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浦議ニュース2017 06/19  12:05

『勝ちゲームを手放した磐田戦 チームに欠ける両ゴール前での繊細さ』Jリーグ浦和vs磐田【轡田哲朗のレッズレビュー】

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▼決定機にできたはずのプレーは多かった
浦和レッズはジュビロ磐田に2-4で敗れ、柏レイソル戦に続く2連敗となった。リーグ14試合を終えて7勝2分5敗となったが、一度リードしたゲームを勝利で終えられなかったのは、横浜F・マリノス戦(2-3)、清水エスパルス戦(3-3)に続き、すでに3試合目になった。本来であれば、勝ち点9を得るべき3試合で勝ち点1にとどまっているのだから、1試合消化試合が少ない暫定順位とはいえ、8位という現状もやむを得ないだろう。

サッカーが得点の数を競うものである以上、最終的に勝負を分けるのは両ゴール前だ。この試合を見た時に、攻撃で言えば、ビルドアップからゴールまで20メートル付近までのプレーは、最高とは言えなくとも悪くない。守備で言えば、相手にボールを持たれたにしても、ゴールまで20メートル付近のところまで簡単に侵入させないことはできている。ただし、どちらの場面でもそこから先のプレーに良くない部分が目立った。

浦和は立ち上がりに良くない部分が多く出たものの、そこで失点はせずにペースを取り戻した。ところが決定的なシュートシーンを多く作り出せたかと言えばそうではない。その原因として大きかったのが、攻撃の最終局面、仕上げに掛かるところのプレーに繊細さ、あるいは丁寧さと表現される部分が欠けていたことだろう。

例えば、前半16分に興梠慎三が縦パスを李忠成に落とし、李がドリブル。その間に興梠は相手のマークを巧みに外し、抜け出しにかかった。李はスルーパスを出したが、そのボールが弱かったことで興梠はスピードダウンを余儀なくされた。興梠はそのボールをサイドに展開して攻撃は続いたものの、ビッグチャンスにならなかった。これは一つの例だが、「このパスが通れば決定機になる」という場面で、相手の守備が上回ったというよりも、浦和の選手たちのプレー精度が低かった。決定機になっていないが、決定機にできたはずのものとはそうした部分だ。

▼選手たちは練習での高い意識や試合での冷静さを解決策と話す
シャドーで先発した武藤雄樹は「ディフェンスはそれを通させないようにしてくるので、精度を上げなければいけないのはもちろんです。その『通れば』というパスが通る時も通らない時もあるのがサッカーなんですけど、気持ちを強く持てば通るというものではないので、練習の中からもっと意識していかないといけないんじゃないかと思う」と話した。

また、約1カ月ぶりの復帰になったラファエル・シルバは「冷静さだと思う。連動性や連携の精度を上げることはもちろんだけど、冷静さを失うことなく、ゴール前でそれぞれが良い仕事をすることでチャンスが生まれる」と、個々のプレー精度を高める前提として"冷静さ"をキーワードにした。

いずれにせよ、ビルドアップにパス本数と運動量とリスクというコストを多く掛けている以上、そのリターンは得点につながる質の高いチャンスを増やすことで得なければいけない。その最終局面での質が上がらなかったことで、攻めている割にチャンスが少ないという状況を生んでしまった。

▼大切なゴール前で抜けてしまっている守備
同様の問題は、守備のゴール前にもあると言えるだろう。確かにこのゲームはGK西川周作が分かりやすい形で2失点に絡んだが、その2点目の場面にもそうした問題の一端は垣間見える。

この場面で、右コーナーキックからの流れで柏木陽介のパスが弱くなりカウンターを受けたが、相手のアダイウトンに対して2人の選手がケアしていたにもかかわらず、完全な独走になってしまった。よりゴール側にポジションを取っていて追走した森脇良太は「キーパーという声が掛かって。アダイウトンと競っていこうかと思ったんですけど、任せる形になった」と話したが、森脇は西川に任せた時点で戻るスピードを緩めてしまっている。GKが出てきたなら、空いてしまったゴールをできる限りカバーすべく走るところだ。厳しい言い方だが、一息つくのは西川のクリアを見届けてからで良かった。森脇がスピードを緩めなくても、失点になった可能性は高い。だが、守れる可能性はわずかだとしても上がっただろう。繊細さや丁寧さというのは、そうした部分でもある。

また、森脇は「今日もボールにいくにしても強くいけない。去年までだったら厳しくいけたところでも、今は、言葉は重たいかもしれないですけど、少し諦めてしまっている。難しくなってもチーム全体で守る気持ちがないとズルズルいってしまう」と正直なところを話した。3失点目と4失点目は、浦和の悪いクセである人数がそろっていて崩されたと言い切れないのに、シュートをゴール方向に飛ばされてしまうパターンだった。ゴール前こそ、最も集中力を出し、体を張るべき局面だが、そこでのプレーがどこか抜けてしまっている。これでは西川のミスがなくても失点は免れなかっただろう。

全体的にコンディションの上がらず、重さが見られるチームには何か刺激が必要だろう。中2日で21日の水曜日に天皇杯のゲームがあり、ここまで出場機会の少ない選手が多く起用されることが予想される。そのオーディションで好プレーを見せる選手が現れること、そして、指揮官がそうした選手の起用に踏み切ることが、流れを変える一つの手段になるのではないだろうか。

※関連リンク
「責任を感じている」槙野智章 意外な言葉から浮かび上がるチームへの危機感【轡田哲朗レッズレビュー/明治安田生命Jリーグ第14節磐田戦】(浦レポ)


轡田哲朗

1981年10月30日生まれ、埼玉県出身。浦和生まれの浦和育ちでイタリア在住経験も。9つの国から11人を寄せ集め、公用語がないチームで臨んだ草サッカーのピッチで「サッカーに国境はない」と身をもって体験したことも。出版社勤務の後フリーに。


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