ラインを下げてくれたのでスタートが高くなり、ファーストプレスを越える作業も減ったので外回り外回りが続いても隙を見て飛び出してくる青木や長澤の巧さが生きるようになりました。最後に興梠がいるので、それだけで大きなアドバンテージでした。

 

セレッソに攻め込まれて防いだ後もとにかく矢印は前で、57:40の西川がキャッチしてから間髪入れずに関根へロングフィードを送ったのもそのうちの1つです。

 

更には汰木に代わって荻原が投入して左利きの左WBが起用されたので、サイドで縦に誘導されてもクロスが生きるので、大外からでも積極的にクロスを上げて興梠に合わせたりして”いい流れ風”な状況を作りました。

 

セレッソも徐々に飲み込まれてオープンな展開の誘いに乗っかてしましましたね!

 

③デサバトが潰せなかった

 

これはゴールシーンに直接繋がることです。

 

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▶︎浦和が何とかゾーン1から脱出しようと試みている瞬間です。デサバトは予測をつけて長澤に出ていきます。

 

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▶︎案の定、長澤に入りました。
前半幾度となくデサバトが前を向かせな規制をかけていたことは言及しています。ここで奪ったらセレッソは大チャンスなので、デサバトは前を向かせないのではなく奪いに行きました。

 

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▶︎長澤は見事に外しました。ACLでもそうですが、フィジカルに強い相手に強い長澤です。

 

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▶︎そこからは何度もハイライトで見た荻原のドリブルです。セレッソは数では足りていますが、それは関係ないドリブルと荻原の勇気が興梠の同点弾に繋がった感じですかね!

 

とにかく先制したセレッソに追いつけたことは素晴らしいと思います。しかも、こんなにも早く。

 

両チームに変化が起きて噛み合った時に浦和側に良い方に傾いて同点に追いつくことができました。

 

では、何度も見てると思いますが再度ゴールシーンです。

 

 

得点後も、浦和の矢印が前に前には変わらず西川からパスを受けて大輔先生がダイレクトで興梠へ入れて逸らしたのに反応した長澤がゴリゴリドリブルで押し込んでいくなど前半とは前への必死さが違っていました。

 

ジュビロ戦で前半3点取れたことを今後忘れずに戦って欲しいと言及したのはまさにこういうことです。ひとまず今季の浦和はボール保持にこだわるよりも前に前に早めに敵陣でプレーする選択をした方がいいと思います。で、ピッチ上に秩序を求めているセレッソにカオスさを強要する連続で凌駕していくことは良策だったと思います。

 

60:49です。

 

水沼のタスクは槙野に制限をかけることよりも武藤を背中で消すことが優先になったようです。

 

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▶︎青木が持った時に先ずは武藤を消すポジショニングです。前半だとデサバトが武藤を背中で見ることが多かったです。

 

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▶︎静止だと分かりづらいですが、青木が槙野に出そうとしたが、一瞬躊躇した瞬間です。水沼は武藤の方に再度体重が乗りました。

 

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▶︎それを認知してか、青木は槙野へパス。槙野には時間とスペースが前半より存在しています。

 

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▶︎更に更に。槙野は次の荻原の為にダイレクトでパスを送って、更に荻原には時間とスペースができました。

 

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▶︎水沼に消されて武藤へは通せなかったけど、素早く回せば外から対角にスクエア間に存在する武藤へ通せます。

 

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▶︎荻原は豪快にダイレクトで武藤に繋いで自身も中央に侵入していき、武藤もリターンしてドリブラー荻原が中央をゴリゴリ侵入していきましたが、今回はクリアされました。

 

そのクリアの続きから61:10です。

 

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▶︎岩波は規制なくボールを保持しています。柿谷が出てくる気配はありません。

 

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▶︎岩波は関根へ送りました。

 

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▶︎関根へ渡りました。そこから素早くグラウンダーのクロスを入れました。しかし、クリアされました。

 

