[浦議]浦和レッズについて議論するページ

PC版浦議

浦議ニュース 人気記事ランキング

浦議ニュース04/19  21:37

高木俊幸ー再び冒険の旅へ(選手コラム)【浦研プラス】

0

長年レッズを追いかけ続けるサッカーライター島崎英純さん、ミスターレッズ福田正博さんが浦和レッズについて熱く提言を行う「浦研プラス」

その中で、日々雑感[選手コラム]『高木俊幸ー再び冒険の旅へ』が公開されています。
今回、浦研編集部の許可を頂き、一部を転載させて頂きます。



日々雑感[選手コラム]『高木俊幸ー再び冒険の旅へ』(浦研プラス)

takagi-9-640x480.jpg
▼辛苦からの解放と、迫り来る危機
 2016年5月に右膝内側側副靱帯損傷を負って一時戦線離脱して以降はベンチ入りすらままならず、チームメイトがピッチの上で戦う姿を遠くから見つめる日々が続いた。ようやく出番を与えられたJリーグ7月23日の2ndステージ第5節・鹿島アントラーズ戦は57分で途中交代。チームは敵地で勝利したが、同僚の柏木陽介に守備面の拙さを指摘されて意識改革を迫られた。元来の人見知りで、あまり感情を表に出さない彼はここで奮起し、YBCルヴァンカップ準々決勝・ヴィッセル神戸戦でホーム&アウェー2試合合計3ゴールを叩き込み、『高木俊幸、ここにあり』と高らかに宣言した。

 その躍進の影で、右足中指の痛みに苛まれていたことは誰も知らなかった。

「去年から痛みは感じていたんです。『ああ、たぶんそうだな』とは思っていた。19歳の時、今回の右足とは逆の左足で同じ箇所をケガした経験があったから。でもプレーしている時は、そんな事を考える暇もなかったから、ただ全力を尽くそうとは思っていました」

 身体的負担は、それを凌駕する情熱と忍耐で打ち消したはずだった。2015シーズンに清水エスパルスから浦和レッズに加入してから2年目。ようやく掴んだ先発の座を手放したくなかった。手応えを得たかった。チームに貢献できる選手になりたかった。

 激動の2016シーズンを終えた直後のオフ。自主トレーニングを兼ねて高校生とボールを蹴っていた時に激痛が走った。

「シーズンが終わって、オフに入って、右足の痛みのことを忘れていた頃に起こってしまった」

 診断の結果は右足第5中足骨疲労骨折。すぐに手術が行われ、全治3か月と所見された。

 プロサッカー選手にとってシーズンイン直後の強化キャンプは最も重要な場だ。1年間を戦い抜く体力を積み上げ、長い共同生活の中で監督、コーチ、チームメイトらと密接にコミュニケーションを取って結束を確認する。キャンプは団体競技の礎を築く儀式であり、鍛錬の学び舎でもある。この場に、2017シーズンの高木は加われなかった。

「キャンプに参加できなかったことは正直焦りになりました。キャンプは1年を通して戦うための身体作りの場だから、自分には、その分の遅れが絶対にある。ましてやリハビリ期間中は片足を使えなかったから、筋肉も相当落ちている」

 足の中指はデリケートな部位で、地面に足を付けただけで患部に衝撃が走って治癒が遅れる。だから手術後からの約1か月間は松葉杖を付いて過ごした。激変した生活の中で、それでも彼は自らに言い聞かせるようにして来るべき時を待った。

「幸い......、幸いじゃないか(笑)。でも自分は逆足も同じケガをしたことがあって、何となくこんな感じで治るんだろうなとは想像できたんですよね。前は19歳の時に左足の指を疲労骨折。今回は6年経って右足。今回はボールを蹴る方の足だったから、以前と感覚はまた違うんですけどね。前回は軸足で、今回のほうが影響は少ないかなとか。別に、両足を疲労骨折して良いわけじゃないですけどね(笑)」

 辛苦を乗り越えたからこそ、今の彼は軽口を叩ける。リハビリを経て再びピッチへ立とうとする者は大抵、強靭な精神を宿すようになる。清廉な心と共に。

「ケガをした瞬間。手術をした時。松葉杖で過ごした1か月間。リハビリ。この3か月間は......、少し長かったかな」

▼サッカーができる喜び
 2017年4月17日。チームがJリーグ第7節でFC東京に勝利して首位に立った翌日。高木は流通経済大学とのトレーニングマッチを戦っていた。45分2本の前半はベンチに待機。ウォーミングアップのために関根貴大とピッチ脇を歩いてきた彼に声を掛けた。

