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▼体を壁にする足運びとセービング
10年ぶりのアジア王者を目指す初戦のアウェーゲームは、上々の結果を残すことができた。浦和レッズは現地時間18日に、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の決勝第1戦、アル・ヒラル(サウジアラビア)戦に臨み、1-1の引き分けで終えた。

ACLは準決勝まで東西地区に分かれて開催されるため、中東勢と対戦するのは決勝のみだ。そうした中で、クラブは10年前の決勝でセパハン(イラン)に勝利した際のノウハウを生かし、事前に隣国UAE入りして直前キャンプを実施。時差調整と乾燥など気候順化を行い、決戦の地サウジアラビアに乗り込んだ。その効果は、圧倒的な攻撃にさらされる試合展開の中で、足を止めずに最後まで戦い抜けたことが十分に示したと言えるだろう。

浦和は4-1-4-1システムでスタートしたが、どうしても左サイドバックの宇賀神友弥のところを狙われる展開になった。そこには、一列前が攻撃特化型のラファエル・シルバであるという要因もあっただろう。前半を1-1で折り返したが、西川周作のスーパーセーブ連発がなければ勝負を決められかねなかった。

その西川は、今季前半のあまりパフォーマンスが良くなかった時期に比べれば、格段にシュートへの準備の部分で状態を取り戻している。特に前半、目の前で合わせられるシュートを受ける時には、体が流れてしまうのではなくゴールラインに対して平行な体勢を維持して、自分の体を壁にするようにして距離を詰めることができていた。そのためには、下半身がしっかりとした状態で足を運べなければいけない。これが斜めに向いていると、体に当たったボールがゴール内に転がり込んでしまうことが少なくない。決勝という舞台になればGKのパフォーマンスはタイトルに直結する要素だが、西川のプレーには頼もしさがあった。これは、25日の第2戦に向けても心強い要素だ。

また、堀孝史監督は後半に入ると左サイドの修正に手を付けた。ラファエル・シルバを前線に出し、長澤和輝に左サイドを重点的に見させる4-4-2での守備に変更を加えたことがそうだ。これにより宇賀神の負担は軽減され、アル・ヒラルの飛ばし過ぎもあり後半の半ば過ぎからは前半のような決定的なピンチを迎えることは無かった。

▼「何回かに1回はやられる」前提で準備するべき
百聞は一見に如かずという言葉がある通り、どれだけスカウティングを重ねても実際に対戦することほど生きた情報が入る状況はない。このゲームで、ラファエル・シルバが前半7分に先制ゴールを挙げたことで、アル・ヒラルは一気の攻勢を強めた。手の内を全てさらけ出すかのような猛攻は、ホームで迎える第2戦に向けて多くのデータを浦和にもたらしたと言えるだろう。一方で、アル・ヒラル側は浦和の攻撃パターンをそこまで把握しきれないうちに試合が終わったのではないだろうか。

その中で、第2戦に向けて最も警戒すべきは大外クロスから折り返しのパターンだろう。アル・ヒラルは”クリスマスツリー”と呼ばれる4-3-2-1システムを採用して中央が厚いが、片方のサイドで細かくつないで相手を引き付け、逆サイドにあえて孤立させたプレーヤーにサイドチェンジを送る攻撃で浦和に脅威を与えた。浦和が4バックで臨む以上、逆サイドのケアをするあまりに最終ラインが伸び切ったアコーディオンのようになるわけにはいかない。そんなことをすれば、同サイドから中央への崩しを防ぎきれないからだ。逆に言えば、大外に振られる「視線のリセット」が挟まれないシンプルなクロスに対して、浦和の最終ラインはマークのズレもなく安定していた。

この手の”分かっていても止めにくい”攻撃を多用されないためには、サイドチェンジの出所にプレッシャーを掛けることと、やられて慌てるのではなく、何回かの攻撃に1回はその状況が訪れるという前提で準備することだ。最終ラインはマウリシオが出場停止から復帰するため、左サイドバックは槙野智章が務めることになるだろう。単純な高さやジャンプ力という点で折り返し地点への対応は強化されるが、それでも中央にボールが返ってくることはあるはずだ。この攻撃パターンの対応には入念な準備と、西川からのコーチングを含めた対応が必要になるはずだ。