ここはもっと岩波が運ぶドリブルを行なってから関根に時間とスペースを作っても良かったと個人的には思います。でも、関根はSBとSHの中間ポジションに立つことができていました。それよりも、問題はセレッソの気がします。

 

岩波に規制をかけられない時は関根は消しておく。
岩波に規制をかけた時は関根に出させてすぐにプレス

 

が、前半徹底されていた柿谷と丸橋でしたが、

 

今回は、

 

岩波にも出ない上にシャドーにピン留めされている訳でもないのに丸橋は関根を予め準備しておかない。

 

という対応でした。

 

更に、62:48です。

 

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▶︎大輔先生からパスを受けた岩波に対して…

 

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▶︎岩波に規制をかけることではなく味方とのポジションを崩さないようにスペースを最優先していました。

 

ということで、セレッソは非ボール保持時の各選手の優先順位がラインを下げたことにより、変化したことが3つのシーンから見えてきました。

 

さぁ、次は71:06です。

 

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▶︎浦和のゾーン1でのビルドアップからです。
今回は青木に注目。青木は現在はここにいます。

 

そこから……

 

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▶︎青木はデサバトの背後に立ちました。なので、デサバトは青木を管理しました。

 

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▶︎それに伴い、水沼もスライドしてきてコンパクトさを保つ&武藤を管理します(下図参考)。

 

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前半はこんな感じ(下図参考)。

 

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では、試合に戻ります。

 

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▶︎ボールの状況は阿部ちゃん→大輔先生→槙野と繋がりました。水沼は先ほど武藤を管理に出たので、前半のように槙野には出られません。

 

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▶︎槙野は少し運ぶドリブルを見せてから、荻原へ送りました。

 

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▶︎武藤が松田の背後に流れましたが、荻原はそちらを選択せずに槙野へリターンしました。

 

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▶︎槙野は再度荻原へリターンして、荻原は素早く前を向きました。

 

そして………!

 

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▶︎大外の大外から背後に抜け出した武藤へスルーパスを送りました。

 

先ず、汰木にはできないことを荻原はやったと思います。つまり、大外の大外から背後へ飛び出す味方へスルーパスできるのは左利きの選手じゃないと相当難しいです。右利きの左WBで起用された汰木には求めづらいスルーパスです。

 

では、槙野、汰木、更には武藤と左サイドに全員右利きを起用させた意図は何でしょうか?

 

これは大槻監督しか知りえませんので、いつか記者の方に質問して欲しいです。槙野を左サイドで起用させているところから意図を聞いてみたいですね!

 

で、青木がデサバトの背後に立ち位置を取ったので、セレッソがデサバト、水沼とスライドして全体的に中央に絞られました。

 

それによって、槙野、荻原たちに時間とスペースが与えられて一回は停滞しましたが、最後は荻原のスルーパスに武藤と気持ちのいい前進をすることができました。

 

映像で見て頂ければ分かりますが、最後は青木のシュートで終わっています。相手に影響を与えるポジショニングをできているから、最後は自分も生きるようなプレーができた青木。

 

この一連の流れは最高に良かったと思います。

 

では、映像で確認お願いします。

 

 

今、言及した荻原からのいい攻撃があった直後にイヴァンコーチが修正を加えます。

 

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▶︎セレッソのゴールキックが浦和に回収されて西川まで下げられた後のイヴァンコーチです。

 

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▶︎セレッソはイヴァンコーチに促されるように全体のラインを上げて西川までハメにいきました。前半では多く見られたことですが、後半では初だと思います。なので、荻原のピンチやそれまでの状況を見て、再度前から出た方が最善だと考えたのだと思います。

 

しかし、このシーンもっと凄かったのが我らが西川周作です。

 

では、その凄さを映像で見ていただきたと思います。イヴァンコーチの身振りも見てみてください。

 

 

西川…凄すぎます。相手にプレスをかけられている上に平面なピッチであのスペースが見えているのは本当に素晴らしすぎます。しかも、利き足ではない右足で。

 

