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▼決定機は作らせていないが、狙い通りでもない
浦和レッズは14日のヴィッセル神戸戦を1-1の引き分けで終えた。試合前の時点で鹿島アントラーズの勝利により、数字上は残っていた優勝の可能性が消滅し、来季のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の出場権を得ることがリーグ戦の目標になっていた状況で、3位の柏レイソルと4位の横浜F・マリノスが勝利を逃したチャンスを生かせなかった。6位のジュビロ磐田、翌15日に直接対決が残っていない5位のセレッソ大阪が勝利したことで、その目標を達成するのもかなり難しいものになってしまった。

堀孝史監督は日本代表の活動明けとなった槙野智章と遠藤航をスタメンから外し、18日のACL準決勝、上海上港(中国)戦が頭に強くあるのではないかと、少なくとも周囲からはそう見える選手起用を決断した。それだけに、このゲームがフワッとしたものになってしまったことは、チームにとっても決して良い印象を与えなかったのは事実だろう。

その神戸戦は前半4分に宇賀神友弥の個人的なミスが大きな割合を占める失点でスタートしてしまったが、流れの中でのプレーを見る限りにおいて、ボールをどこで奪うのかという点で統一感を欠いた。「自分のプレーが残念」と振り返った宇賀神は、前半のみの出場となった間について「守備のところで戸惑いがあった」としている。神戸が高い位置からプレスを掛ける姿勢を見せた試合で、浦和はそのプレスをいなすことができずに神戸にボールを回収される場面が多くなった。自然と神戸がボールを持って攻め込んでくる回数が増える中で、浦和はボールを奪えずにゴールを守る時間が長くなった。

神戸にボールを動かされる時間が長くなる中で、大きな決定機を作られたわけではない。もし、浦和の守備のコンセプトが「相手に持たせても、最後のところでしっかり守り切ればいい」というものなら、全く問題ないものだ。ところが、浦和が「なるべく高い位置でボールを奪って攻撃につなげよう」、あるいは「相手のボール保持を許さずに自分たちが保持する時間を長くしよう」という狙いだった場合は、うまく機能しなかったということになる。宇賀神は、それで言えば後者にあたると話した。

「良いプレスが掛かっていたとは思うけど、はがせないレベルのものではなかったはずで、もう少し自分たちのボールを持つ時間が長くなれば自分たちのゲームになったはず。特に前半の立ち上がりは前から奪いにいってハマらず、その中で頑張って守っていたという言い方になると思う。取りどころが定まらなかった部分の方が大きかった」

▼ボールと逆サイドのインサイドハーフがどう守るのか
その一端は、前半に散見された青木拓矢の横のエリアに入ってくる斜めのボールに対してインサイドハーフと青木が後ろ向きに走りながら対応している回数が多かったことにあるだろう。青木の前には矢島慎也と柏木陽介が並んでいたが、自分と逆サイドにボールがある時に、矢島と柏木は青木の横まで降りてこない。例えば、矢島の前にいる相手がボールを持っている時に、柏木が青木のラインまで下がればそのスペースは自然に埋まる。逆もまた同様だ。ところが、2人が高い位置をキープすることで、ボールと逆サイドにいる選手の後ろ側を使われてしまう場面が目についた。

矢島はそれを「4-1-4-1のデメリットの部分」とした上で、「(興梠)慎三くん、オレ、陽介くん、青木くんでできるひし形の間にいるボランチを誰が見るのか、自分が出ていった後ろをどう使わせないかは大事だと思う」とした上で「使われすぎると主導権を握られてやられている感じになってしまうけど、何回かは使われるものだと思う。悲観的になり過ぎることはないと思うけど、意図した形で守備をハメたという場面は少なかった」と話した。

中央の3人が、その3人によるゾーンディフェンスを構成しているという考え方をするならば、アタックしているボールサイドと逆の選手は青木のラインまで降りるのが原則になる。こうやって守った方が、シンプルに穴は少ない。そうやって守らないならば、出ていった選手がより強く相手に寄せて自由を奪い切るか、最終ラインの選手がそのエリアに入ってくるボールを迎撃するかといった別のアプローチも必要かもしれない。

後半に入ると西川周作が「前からいっても取れない感じになってしまったので、1回相手を前に置いた守備にしようと変えた」と話したように、浦和は当初のコンセプトを試合中に諦める結果になった。こうなってくると、ボールを持たせていてOKという意味合いは薄れ、ボールを持たれてしまった試合ということになる。そうした意味では、狙いをピッチ上で表現できなかった堀監督が「引き分けられて良かった」という言葉を残すのも無理のないところだろう。

神戸はポドルスキが「攻撃で多くのチャンスを作ることはできず、フリーランニングやパスによるコンビネーションを敵陣でもっとできたとは思うけど、そこが今のチームの課題」と話したように、「ボールを持っているだけ」になり、浦和は狙った守備がハマらずに「ボールを持たれている」となった。そうした両者のマッチアップになってしまったことで、ゴール前に入り込むシーンが互いに少ない、熱量の欠けた試合になってしまった感は否めない。