いずれにせよ、アウェーゴールを得ての1-1での引き分けは、60対40程度の優位に立ったというのが現実的なところだ。無失点で終えればアジア王者を獲得できるが、それを意識するあまりに下がり過ぎて、ペナルティーエリアの中で守ろうとする姿勢になることだけは避けたい。阿部勇樹が試合後に話したように「勝った方が優勝」というシンプルな気持ちで望む方が、良い結果を得られるのではないだろうか。

準決勝の上海上港(中国)戦後に、西川は「去年のチャンピオンシップでの悔しい経験を生かせた」と話した。初戦のアウェーで優位に立ったことが、そのまま第2戦の結果を保証するものではないことを選手たちは理解している。完全アウェーのサウジアラビアで得た優位は、タイトルにつなげて初めて意味がある。それを昨季の経験から痛いほどに理解しているチームは、埼スタ10年ぶりの歓喜に向けて地に足をつけて臨めるはずだ。

動画:【公式】ハイライト:アルヒラルvs浦和レッズ AFCチャンピオンズリーグ 決勝 第1戦 2017/11/19

※関連リンク
ACL決勝直前!浦レポ対談 河合貴子×轡田哲朗 「10年ぶりのアジア王者獲得に向けて、どう戦うべきか」(浦レポ)


轡田哲朗

1981年10月30日生まれ、埼玉県出身。浦和生まれの浦和育ちでイタリア在住経験も。9つの国から11人を寄せ集め、公用語がないチームで臨んだ草サッカーのピッチで「サッカーに国境はない」と身をもって体験したことも。出版社勤務の後フリーに。

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  1. 匿名(IP:126.237.42.102 )

    武藤はボランチにコンバートさせたほうがいい。
    シュートスキルが壊滅的なのでゴール前に出させたら足枷になる。
    昨年も一昨年もコイツがひとつでも決めてればタイトル取れていた。

    2017年11月21日 22:23


コメント
  1. 1 匿名(IP:49.97.101.147 )

    第2戦では柏木がボールを回せるようにボランチの位置に降りてもいいと言ってるので、
    興梠
    長澤、ラファ、武藤
    青木、柏木
    の並びもいいかもね。

    このコメントに返信

    2017年11月21日 08:51

  2. 2 匿名(IP:126.14.84.69 )

    青木の隣に柏木か長澤が下りて厚くして、パスの出所にしっかりプレッシャーかければ。一週間でしっかりリカバーしてくれれば興梠も武藤も、きっと活躍してくれる。ホーム埼スタ、絶対勝つ!

    このコメントに返信

    2017年11月21日 11:39

  3. 3 匿名(IP:1.66.96.234 )

    後半からミシャ式の戦術にしたら相手をパニック状態にさせられるような気がする。

    このコメントに返信

    2017年11月21日 12:19

  4. 4 匿名(IP:126.33.81.140 )

    柏木と長澤なら、柏木が前にいた方が決定的な仕事ができると思うけど。
    いずれにしろ、今まで通り、長澤、柏木共に守備の意識は高く持った方が良い。

    このコメントに返信

    2017年11月21日 12:52

  5. 5 匿名(IP:118.108.186.163 )

    槙野が左で相手の攻撃を封じるとともに
    マウリがセンターから縦パス入れて攻撃のリズムを作り出していってくれるだろう
    ズラの言うとおり本物の浦和を見せたろう!