ジンヒョンも朴も飯倉も素晴らしいですけど西川が断トツです。でも、それを生かすには周りのポジショニングが重要です。西川のキックを生かす作りをほぼ放棄している現在は、興梠をベンチ外にするぐらい勿体無いことをしていると思っています。

 

西川の話はさておき、セレッソがイヴァンコーチによって非ボール保持の対応を修正したように推測できました。

 

その推測が確実であることが、73:16から見えました。

 

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▶︎瞬間的にポジション入れ替わっていて大輔先生から中央の槙野へパス。そのときの反対サイドの田中亜土夢に注目して下さい。岩波へ規制をかける姿勢を見せています。

 

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▶︎更にセレッソの2ボランチが浦和の2ボランチを管理しています。

 

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▶︎槙野が迷いに迷って岩波へパス。田中亜土夢がすぐさまサイドに誘導させます。

 

更に上の画面を見ると、丸橋が関根のすぐ近くで構えています。

 

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▶︎そして、岩波→関根のパスが入って丸橋が先に触りました。

 

更に77:00です。

 

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▶︎岩波→大輔先生→槙野のお馴染みのパス。

 

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▶︎それに対してセレッソは水沼ではなく、FWが頑張ってプレスに出ました。槙野に利き足を使わせない寄せ方になっています。

 

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▶︎槙野は荻原を使う選択もありましたが、今回は頑張って運んでみたようです。荻原には松田がすぐに行けるよう距離間です。

 

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▶︎槙野の左足のキックは1番手前のデサバトで引っかかってしまいました。

 

槙野が松田のポジショニングと武藤の動きを認知していたら、サイドに逃げるような優しいロングパスを武藤に流し込むこと方が逆足の槙野でも通せる確率は高かったと思います。

 

というように、先制点〜同点に追いつかれる&ピンチ続き時に対応していた浦和の最終ラインに規制をかけずに後ろのスペースを消す守備を辞めて前半の形に戻した途端にセレッソは自分たちを取り戻して再び秩序をもたらすことになります。

 

浦和は人に強く行くことを意識した守備+全体を守るのではなく中央に絞ってよりコンパクトにすることが見られました。

 

それによって、75分、78分とセレッソはダイナミックな展開から大外の選手へ届けて浦和の選手を釣り出したことによってできるスペースを突き、もう一つ繋がれば”ゴール確実”というシーンを立て続けに作りました。

 

映像で確認お願いします。

 

 

81:00に阿部ちゃんがこの試合2枚目のイエローで退場しました。サイドに追い込めていたので、遅攻させるだけで良かったと思いますが、後半人に強く行くことがチームの共通認識だったので、そういうことも影響して続いた2つのファールが結果的に退場に繋がってしまったんですかね。10対11になりました。

 

大槻監督は即座に興梠に代えて柴戸を投入して阿部ちゃんの退場をリカバリーします。

 

その直後にセレッソの勝ち越し弾が生まれました。

 

様々な要因があると思いますが、個人的にはFKからもう一回作り直そうとした瞬間に水沼が幅を取ったことが大きかったと思います。

 

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▶︎FKクリア→再度クロスもクリアの時の水沼はここにいます。

 

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▶︎後ろに下げて作り直した瞬間に水沼はサイドに流れます。

 

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▶︎幅を取りました。荻原がついてきて管理しました。

 

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▶︎そして、右側にボールを動かして水沼が幅を作ったおかげで効果的な三角形を形成。

 

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▶︎シンプルですが重要な三角形の形成によって、3人が連続したパスで松田が中央へ侵入しました。

 

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▶︎こちらも新たな三角形を形成できています。

 

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▶︎最も簡潔に仕留めるなら、槙野と大輔先生の間を通したスルーパスだと思います。この瞬間だけ見ると、こっちを選択しても入ったように見えます。

 

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▶︎恐らく松田は関根たちが奥埜に引っ張られていたのも見えていたと思います。なので、田中亜土夢を選択しました。そして、ゴール。

