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浦議ニュース07/23  21:06

『悪い流れを止められなかったセレッソ戦 ゆく河の流れは絶えずして・・・』JリーグC大阪vs浦和【轡田哲朗のレッズレビュー】

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▼8分で相手にほぼ勝利を確信させてしまう展開
基本的に、サッカーチームが先に2点を取ればその試合はかなりの確率で勝利に近づき、かなり拙いことをしても引き分けでは終われると考えるだろう。2-4で敗れた22日のセレッソ大阪戦は、開始8分で相手にそんな状況を作らせてしまった。

私たちのように記事を書くものや、またはファン・サポーター同士で話をするときにも、先のことを話題にするときは「予想」、「期待」、「願望」の順に現実的に、あるいは多少の悲観制を持って話すのではないだろうか。失点続きのリーグ戦が一度中断したとはいえ、このセレッソ戦を迎えるにあたって「まず無失点でいけるだろう」と言えば、かなり「願望」に近かっただろう。それでも、15日のボルシア・ドルトムント戦の前半が一つのキッカケになるのではないだろうかという「期待」は少なからずあった。押し込まれて、嫌な言い方をすればサンドバッグ状態の中でも、ラスト30メートルほどのところで簡単に相手を自由にしないプレーを見せることができていたからだ。

ところが、その期待はあっさりと霧散してしまった。最初の2点はゴールから5メートルもない距離から相手がプレッシャーを感じることなくシュートを打ったものであり、3点目はドリブルで運ぶ相手に対して誰も前に立つことがなく、狙いすましたシュートをフリーで放たれたもの。4点目もまた、ゴールから5メートルほどの地点で相手がトラップしてからシュートを放つという状況だった。

▼昨季のスタンダードが、良いプレーに見える状況
チーム全体を見ても、興梠慎三が「ドルトムント戦みたいに、自分がボランチに戻ってセンターバックにボールを持たせるのも良いと思ったけど、前から行けということだったので。それにしても、後ろが前についてきていないからハマる感じもなかった」と話したように、前を追わせるのに後ろが連動できていない。あるいは、誰かが片方のサイドに追っているのに、その先の選手が抜けてしまっていて一人目の追いがただの無駄になるという場面が多かった。

結果を見れば無失点で終わった後半のプレーの中で、何とも言えない気持ちになったのは後半18分のプレーだった。浦和の守備陣が一度後手を踏んだ展開からセレッソが右サイドから上げてきたクロスに対し、ニアサイドに飛び込んだ杉本健勇がフリーで合わせてヘディングシュートを放とうとした場面だ。失点も覚悟という場面だったが、後半から右ストッパーにポジションを変えていた遠藤航が、最後の最後、ギリギリのところで相手に体をぶつけてゴール方向へ体を捻らせずにシュートを枠外に押し出した。これを見た時に「良いプレーだ」とは思ったものの、少し時間が経って冷静になると「これが良いプレーに見えるほど今の状態は悪いのか」という思いになった。

なぜなら、これは昨季で言えばスタンダードなプレーだったからだ。本当を言えば、後手を踏むことなくバランスよく選手が配置されてクリア、または逆襲につなげられるのが一番いい。相手のボールの精度が高かったとしても、五分の状態で競り合える状況にあればそうそう失点しない。後手を踏んで、ゴール前の最後のところで体を張ることでギリギリ逃れるのは、最低限の応対だろう。それが、良く見えてしまう。それだけ、この日の前半は粘れていない、少なくとも相手に楽な状態のシュートを打たせないということができていないのが目立ったからだ。

▼中心選手の不調を認めつつ、起用するのはその選手たち
試合後にミハイロ・ペトロヴィッチ監督は「今のチーム状況を見ると、多くの中心選手の調子が上がらない状態が続いています。そこが今の我々の問題であると思います」と話した。

チームにとって、選手にはある程度の流動性が必要だと私は考えている。できる限り代えたくないポジションや選手が生まれるのは、その選手が示している価値だ。しかしながら、中心選手の調子が上がらない時にも起用の幅を持たせないことは、チームの中に澱みを生みかねない。

ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。

方丈記の有名な一節だが、河の水である選手が流れて入れ替わっても、チームはその河であり続ける。しかし、流れなくなった河は池や沼となり、どうしても水は澱んでいってしまうし、最悪の場合は干上がる。一度流れてその場所を明け渡したとしても、循環してまた上流から澄んだ水になって流れてきてくれればいい。

調子の上がらない中心選手を抑えてまで起用しようと思わせる選手がトレーニングの時点でいないというのが、ペトロヴィッチ監督の判断なのだろう。しかし、この厳しい状況のチームにあって、ピッチでその悔しさを味わい続ける選手と、そのピッチにも立っていない選手たちにハッキリと分断されてしまう状況が果たしてプラスに働き、現状の打破につながるのだろうか。

動画:【公式】ハイライト:セレッソ大阪vs浦和レッズ 明治安田生命J1リーグ 第22節 2017/7/22


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苦悩の西川周作 スーパーセーブが減ったその原因はどこに【轡田哲朗レッズレビュー/明治安田生命Jリーグ第22節C大阪戦】(浦レポ)


轡田哲朗

1981年10月30日生まれ、埼玉県出身。浦和生まれの浦和育ちでイタリア在住経験も。9つの国から11人を寄せ集め、公用語がないチームで臨んだ草サッカーのピッチで「サッカーに国境はない」と身をもって体験したことも。出版社勤務の後フリーに。



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