今年よりTwitterでスタートした「浦和レッズのプレビュー、レビュー」が面白いと話題となっている浦ビューさん。
その原稿を浦ビューさんに許可をいただき浦議に転載させていただきます。
J1第24節 プレビュー
浦和レッズvs松本山雅FC
いつも読んで頂きありがとうございます。
今回も開いて頂きありがとうございます。
8月リーグ未勝利で終わる訳にはいきません。重要な一戦が控える前の試合ですが、いつもは他人事に見ていた降格圏争いに呑まれるのか呑まれないのかを懸けた一戦になりました。対戦相手は1チームでも降格圏争いに誘いたい、降格圏争いから抜け出したい松本山雅FCです。
今回も簡潔簡潔で行かせていただきます。
このコンテンツ的に次に控えているものがあまりにも大きいので。
では、プレビューを始めたいと思います。
〜最近の結果と今季の成績〜
第18節 札幌戦 1-1△
第19節 磐田戦 0-1●
第20節 広島戦 2-2△
第21節 川崎戦 0-0△
第22節 清水戦 0-1●
第23節 名古屋戦 1-1△
4勝8分11敗 13得点** 28失点勝ち点20 **現在17位。
17位で降格圏に位置していますが、7月8月のリーグ戦は札幌、広島、川崎、名古屋と攻撃的に戦うチームとの対戦では引き分けに持ち込んでいます。勝利まであと一歩のところまで来ているので悲観はしていないはずです。特に前節の名古屋戦は、あと僅かで勝利だったので、本当に1つの勝利が調子を上向きにしてくれると思います。
•得点数はリーグ断トツの最下位(浦和は15位の22)。
•失点数はリーグ7位の好成績に値。
•最多得点者は2得点の飯田と永井。
•ボール支配率はJ1J2合わせて最も低い数字らしい。
(ボールを持ってプレーしないところから試合を作っている証拠。)
—得点パターン—
セットプレーから…5得点
ショートパスから…3得点
—失点パターン—
クロスから…10失点
スルーパスから…4失点
ショートパスから…3失点
PK…3失点
〜最近のスタメンと基本システム〜
第21節 川崎戦 0-0△

第22節 清水戦 0-1●

第23節 名古屋戦 1-1△

・今夏、山形から阪野、広島から水本を獲得(かなりの大きな補強)。
・WB、ボランチは固定的になってきた。
・シャドーはセルジーニョ、永井、杉本、町田と戦力豊富。
・高崎がベンチに控える。
・基本システム3-4-2-1。
~阪野から始まる山雅の理想像~
反町監督の哲学や考えていることはなんとなく理解しているつもりです。でも、勝利から遠ざかっている。では、反町監督のやりたいこととは程遠く噛み合ってないから17位なのかなぁと思いながら過去の試合を観始めると全くそんなことなかったです。結果的に3ポイント取れてないので、何言っても無駄かもしれませんが、勝利に値するプレーやチームとして共有されていることを遂行できているように感じました。
山雅は、データで言及した通りボールを保持しないところからプレーを始められるチームです。
自陣でセットした時の5-4-1のブロックは強固なものです。カバー、ボールホルダーへの制限を明確にして常にゴールとボールホルダーを結ぶ直線に立ち、ゴールを隠しながら連続性をもって連動できます。ボールを保持しないところから試合に入ることを想定してチームを作っているので、非ボール保持の整理や共通認識は相当クオリティが高いです。
今回特に驚いたのが、1トップ起用の阪野の守備の巧さです。
前節の名古屋戦を参考にします。
最前線の阪野は常にボランチへのコースを消しながらプレスに出ていたので、1人で名古屋の2人を常にマークできている状況でした。最前線の選手がそれをやってくれるだけで後ろがどれだけ楽なのかを阪野は体現していました。よって、流動的な4-2-4の名古屋のビルドアップに対して、後ろの味方が相手を捕まえやすく(一例:①片方のシャドーが阪野と並び同数、②ボランチ2枚に後ろからボランチ2枚、③もう片方のシャドーがサイドチェンジさせない、④WB縦スライド即座に対応)、高い位置で度々ボール奪取してカウンターを仕掛けていました。
高い位置に出ることでのリスクはありますが、ロングパスを多用しない名古屋に練ってきた反町監督のプランというように相手の長所を潰すのが反町監督の真骨頂です。
これまでの山雅の流れは把握しきれてないですが、阪野の加入によって、できることは増えたのではないかと思います。
#urawareds pic.twitter.com/kNyKT1CZaV
— 浦ビュー (@ura_view17) 2019年8月22日
•失点の時間帯
山雅の守備の連続性や1つの生き物となって動く連動は流石です。
しかし。。。
失点の時間帯を見ると、「こういうスタイルを掲げるにはやっぱりそうなっても仕方ないよなぁ」と思ってしまうほど如実なデータとなっていました。
0〜15分 1失点
15〜30分 4失点
30〜45分 3失点
前半戦 8失点
45〜60分 4失点
60〜75分 6失点
75〜90分 10失点
後半戦 20失点
前半に比べて後半は2.5倍の失点数です。
失点数が多過ぎる訳ではないですが、前半に比べて後半に失点が多すぎているのはチーム内として事実なので、やっぱり担保しきれないツケが最後に回ってきてしまっている癖を直さなければ勝ち続けることは難しいと思います。山雅は前半のうちに1-0で折り返しておきたいでしょうね。浦和は進め方の参考にできるデータではないでしょうか。辛抱強く戦うことですね!