    このコメントに返信

    2017年11月21日 12:59

  6. 6 匿名(IP:126.234.48.3 )

    武藤じゃサイドは無理。守備はいいけど 攻撃に関してはダメ。

    このコメントに返信

    2017年11月21日 13:51

  7. 7 匿名(IP:126.234.48.3 )

    戦術より選手のモチベーションにかける!気合いだー

    このコメントに返信

    2017年11月21日 13:58

  8. 8 匿名(IP:119.106.92.180 )

    柏木のボール保持者に対して少し距離を開けすぎ。あの距離だと縦パスやサイドチェンジ楽々通してる。ホーム上海戦のフッキミドルの時も。

    このコメントに返信

    2017年11月21日 14:44

  9. 9 匿名(IP:153.229.146.247 )

    西川に足りなかったのは自信だったのかもしれないね。代表に呼ばれてもどったんでしょう。前半矢島で後半柏木がいいんじゃない?森脇のロングフィードを生かしたいけどDFをかんがえるとなぁ

    このコメントに返信

    2017年11月21日 15:06

  10. 10 匿名(IP:114.148.1.111 )

    航、左出来ないかな?
    おれとしては真ん中、マウリシオ槙野がいいなぁ。ハルビンの失点シーンは阿部ちゃんだし槙野ほとんど負けてなかったからね。それに守備だけ!ってなったほうが彼は生きる。右は森脇で

    このコメントに返信

    2017年11月21日 15:24

  11. 11 匿名(IP:106.154.51.135 )

    長澤は最近株を上げてるけど、そんなにいいかなという感じ。
    見ててあまり面白くない。
    攻撃では梅崎や駒井の方がわくわくする。

    このコメントに返信

    2017年11月21日 15:46

  12. 12 匿名(IP:49.98.151.37 )

    遠藤の左はリスク高い 右遠藤センター阿部ちゃん マウリシオ左槙野 やりなれてる面子でやるのが一番

    このコメントに返信

    2017年11月21日 16:39

  13. 13 匿名(IP:122.213.201.194 )

    マウが復帰して槙野は左でしょ、普通に。それより長澤のパフォが落ちてるのでベンチでもいいかも。この大一番で高木をスタメンでみたい。

    このコメントに返信

    2017年11月21日 17:36

  14. 14 匿名(IP:126.33.81.140 )

    長澤は守備が良いけど、攻撃では柏木の方が違いを生み出せるかな。小野、小笠原がトルシエから攻撃7対3のバランスの指示だったらしいけど、個人的には柏木、長澤は7対3で柏木が攻撃的な方が得点力が上がると思う。

    このコメントに返信

    2017年11月21日 17:41

  15. 15 匿名(IP:126.33.81.140 )

    確かにアルヒラルの攻撃に対しては4-4-2の方が守備からのカウンターがハマりそう。興梠とラファの2人で点取れそうだし。

    このコメントに返信

    2017年11月21日 17:46

  16. 16 匿名(IP:49.253.169.60 )

    スタメンはマウリシオが入って槙野左ってだけで他は変えないでしょう
    システムは第1戦を踏まえて4-4-2にするかもしれない
    とにかく今度の試合は面白さなど必要ない、どんな形でも良いので泥臭く優勝を勝ち取ってほしい

    このコメントに返信

    2017年11月21日 18:51

  17. 17 匿名(IP:49.97.107.66 )

    ミレシが大成付近をランニングしてました!

    このコメントに返信

    2017年11月21日 19:28

  18. 18 匿名(IP:124.208.111.200 )

    大一番なのになぜ高木で博打をする必要があるのか?まず高木とラファが両翼なんて状況にならないような試合運びをしてほしい

    このコメントに返信

    2017年11月21日 19:54

  19. 19 匿名(IP:49.97.101.147 )

    442は中盤が薄くなるんだよねー。この前の川崎戦でのガンバが途中から442をやって全くボールが持てなくなった。
    左は長澤でラファがトップで興梠がトップ下かな。興梠なら相手のボランチも見れるし。高木は後半から出した方が相手は嫌だろうね。
    マウリシオ、槙野のCBはやったことないから止めた方がいいね。オマルのマークはマウリシオが付いて、阿部はカバーリング中心でうまくいくと思う。それよりも槙野かな、あの下がって間合いを空ける、クロスを上げさせてしまう守備は修正が必要ですね。

    このコメントに返信

    2017年11月21日 20:19

  20. 20 匿名(IP:1.75.209.234 )

    早々相手を意気消沈させるのが理想だけど、拮抗した状態が続けば、もー気合いがカギになる。
    強い方が勝つのでは無く、勝った方が強い!

