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浦議ニュース12/29  09:22

チームで参加したアウォーズに感じるタイトルの価値 それでも満足されない"期待の裏返し"【轡田哲朗のレッズレビュー】

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▼阿部の「アウォーズに全員で」という願いは叶えられた
12月20日に今季の表彰チームや選手が一堂に会する「Jリーグ・アウォーズ」が行われ、そこには浦和レッズの面々の姿があった。一部選手は事情により欠席だったが、キャプテンの阿部勇樹がいつも口にしてきた「全員でアウォーズに行きたい」という言葉が実現されたことに、ルヴァン杯というタイトルを勝ち取ったことの意味をあらためて感じるところがあった。

人間にとって、最後の記憶が最も大きくなるのは仕方のないことだ。チャンピオンシップの決勝戦というあまりにもクリティカルなゲームで、さらに逆転負けを喫したがために、必要以上に負の印象が残るだろう。だが、アウォーズに全員がそろったように、2007年にAFCチャンピオンズリーグを制してから9年も経つところでようやく次のタイトルに手が届いた。それはミハイロ・ペトロヴィッチ監督が就任してから5年近くタイトルの近くを回り続けていたチームが、ようやく掴み取った価値のあるものだ。

Jリーグのレギュレーションについては、シーズンの初めから決まっていたものだというのが前提にある。その上で、やはりこの2年間にリーグ戦は開催されず、全てのタイトルがカップ戦で行われたことは、浦和が積み上げてきたものに対して巡り合わせが悪かったのは事実だろう。約8カ月、34試合の長丁場とはいえ、予選リーグを経て決勝トーナメントでタイトルが決まるという大会形式はカップ戦そのものだ。ワールドカップも欧州選手権もUEFAチャンピオンズリーグも、決勝トーナメントを勝ち抜いて優勝したチームが歴史に名を残して記憶される。そのチームが予選リーグを何位で通過したかは、その大会が終わった直後こそ議論の種になるが、少し時間が経てば誰も問題にしない。それは、今年の欧州選手権を予選リーグ3戦3引き分けの3位通過から制したポルトガル代表のことを思い出せばいいはずだ。

▼期待されなければ、批判はされない
そうしてルヴァン杯を制したこと、リーグ34試合で勝ち点74を記録したことに敬意を示した上で、チャンピオンシップで敗れたことに批判が集まるのはクラブにとって素晴らしいことなのではないだろうか。過去数年の軌跡をなぞるような結果であることへの批判を差し引いても、それは"期待の裏返し"であるからだ。

12月23日にイタリアでは日本のゼロックス・スーパーカップに該当するゲームが行われ、ACミランがユベントスにPK戦の末に勝利した。ユベントスは昨季までリーグ5連覇をしていて、今季も首位に立っている。それでも、この敗戦を受けて「ガゼッタ・デロ・スポルト」紙には「ユベントスは(マッシミリアーノ・)アッレグリ監督になってから、タイトルマッチに90分で勝ったのは1回だけだ」という厳しい批判記事が掲載された。6回もこうした決勝戦に進出して、PK戦を含めて3勝3敗という成績にも関わらずだ。正直なところ難癖に聞こえる面はあるが、勝って当たり前だと思われるチームでなければ成り立たない記事だ。

はたして、浦和はどうだろうか。確かに、「ここ10年近くタイトルを獲得していないチームが、全てのタイトルを取れなければ批判されるのは異常だ」という趣旨のペトロヴィッチ監督の言い分には理解できる面がある。しかし逆に言えば、全てのタイトルを取ってもおかしくないチームだと思われ、期待されているからこその声だろう。最初からそのような力はないと本心で思われているのならば、そんな声は起こるはずがない。

▼ハードルが高いうちに飛び越えるチームに
ペトロヴィッチ監督の話す「ポジティブに、サッカーを楽しんで」というコンセプトは素晴らしいものだ。ただ、それはプレッシャーのかかる状況と両立しないものではないはずだ。例えば昨季で引退した鈴木啓太は「もっとプレッシャーがかかった方がいい」と口にしていた。ペトロヴィッチ監督の就任によって「第二のプロサッカー人生が始まったというか、子供のころにやっていたようなサッカーの楽しさを呼び起こしてもらった」と話した男が、同じ口から発した言葉だ。かかるプレッシャーを「ポジティブに、楽しんで」乗り越えることは矛盾したものではないはずだ。

しかしながら、チームは少しずつそうした領域に近づいてきているとシーズンを通して取材させてもらいながら感じたのも事実だ。チャンピオンシップの対戦相手が、タイトルマッチのスペシャリストとでもいうべき鹿島アントラーズであったからこそ一敗地に塗れたものの、他のどのチームが相手でも浦和は勝利できていたのではないかと感じる部分もある。

確かにこの成績で満足されないのはハードルが高いのかもしれない。だが、ハードルは高いうちに越える方が良い。低くなったハードルを何度越えても、元の高さのハードルを越える力を身に着けるのは難しい。浦和の2017年シーズンが、その高さを感じさせないほどに軽々と飛び越えていくものになることを期待し続けたい。


轡田哲朗

1981年10月30日生まれ、埼玉県出身。浦和生まれの浦和育ちでイタリア在住経験も。9つの国から11人を寄せ集め、公用語がないチームで臨んだ草サッカーのピッチで「サッカーに国境はない」と身をもって体験したことも。出版社勤務の後フリーに。

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