〜山雅の攻撃は直線的〜
山雅は後ろに撤退した守備を防いでからゴールを目指すことが多いです。各チーム奪ってからどのようにゴールを目指すかは千差万別ですが、山雅は出来るだけ直線的に簡潔にゴールを目指します。具体的に言うと、非ボール保持からポジティブトランジション(守備から攻撃の切り替え)の移行で、1トップ2シャドーを狙う意識が強いです。
①1トップの阪野の収める力を利用して、阪野に収めさせてから一気に追い越して攻める。
②相手のラインの高さや身体の向きを瞬時に判断して、ライン間の浮いたシャドーへ送ってから一気に攻める。
③ 相手のラインの高さや身体の向きを瞬時に判断して、最終ラインの背後をシャドーに抜け出させて仕留めてもらう。
①〜③のようにポジション回復を優先するよりも、とりあえず1トップ2シャドーに当ててから相手にエラーを起こさせて攻めていく狙いがあるように見えました。
その為、攻撃回数はなんとリーグ5位!(浦和は13位)
更にロングカウンター回数17位に関わらず…
ロングカウンター時の得点率がリーグ6位。
ロングカウンター時のシュート率が10位。
ロングカウンター時のコンビネーションプレー率が4位。
と、他のチームに比べてロングカウンターが武器であることは理解して頂けるかと思います。特に、コンビネーションプレー率がリーグ4位ということで、1トップ2シャドーに入れる前、入れてからの共通認識があるからこそ繋がりあって攻めることができているように名古屋戦からも感じました。
更にボール保持からの組み立てよりも、トランジションで凌駕して相手を上回る攻撃からの方がチャンス多いことは次の映像を見て頂ければ分かると思います。
#urawareds pic.twitter.com/zKqU171vvR
— 浦ビュー (@ura_view17) 2019年8月22日
〜セットプレー•反町康治〜
反町康治といえばセットプレー、セットプレーといえば反町康治というぐらい反町監督はセットプレーを愛して愛されています。
得点パターンの約半分がセットプレーからなので、本当はこの部分を水戸戦同様に詳しく言及できれば良いのですが、諸事情があり完璧を求められないので言及できません。浜野コーチ頑張って下さい。。。
〜浦和レッズvs守田達弥〜
興梠の8年連続二桁までリーチで足踏んでいますが、今節は大いなるチャンスかもしれません。
浦和はキャリアの中で守田と3回もPK対決しています。新潟時代、松本山雅時代ともに対決していました。そのうち興梠2回、阿部1回対戦しています。
ちなみに3回の対戦は、浦和の3勝。
浦和レッズvs守田達弥#urawareds #浦ビュー pic.twitter.com/yYJhsN6Ogw
— 浦ビュー (@ura_view17) 2019年8月22日
今回は興梠が二桁取るのか、武藤に蹴らせるのか。
歴史を繰り返して勝ってほしいですね!