    このコメントに返信

    2017年11月21日 21:34

  21. 21 匿名(IP:126.237.42.102 )

    長澤のパフォーマンスが落ちたのは何が要因か。
    やれよ、信藤にやったみたいに。

    このコメントに返信

    2017年11月21日 22:01

  22. 22 匿名(IP:126.237.42.102 )

    武藤はボランチにコンバートさせたほうがいい。
    シュートスキルが壊滅的なのでゴール前に出させたら足枷になる。
    昨年も一昨年もコイツがひとつでも決めてればタイトル取れていた。

    このコメントに返信

    2017年11月21日 22:23

  23. 23 匿名(IP:124.140.212.89 )

    いくら 有利と言っても いきなり 点取られたら ちやらでしよう そしたら 追いつめられる感 はんぱないーよ まずは 守りしつかり‼

    このコメントに返信

    2017年11月21日 22:31

  24. 24 匿名(IP:58.80.245.114 )

    アウェイで引き分けは優位というけど、本当に1点とられたらちゃらだし、気を引き締めないとね。

    このコメントに返信

    2017年11月22日 06:19

  25. 25 匿名(IP:58.80.245.114 )

    いつだったか、かなり優位なアドヴァンテージを全く活かせなかった記憶があるから、とにかく1点取られたら状況はひっくり返るので、守りを固めつつ早めに得点が欲しい。

    このコメントに返信

    2017年11月22日 06:25

  26. 26 匿名(IP:182.250.253.228 )

    槙野マウリシオでCB、来年はこれを主に戦えばいいと思う。でも今週末にいきなりやるのは、無理かと。長澤を左に回しての442が、無難。

    このコメントに返信

    2017年11月22日 07:38

  27. 27 匿名(IP:49.97.92.213 )

    10 ハルビン云々の前に相手の右サイドいる2番のクラスの質が高いからあそこに槙野をおいて簡単に上げさせなければ大丈夫
    上げさせちゃったとしてもマウリシオと阿部ちゃんの連携でしのげると思う。

    このコメントに返信

    2017年11月22日 09:14

  28. 28 匿名(IP:126.199.129.253 )

    去年のcsでしょ?アウェイで1-0、さらにホームで先制したにもかかわらず、その後2失点してアウェイゴール差で敗北。相手にとっては2点取るというノルマは変わらないのに引きかえこちらは勝手に盛り上がって、勝手に焦って自滅。今回は1-1だから、相手を0に抑える以外は、6対4どころか何のアドバンテージもないと思った方がいい。阿部ちゃんのいうとおり第2戦勝った方が優勝。

    このコメントに返信

    2017年11月22日 13:57

  29. 29 匿名(IP:112.70.81.238 )

    縦関係の2トップ、って感じでも良かれと。

    このコメントに返信

    2017年11月22日 23:03

  30. 30 匿名(IP:222.150.212.251 )

    ボランチ一枚は辞めて欲しいなあ。相手も1トップ2シャドーに近い状況だったし、シャドーが外に逃げたときはその後ろのボランチがシャドーの位置に来ていたし、それに長澤あたりが着いていくと重心が下がり過ぎる。相手は中央に人数を割いてくる。だからはっきり言って、今の守り方だと相性が悪過ぎる。

    このコメントに返信

    2017年11月23日 02:47

  31. 31 匿名(IP:122.132.188.48 )

    6さん、22さん
    激しく、同意!!!
    守備をとるか、堀さんは、どうする? 守りに入っては、点とられるよね。。。

    このコメントに返信

    2017年11月23日 20:05

浦議ニュース