『元気?』

高木「はい。元気です」

『今日は出るの?』

高木「後半の35分くらいから、10分だけ出る予定です」

 そう言っていたのに、後半が始まる時に颯爽とユニホーム姿になって、何事もなかったかのように整然とピッチへ立っていた。

「最初は時間限定の出場予定だったんですけど、前半が終わって、青木(拓矢)くんが『休む』というので、少し分数が伸びました。でも最初から45分はプレーしようと準備はしていたんです。もう少し身体がキツいかなと思っていたんですけども、思ったよりはこなせたと思います。反面、身体が動き切れていないなとも感じています。まだまだ気持ち的にリミッターがあるから、今後はそれが外せるように。足の状態も、もう少し良くなって気持ちの部分が開放できればパワーも出せるかな」

 車好きの彼らしく、『リミッター』という表現で今の心境を示した。今はまだ試運転。それでも、その先の未来を見据えている。ズラタンからクロスボールを要求して迎えた絶好機でシュートをゴール上に吹かしたシーンを振り返って、彼はこう言った。

「試合に出るからには結果を求めてやっている。今日は練習試合ですけども、あのような形をしっかり決められるようにならないとJの試合では難しくなる。『点を取らなきゃな』とは思います」

 トレーニングマッチ後に多数の記者に囲まれ、その度に『今後のチーム内競争を勝ち抜く覚悟は?』というニュアンスの質問を浴びせられた。無理もない。今季の浦和は前線に多くの実力者が加入し、既存選手もそれに触発されて向上意識が高まっている。アルビレックス新潟から来たラファエル・シルバはすでにリーグ戦5得点、ACL3得点をマークし、興梠慎三は第6節のベガルタ仙台戦でハットトリックを達成するなどしてリーグ戦6得点、堂々の得点ランキングトップに立った。他にも武藤雄樹、李忠成、ズラタンらが前線トライアングルの座を死守しようと奮起し、加えて今季はチーム構成上の都合で柏木がシャドーに入る形も増えている。負傷で出遅れた高木は、いきなり正念場。それが周囲の共通した認識なのだろう。

 高木には、常に厳しいチーム内競争に晒された歴史がある。2年前のサンフレッチェ広島戦で移籍後初ゴールを希求してPKを逸し、流した涙。去年真夏のカシマサッカースタジアム、試合後のコンコースで自らの至らなさに下を向いた夜。港町・神戸の空へ向けて咆哮したルヴァンカップでの復活......。

 囲み取材がひとしきり終わった後、彼がポツリと呟いた。

「よく競争の場と言われるんですけど、それを意識しないこともないんですけども......。でも今はただ、サッカーができている喜びだけがある。逆に、それくらいの気持ちの方が変な力みがなくプレーできるのかもしれないですね。サッカーをする自然体の姿って、やっぱり如何に楽しめるかだと思うんです。それが自分のベストを引き出せる心理状態だとも思う。あまり緊張感がないのも駄目だけど、もう少し足の状態が良くなったら、もっといい感じでプレーできる感覚もある。去年の経験があるからこそ、出遅れている今も試合に使ってもらえる保証もないけど、『チャンスが来た時にモノにしてやる!』って気持ちは強い。それはやっぱり、去年の中で自分が得られた自信なのかもしれない」

 かつて吐露した悲壮感はなく、今はただ、果たすべき責任だけを認識して走り続ける。

「平川の嬉しい言葉」など続き(全文)は→コチラ(無料)


浦議 最新ニュース

『天皇杯3回戦の会場と時間が決定』『大宮が浦和戦でゴールした済州FWを獲得』など【浦和レッズネタまとめ(6/23)】

  • コメント:62
  • 06/23  07:24

天皇杯 浦和vs盛岡 選手コメント抜粋→『やっとちゃんとした形で出場したな、という感覚で、終わってからの疲れ方も久しぶりの感じがした(オナイウ阿道)』など

  • コメント:97
  • 06/22  05:24

天皇杯 浦和vs盛岡 監督コメント抜粋→『今日のゲームに出た選手たちは、もっといいものを出してほしい思いもある(ミシャ監督)』など

  • コメント:54
  • 06/22  05:14

浦議 コラム

『過去の失敗から学んだ引いて守る形 ペトロヴィッチ監督と選手の関係性とは』JリーグFC東京vs浦和【轡田哲朗のレッズレビュー】

  • コメント:53
  • 04/17  08:28

浦議 投票

【2択投票】浦和レッズはセカンドチームを作るべきか?

  • コメント:8565
  • 12/07  09:46

【2択投票】『これが浦和だ!』というサッカーと今のサッカーは一致していますか?

  • コメント:466
  • 03/23  11:00

【2択投票】浦和レッズ2015シーズンチケット『更新した』『更新しなかった』どっち?

  • コメント:2772
  • 12/27  23:50

おすすめサッカー記事