〜想定される試合内容〜
浦和が効果的かはさておき、ボール保持する試合になると思います。ミラーゲームの試合なので、ズレを作らなければ相対する状況が各所で続くので、例のように青木が列を下げてビルドアップを構築させると思います。山雅は相手GKまで激しくプレッシングを行うので、詰まったから西川に下げるのではなく意図的に西川を使って前進させることをソロソロ設計させた方が良いと思います。過去に岩波は「危ないから西川に下げるのではなく、繋ぐために西川へ下げている」と述べていたので、ずっとそういう視点を持って見ていましたが、最近はどうも苦し紛れに西川を利用しているように見えるので、あれだけ足元に正確性のある西川をフル活用させない手はないはずです。オリヴェイラ体制ではボールを保持しないところから試合を始めるので捨ててしまってもしょうがないと思っていた部分ですが、今こそフルに使わせるべきで、11人の立ち位置によって西川が出し入れしやすい状況をソロソロ設計させた方が良いです。
山雅は90分やり続けられないと思いますが、開始序盤は高い位置から規制に出ると思います。浦和が4-1-5を作った時に、阪野がボールホルダーともう1人(アンカーのエヴェルトンかCB)の2人を消しながらプレスをかけたところから始めると思います。それに合わせて山雅のシャドー、ボランチの抑えるポジションや選手が決まります。
常に想像を超えるものを用意する戦略家・反町監督なので、今回は予想せずに試合を観てみようと思います。とにかく試合を楽しむ上でのポイントは、阪野が何を基準にして、どのように守備をしようかという意図を汲み取ることができれば山雅の狙いを探せ出せますし、浦和の突いていけるポイントも分かってくるので是非注目してみてください。
浦和に対して仙台の前半、蔚山現代、名古屋の後半が仕掛けてきた後ろのスペースを消すために早めに撤退すると、ある程度浦和の個人の能力で解決できてしまう瞬間ができてしまうので、高い位置からガツガツと規制をかけ続けた方が”今の浦和”を倒すには良い、と浦和を倒す目線で考えると個人的に思っているのですが、前述通り山雅は基本的に後ろに5-4-1と撤退させるチームです。浦和にとっては、それをやってくれたら試合を進めやすいのかなと想定しています。一方で、阪野の加入と前節の名古屋戦から自信を得た策士の反町監督は、自分と同じ意見で高い位置から規制をずっとかけ続けさせるかもしれませんね。大槻監督は緻密に分析して、何パターンも試合を想定されるはずですが、必ずしも山雅が過去の試合と同じプランで挑まないことをいつも以上に念頭に置いて、変化に対応、修正できるような心得を選手に浸透させておいて欲しいですね。そして、実行できる術を用意しておいて欲しいです。そうなれば、私たちが想像している以上に凄い試合が見られると思います。
浦和は、阪野キッカケで高い位置から奪おうとする山雅に引っ掛かるのはあってはならないことですし、山雅がロングカウンターを明確な武器にしているだけに相手自陣に押し込んで失ってからのカウンターで一気に決定機に繋がらないような攻撃時のポジションバランスとカウンターは実際5回は起こり得る試合になると思うので、起こった時の対応(即時奪回優先なのか遅攻優先なのか等)をチーム内で共有させた上で3試合連続の敵陣のロングカウンターからゴールをさせないようにして欲しいですね。
前節の神戸戦では残念ながらハマらなかったものの、ジュビロ戦や鹿島戦や名古屋戦や札幌戦の後半戦など大槻体制では基本的に敵陣でのネガティブトランジションは上積み•改善されているので、激動のトランジション合戦になれば観戦者にとっては楽しい試合になるのかなと考えています。
以上、ボールを保持しなくても平気なチームとの対戦というのは、今の浦和の1番の問題点を考えると最もやりづらい相手だと思います。なので、最近数試合では山雅が1番厄介な相手です。
「1番勝ちをイメージできる相手で、1番負けるイメージもできる相手」という安易な表現で作品を締めたいと思います。
•さいごに
今回は抽象的な表現が多く申し訳ありませんでした。
年間通せば不作ができるのも仕方ないのかなと。
そして、今回の作品の評価は上海戦の為と考慮頂ければ嬉しいです。
今回も読んで頂きありがとうございました。
浦ビュー
初めて浦和レッズを見た方にも読みやすく分かりやすい内容にしつつ、長く浦和レッズを応援して頂いてる方にも満足して頂ける内容を目標に2019年より浦和レッズの公式戦のプレビューとレビューをTwitter上でスタート。
Twitter:@ura_view17
1 匿名の浦和サポ(IP:175.132.211.214 )
今日の試合なんか嫌な予感がするんだよな〜。
2019年08月23日 07:52
1.1 北ゴール裏住人(IP:49.98.169.145 )
負けの予感してきた
2019年08月23日 16:01
2 匿名の浦和サポ(IP:202.215.165.133 )
阪野と高崎か元レッズだな
楽しみが増えたな
2019年08月23日 11:10
3 匿名の浦和サポ(IP:49.98.158.69 )
この状況でこの夏の補強無し?
どゆこと〜
2019年08月23日 12:40
3.1 北ゴール裏住人(IP:49.98.169.145 )
制裁金200万円
選手補強費用がないです
2019年08月23日 16:01
4 匿名の浦和サポ(IP:219.102.68.159 )
阪野頑張れ!
2019年08月23日 15:37
5 北ゴール裏住人(IP:49.98.169.145 )
阪野、高崎
古巣浦和レッズ
ゴール頼むぞ❗
2019年08月23日 15:59
6 北ゴール裏住人(IP:49.98.169.145 )
負けたら
ビニール傘
ピッチへ投げようと❗
2019年08月23日 16:02
6.1 匿名の浦和サポ(IP:210.142.120.169 )
今季入場禁止&チームへの制裁金を君が払え。
2019年08月23日 17:04
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