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浦議ニュース2017 02/19  08:14

『良くも悪くも"自分たち次第"の面が色濃く出たシーズン初戦 前半に陥った負のスパイラル』ゼロックス杯 鹿島vs浦和【轡田哲朗のレッズレビュー】

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▼悪い時の浦和がハッキリ表れた前半戦
シーズンの公式戦初戦となったゼロックス杯は、鹿島アントラーズを相手に2-3で敗れた。内容的にも悪いものを多く見せて2点リードを与えた前半と、リズムを取り直して一度は追いついた後半の対比がクッキリと表れるゲーム展開だった。

前半は特に、悪い時の浦和の典型例のようなゲームだった。試合を前に選手たちが話していた中で、キャンプを通じてのポイントは高いラインと恐れずに後ろからつなぐ意識だった。そうしたものをできる限りシーズンの早いうちに実戦の場で出していき、浮かび上がる課題を修正していくというのは、1年間を戦っていく上での方向性として悪くない。その一方で、そのクオリティはお世辞にも高くなかった。

良くも悪くも自分たち次第という面が多く現れたゲームだった。武藤雄樹や遠藤航が「試合の入りは悪くなかった」と話していたように、10分くらいまでは逃げ腰になることもなく、バランスのとれた入り方だった。ところが、前半21分に中盤で青木拓矢がパスカットを許してカウンターを受けたあたりから、時間の経過とともに浦和のサッカーは悪循環に陥った。

▼自分たちから鹿島の良さを引き出してしまった
武藤は「前が収められずにカウンターを受けてばかりだった」と話した。それは後方の選手にも当然のように悪影響を与える。宇賀神友弥は「もう少し相手のバックラインを引き出すようなボールの動かし方をしたかった」としつつも、「前で収まらない機会が多く、前に当てづらくなった。前が受けやすいプレーを後ろがしなければいけないけど、もう少し収めてくれという部分もある」と話した。

また、遠藤航も「ボールを持ちながら縦に(パスが)入ってはいたと思うんですけど、そこでボールを失う回数が多かったので、そこで起点を作られてのカウンターでピンチになったので。しっかりブロックを作れば崩されずに守れる感覚はあったんですけど、悪い失い方だとピンチになるというシンプルなところだと思います」と、浦和のボールの奪われ方に問題があったと話している。

後方の選手が縦パスを入れることを恐れると、必然的に横パスが増える。攻撃に必要以上の時間と手数が掛かれば、相手は狙いどころを絞りやすい。その結果、縦パスを受ける選手は準備のできた相手からタイトなマークを受けることになる。そして、ボールをロストすると危険なカウンターを受ける。完全なる負のスパイラルにハマり込んだ。

もちろん鹿島はJリーグでも屈指のカウンターを得意とするチームであり、堅実な守備にも定評がある。しかし、その守備に屈した割合よりも浦和が自分たちで悪い方向へ落ち込んでいった割合の方が大きかったと言えるだろう。むしろ、浦和が鹿島の良さを引き出してしまったと言える。

このゼロックス杯は、サッカーに相手があるスポーツであるとはいえ、鹿島との駆け引きや狙いの優劣で勝負する前に、浦和が自分たちから悪い前半を行い、後半には自分たちの良い部分を出してゲーム内容を好転させたということになるだろう。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督が作り上げてきているチームにはその傾向が強いが、そこは今季も浦和が向き合うものになっていくだろう。

▼壁のジャンプに表れたディテールを突き詰める重要性
その一方で、気になるのは1失点目、鹿島の遠藤康に直接フリーキックを決められた場面だ。キックそのものは本当に素晴らしいものだったが、西川周作は一つ問題点を話した。

「壁のつくり自体は良かったんですけど、2枚目、3枚目の一番大事なところの選手がジャンプしていなかった。それはハーフタイムに要求したんですけど。あの位置で壁の上を通されるとGKにはノーチャンスになってしまう。ただ、素晴らしいフリーキックだったとは思います」

西川はあえて個人名は挙げなかったが、映像で確認してもその2人の上を超えたボールがゴールに吸い込まれていた。仮にその2人がジャンプしていたとしても、届かなかった可能性はある。しかし、大事なのはそうしたディテールの部分でやるべきことをやることだ。

素晴らしいシュートが飛べばゴールになってしまう場所でのフリーキックであったにしても、やれるだけのことをした上でそれを上回るボールが飛んだのと、やっていなくて決まったのでは相手のシュートが同じだったにしても意味合いが変わってくる。

3失点目の遠藤のパスミスによる失点は、無い方が望ましいが人間がボールを足で扱うサッカーという競技では起こり得るものだ。それは彼も反省しきりだったが、壁のジャンプのような単純にやるかやらないかの部分は、それとは違った問題がある。チームにとっては、大きな教訓にすべきプレーだったのではないだろうか。

※関連リンク
【轡田哲朗レッズレビュー/ゼロックス杯・鹿島戦】顕在化する"興梠慎三の不在時問題" 結果を出しつつも葛藤する胸中とは(浦レポ)

動画:ハイライト:FUJI XEROX SUPER CUP 2017



轡田哲朗

1981年10月30日生まれ、埼玉県出身。浦和生まれの浦和育ちでイタリア在住経験も。9つの国から11人を寄せ集め、公用語がないチームで臨んだ草サッカーのピッチで「サッカーに国境はない」と身をもって体験したことも。出版社勤務の後フリーに。


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