 

相手が退場して数的優位になった直後のFKで中央からゴリゴリ攻めても良かったはずですが、再度作り直しました。それに対して、しっかりと幅を取る人(水沼)がいました。

 

「数的優位な上に幅を取れば中央は必ず空く」
水沼はそこまで計算していたと思います。

 

実際に水沼が幅を取ったとことにより、水沼サイドから攻撃を仕掛けることができて、それに対しても単体ではなく3人のサポートがあり綺麗な前進ができました。

 

最後は浦和の選手が1つの方向に釣られすぎたという意見がごもっともですが、ボールホルダーの松田に対して、背後に抜ける人手前で待つ人”と明確な選択肢となれるポジショニングとアクションを起こせたことがゴールの決定的な要因だと思います。

 

では、映像で確認お願いします。

 

 

最後はセレッソが今一度明確にラインを下げました。浦和は数的不利な上に興梠がいなく杉本を投入していたことから、放り込み作戦を敢行しましたが、今度はセレッソにキッチリ守られました。

 

抑えの守護神のように片山が投入されて試合をクローズ。

 

試合終了して1-2でセレッソが勝利しました。

 

・セレッソ大阪

 

ロティーナ&イヴァンはセレッソに就任して先ずは非ボール保持時の守備をチームに植え付けたかったと推測します。「失点しなければ負けない」ことを優先して先にアプローチしたのだと思います。例えば、風間監督は真逆のアプローチから入ってると思います。「相手よりたくさん点を取ればいい」からアプローチを始めているはずです。でも、ロティーナ&イヴァンはそれだけのアプローチに留まらず成長曲線を描こうとしています。それが最近続いている複数得点です。シーズン序盤には見られなかったことです。なので、見事に見事すぎるぐらいロティーナ&イヴァンの思惑通りの発展を遂げているはずです。今節首位が躓いて勝ち点が縮まったので今季の優勝も夢じゃないと思います。例え届かなくても、個人的に今季は就任一年目で躊躇したけど来季は間違いなく優勝候補筆頭です。

 

サッカーファンとして純粋にロティーナ&イヴァンが創り上げるセレッソが楽しみです。タイトルを獲れるのかとか結果がどうなるかというより、どういう階段を登っていくのかが本当に気になります。Jリーグでここまでの気持ちになったのは、ミシャ・レッズ以来かな。

 

前半戦は今季3本の指に入るぐらい相手との力の差を感じました。こんな屈辱感は今季幾度となく味わっているので、もう切り替えられます。

 

・後半戦を終えて

 

後半は流石にやばいと感じて半分消しました。その代わりに両チームに変化が起きたことは伝わったかなと思います。

 

難しい試合が予想されましたが、「まさに」という試合になってしまったと思います。なぜ勝てたのか?なぜ勝てなかったのか?と考えられなくなったほど勝利がないので、今回静止画で言及した「ここはよくないんじゃない?」と思う点を個人的には改善すると嬉しいですね!その改善が勝利の確率が上がるからこそ言及しているので。

 

本当に長文読んで頂きありがとうございました。
今回は映像よりも静止画中心でお伝えしてきました。
DAZNさんの配信期間は終了してしまっているので、もしも、「このシーンのはどうなってたの?」と映像を見たくなった方は連絡ください。送ります。

 

そして、今回は感想をとにかく募集しています。
読みやすさとか量の方は今回は受け付けません。
引用リツイートやダイレクトメッセージに感想頂けると本当に有難いです。

 

まだまだ学び最中の人間なので、色んな視点が欲しいです。些細なことでもお待ちしています。

 

•さいごに

 

鹿島戦のレビューより投げ銭システムを採用しています。完全無料公開した最後に全てに100円をつけさせて頂いてます。今回の作品が面白いと思って頂いた方は是非前のめりに! 完全無料公開して最後に100円をつけている理由は下記の記事で30秒で読めます。

 

