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浦議ニュース2016 11/05  09:30

『齋藤学をハードマークで封じた森脇良太 心優しき男の思いが一つ報われた瞬間』Jリーグ浦和vs横浜FM【轡田哲朗のレッズレビュー】

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▼ゲームのポイントとなったマッチアップ
浦和レッズはリーグ最終節で横浜F・マリノスと引き分け、チームが目標の一つとしてきた年間リーグ勝ち点1位を獲得した。最終的には川崎フロンターレの結果次第となってしまったが、34試合トータルの勝ち点を競うだけに、それまでに積み上げた一つの試合での勝ち点が足りなかっただけでも逆転されていた可能性があったわけであり、そこで価値が下がるものではないだろう。

マリノスとのゲームで大きなポイントになったのは、明確なキープレーヤーである相手の左サイドアタッカー斎藤学をいかにして抑え込めるかだった。中村俊輔が負傷離脱している中では、斎藤がマリノスの攻撃の核であることは明白だったからだ。

そのマッチアップの相手として長い時間対峙したのが森脇良太だった。森脇はハードなマーキングでプレッシャーを掛け続け、斎藤にチャンスらしいチャンスを作られたのは後半の2回のみだった。確かに斎藤のドリブルは要所で存在感を放っていたものの、右ワイドの駒井善成と連携した森脇の素早い寄せで、斎藤にボールが入る回数自体が少なかった。

「(斎藤)学は今シーズン本当にキレているなと思っていましたね。今日の試合は絶対にやらせたくないと。トータルとしてニュートラルな状態にできたと思うし、彼もやりづらそうにプレーしていた。自分としてはいいプレーができたのではないかなと思います」

森脇は、試合を終えると充実感のある表情でマッチアップを振り返った。

▼不安要素という声に燃えた反骨心
森脇は2013年にサンフレッチェ広島から浦和へ加入したが、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督が推し進めるパスワークを中心にしたサッカーの中で、DFとしては類まれなるパスの技術を発揮してきた。最終ラインでプレーする選手の中で、彼ほど両足をスムーズに使ってプレーできる選手は多くない。その一方で、斎藤のようなスピードのあるドリブラーとの対峙では不安要素として見られることが多く、それを本人も自覚していたのだという。

「そういう外からの不安な声を感じていたのは間違いないですね。今日も『森脇で大丈夫なのか、他の選手が出た方が良いんじゃないか、抑えられるのか』と言われていたのかもしれません。ただ、自分自身はそういうネガティブなことに立ち向かう勇気だけは捨てたくない。反骨心ではないけど、『絶対に抑えてやる。見ておけよ』と試合に入ったので。その強い気持ちで臨もうと思っていましたね」

森脇が主戦場とする右のセンターバックは、森脇加入の翌年から毎年のように新戦力が獲得されてきたポジションだった。14年には濱田水輝がレンタルから復帰し、翌15年には加賀健一が加入した。今季はリオデジャネイロ五輪代表のキャプテンである遠藤航と外国籍選手であるブランコ・イリッチがやってきた。そうした中でも、常にポジションを守り続けてきた。

森脇は「こう言ったら『ウソだろ!?』と言われるかもしれないんだけど」と笑いながら、こう話した。

「僕自身、守備の部分で苦手としているところはそこまでないと思っているんですよ。自分が狙いを持った相手なら、しつこく守れる、抑えられるという気持ちがあるので」

表面上は非常に明るいチームのムードメーカーといったイメージが強い森脇だが、むしろ内側に燃える気持ちは非常に強い男だ。それは、時に試合の中でレフェリーに対する抗議といった形で出てしまうこともあるが、マッチアップがハッキリした時にはハードマーカーとしての大きな武器になる。それを、このゲームでは正しい方向に発揮したと言えるだろう。

そして、それをトレーニングによる成果があると話した。それは、浦和が攻撃陣に厚い選手層を持っていることにも起因する。紅白戦を中心にしたトレーニングでチームを作るペトロヴィッチ監督だけに、スタメン出場の機会が少ない選手の質とトレーニングの強度は直結する。

「練習でもすごい選手が紅白戦の相手にいるわけですからね。例えばトシ(高木俊幸)がドリブルで仕掛けてくるわけじゃないですか。学はいい選手ですけど、トシが劣っているかと言えばそうではないと思う。そういう選手と日々やっていれば大変な部分が多いので、多くを学んでいると思いますね」

▼イジられキャラの裏側にある心の優しさ
森脇は、チームのイジられキャラという扱いが定着している感がある。しかしそれは、ある意味では他の選手が森脇に甘えているのかもしれないと感じられることもある。それだけ、森脇は人一倍の気を遣うタイプであり、私たちのようなメディアへの取材に対しても、誤解がないようにと丁寧に話す男だ。それが時として「話が長い」とイジられることはあるのだが、根底には彼の持つ心の優しさがあるのだと私は感じている。

2試合前のアルビレックス新潟戦では失点に絡むどん底を見た森脇だが、このゲームでは主役級の活躍だった。広島から加入したことにより様々な意見があることを彼自身も感じた上で、それでも浦和のためにとプレーを続けてきた。この日の年間リーグ勝ち点1位は、その思いが一つ報われた瞬間になった。


轡田哲朗

1981年10月30日生まれ、埼玉県出身。浦和生まれの浦和育ちでイタリア在住経験も。9つの国から11人を寄せ集め、公用語がないチームで臨んだ草サッカーのピッチで「サッカーに国境はない」と身をもって体験したことも。出版社勤務の後フリーに。

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