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浦議ニュース2016 10/02  22:20

【轡田哲朗のレッズレビュー】Jリーグ浦和vsG大阪『久々のスタメンを無失点勝利で飾った遠藤航 その胸中に抱えてきた葛藤とは』

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▼積極的なラインコントロールを見せた遠藤
ここ数年、浦和レッズが煮え湯を飲まされ続けてきたガンバ大阪戦は4-0の大勝となった。もちろん4ゴールを挙げた攻撃陣や、J1通算500試合出場を達成した阿部勇樹も素晴らしく活躍をしたゲームだったが、ガンバのシュートをわずか3本に抑えたチーム全体の守備が輝いたゲームでもあった。

リーグ戦では4試合ぶりのスタメン出場となった遠藤航は、3バックの中央に入ると強気に高いラインを作っていった。ガンバのGK東口順昭が「気持ちの部分でも浦和が上回っていたと思う。蹴ってもセカンドボールを拾われ、下でつないでも起点を作れなかった」と振り返っていたが、その好循環を生んだのが遠藤の作ったハイラインと守備陣の厳しい寄せにあったと言えるだろう。

遠藤自身も、「ラインコントロールは自分の良さだし、槙野君も森脇君も自分の声についてラインを上げてくれた。コンパクトにするからこそチームの距離感も良くなるし、それが生きて中盤でボールを取れることが多かったと思う」と、自身の入った3バックとチーム全体の守備について手応えを語った。

▼日本代表チームとの兼ね合いで重ねた葛藤
遠藤は、スタメン出場から遠ざかっていた期間があった上で、いかにしてガンバ戦に臨んだかをこう語った。

「個人としては、出られない期間はシンプルに悔しさがあるし、試合に出るために日々を積み重ねるしかない。ただその一方で、チームとして考えれば、僕と那須さんだけじゃなくて色々な選手が出て結果を残して、良いライバル関係や相乗効果があります。その気持ちのコントロールは難しかったけど、チームのことを考えれば、結果が出ている以上は自分が出られないことにも納得する。今日は、欲を出しすぎずに浦和でやってきたプレーを出すことだけを考えていた」

この2カ月半ほどは、遠藤にとって代表チームとの兼ね合いが難しい時間になっていた。7月17日の大宮アルディージャ戦の後にリオデジャネイロ五輪に出場し、帰国後初戦となった8月20日の川崎フロンターレ戦は途中出場。翌週のヴィッセル神戸戦でフル出場したが、今度は日本代表に追加招集されてチームを離れた。その間に、チームでは那須大亮が3バックの中央に君臨し、安定したプレーを見せてチームも結果を残していた。

そうした状況に、遠藤は葛藤を抱えていたと話した。

「もちろんリオの悔しさや切り替えの難しさはあったけど、だからこそ早くレッズで結果を出したかった。ただ、その間にチームが勝っていたからこそ、監督もメンバーを代えづらかったと思う。自分もそれを理解していたので、モヤモヤとした気持ちはありましたね。日本代表も追加招集で行って、チームを離れているからこその悩みを抱えていました。光栄なことで行くべきなのだけど、試合に出られずに帰ってきて、その間にチームが結果を残して、レッズでも試合に出られない。それは、結果的には自分にとってあまり良くないものになってしまったのかなと思う。ただ、試合を外から見ることで学ぶものはあるし、それは日本代表でもそうですから。出られない期間があるからこそ、大事にしなければいけないと思っていました」

▼プロの世界の厳しさを知る那須との争い
リオ五輪を頂点とした彼らの世代別代表では、湘南ベルマーレユース時代から常に招集され続けてチームの中心になっていた。キャプテンも務め、同世代との非常に思い入れの強いチームになっていることは、浦和に加入してからも口にしていた。その集大成のゲームを終え、今度は年齢制限のない代表チームから声が掛かる。そうした日々を「光栄なこと」と遠藤が語る一方で、ポジションを争う那須は厳しいプロの世界を生き抜いてきた男だ。遠藤の不在を自らのチャンスと捉えないわけがない。

那須はトレーニングへの入り方をとっても、試合に出ている時期とそうでない時期を「全然違いますよ」と語る。「出ていない時は、維持をしていても違いを見せられない。自分の能力の向上を目指して追い込まなければいけないし、練習量も増やしますよ」と、いかにしてチャンスを掴むかを考え、戦ってきた。だからこそ今月10日に35歳になる今も、トップレベルで戦っていける。そうした存在がチームに控えている中で、チームを離れていく遠藤の胸中は複雑だった。

そうした中で「自分でも『メンバーを代えて負けたら』という不安があるかなと思っていたけど、ピッチに立てば落ち着いて自分の良さを出すことに集中できた」と、那須の熱さとはまた違う遠藤の良さを出して、このガンバ戦をシャットアウトした。シーズンの最終盤に向け、2人のセンターバックは常に緊張感と危機感を持ちながら戦っている。だからこそ、沈着冷静な遠藤の顔にも少しホッとしたような笑顔があった。


轡田哲朗

1981年10月30日生まれ、埼玉県出身。浦和生まれの浦和育ちでイタリア在住経験も。9つの国から11人を寄せ集め、公用語がないチームで臨んだ草サッカーのピッチで「サッカーに国境はない」と身をもって体験したことも。出版社勤務の後フリーに。

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