今回も読んで頂きありがとうございました。
面白ければリツイート等々で拡散、宣伝して頂けると嬉しいです。感想もお待ちしております。

 

浦ビュー

初めて浦和レッズを見た方にも読みやすく分かりやすい内容にしつつ、長く浦和レッズを応援して頂いてる方にも満足して頂ける内容を目標に2019年より浦和レッズの公式戦のプレビューとレビューをTwitter上でスタート。
Twitter:@ura_view17

 

コメント

  1. 1 匿名の浦和サポ(IP:49.106.174.86 )

    鳥栖との試合 なぜかテレ玉で放送
    逆天王山だからか⁉️

    このコメントに返信

    2019年09月22日 13:55

  2. 2 槙野大嫌い(IP:218.220.65.3 )

    レッドカードが槙野だったら、

    悔やまれる試合でした

    このコメントに返信

    2019年09月22日 17:08

    • 2.1 匿名の浦和サポ(IP:202.74.253.43 )

      サイテー

      2019年09月23日 07:33

    • 2.2 匿名の浦和サポ(IP:153.212.139.43 )

      実際、槙野は一発退場もののタックルがあった。なぜかイエローすら出なかったが…

      2019年09月23日 22:08

  3. 3 匿名の浦和サポ(IP:114.165.55.57 )

    正直な話、今の浦和はJ1にいるべきではない
    J2にいた方がいろいろと幸せな気がする

    勝率は少しは上がる、鹿島や川崎、広島はいない
    高給選手は出ていくから世代交代もしやすい
    サポもコア層くらいは残る
    三菱自動車と違い重工は黒字なので浦和レッズはトントンくらいでも問題ない
    ACLが無いから日程が変わることもなく応援しやすい
    プレーオフに出れれば盛り上がる
    注目されないから多少のサポトラブルでは報道されない

    と良いことづくめ、クラブ規模は小さくなるかも
    しれないし、一度落ちたら上がれないかもしれない
    でもそんなクラブ沢山ある、そしてそんなクラブに
    もサポはそれなりにいる

    それで良いんじゃないかな、少なくとも自分は
    試合見に行く回数は減らすから負けたときと辛さ
    を味わう事も減るから幸せになれる

    半年近く浦ビュー読んだ感想です
    ぜひこれからも浦ビュー頑張ってください

    このコメントに返信

    2019年09月23日 23:04

  4. 4 匿名の浦和サポ(IP:1.75.3.213 )

    幸せなのは
    あんたの頭の中だけだと思います。
    J2落ちるのが幸せだと思う奴はサポとは呼ばない。

    そもそもJ2落ちて楽出来ると思ってるのが甘い。

    他チームのマークが厳しくなるので、
    今より厳しい戦いが増えます。

    このコメントに返信

    2019年09月24日 01:26

    • 4.1 匿名の浦和サポ(IP:49.98.132.17 )

      J2が厳しければJ3もある
      身の丈にあった場所、というのが1番幸せじゃないかな?

      2019年09月24日 10:43

  5. 5 匿名の浦和サポ(IP:1.75.3.213 )

    下落ちて良いと言ってる段階で
    サポじゃないから。

    論外

    このコメントに返信

    2019年09月24日 11:46

    • 5.1 匿名の浦和サポ(IP:114.165.55.57 )

      いや落ちてもいいけどサポだよ
      シーチケ民

      J2、J3に落ちたら客減って今より見やすくなるだろうし
      駒場に移ってより便利になるかもしれない
      東京Vみたいにユース育てて売るクラブになれるかもしれない
      試合はDAZNで見れるしね、天皇杯は出られるから夢も見れる
      J3なら残留争いもない、いいことづくめな気がする

      2019年09月24日 22:40

  6. 6 匿名の浦和サポ(IP:27.94.49.152 )

    大将にロボが抱きついた、悲しいシーンを思い出してしまった。同じ思いはしたくない

    このコメントに返信

    2019年09月28日 07:36

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