この引き分けで、現実的に浦和はACLでのタイトルを獲得することが今季の唯一にして最大のテーマになったと言って良いだろう。ハマらなかった高い位置からの守備をアジャストする方向にいくのか、低い位置で奪ってからのカウンターでの狙いを共有してボールを持たせることを許容するのか。大一番に、やってやるんだという選手たちの気持ちをより生かすためにも、全体の統一感をしっかり持たせたい。

※関連リンク
浦和復帰後の初ゴールとなった矢島慎也 堀体制で果たすべき役割は【轡田哲朗レッズレビュー/明治安田生命Jリーグ第29節神戸戦】


轡田哲朗

1981年10月30日生まれ、埼玉県出身。浦和生まれの浦和育ちでイタリア在住経験も。9つの国から11人を寄せ集め、公用語がないチームで臨んだ草サッカーのピッチで「サッカーに国境はない」と身をもって体験したことも。出版社勤務の後フリーに。

【守備のツボ】をおさえれば、どんなチームも絶対に強くなる!
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  1. 1 匿名(IP:223.218.240.186 )

    芸能人がピッチにもベンチにもいないから、心底楽しめて、それがとても良かった。

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    2017年10月17日 13:29

  2. 2 匿名(IP:153.216.1.22 )

    4-1-4-1はわりと自由が効くシステムじゃないかな。相手によってはサイドを残して4-2-3-1や4-4-2に可変出来る流れを掴んで欲しいような気がします。神戸戦のようなハイプレスを食らうと、どうしてもアンカーの負担か増えてしまう。そんな時は、神戸戦で言えば柏木か矢島が下り気味になってダブルボランチのようになるのも仕方無いような気がします。

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    2017年10月17日 15:19

  3. 3 匿名(IP:126.199.9.127 )

    自由がきくから難しいんだよ。特に日本人には。今、1ボランチをjリーグで採用しているチームは無いし、過去にも名古屋くらいしか継続してやっていたチームは無かったと記憶している。そもそも、プレッシング強度が弱い。普通に2ボランチにするか、5バック戻した方が失点自体ははるかに減るだろう。チャレンジするなら応援するけど、コンセプトがあやふやなままやってほしく無い。その時間を別の練習に割いた方が良い。やるならこのあいだのオーストラリア戦の代表くらい徹底的にやれ。

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    2017年10月17日 16:26

  4. 4 匿名(IP:126.245.11.233 )

    この人埼スタ行ってるのかな。寒かったが5.6番いなくて別にふぁっとしてないし選手交替は面白かった。選手コメントただつなぎ合わせてるだけ?

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    2017年10月17日 17:55

  5. 5 匿名(IP:182.167.164.205 )

    興梠とラファならば、442もやってみて良いのでは?試合中に4231にシフトするのも、効果的かと。いずれにしても、4バックを固めるのが大事かな?

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    2017年10月17日 19:07

  6. 6 名無しの浦和レッズサポーター(IP:218.110.135.184 )

    フォーメーションのことを言っているのに誰々の選手がどうのこうの言っている人は勘違いしているね。俺は、442で良いと思うけど。

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    2017年10月17日 19:31

  7. 7 匿名(IP:111.89.92.1 )

    俺は4-1-4-1は中盤の支配率を上げるには本来良いシステムだと思う。
    但し神戸戦では色々裏目に出てしまった。
    まず矢島、試合での動きとコメント見ると、戦術理解度の低さと献身性の低さが目立つ。
    矢島がもう少し効果的にポジショニングできて、ポゼッションに絡めれば武藤があそこまで守備に追われなくて済んだし攻撃ももう少し円滑にできたはず。何故長澤より重用されるのか理解できない。あのポジションはもはやシャドーじゃない事を理解できてない。
    サイドのズラも良くない。ボールを出そうにも動きだしが遅く、ズラが受ける態勢に入る前に他にボールが回ってします。ズラが裏を狙っても、遅すぎてバックパスされてしまい「俺に出さないんかい。」という表情を何回もしてた。お前の動きだしが遅すぎるからだよ。ハイボールには競り勝っていたけど柏木も興梠も遠い位置にいるので意味なし。4-1-4-1はミシャシステムと違って、もっと選手の距離を縮めてコンパクトにやらなきゃダメだ。
    ACL川崎第2戦や広州戦では出来てたので選手のチョイスによる問題が大きいと思う。
    宇賀神は期待していただけに本当にがっかりした。もう代表に呼ばれる事もないだろう。槙野がマシに見えた。

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    2017年10月17日 20:05

  8. 8 匿名(IP:14.8.0.128 )

    JもACLのようなモチベーションで戦ってください。以上

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    2017年10月17日 20:13

  9. 10 匿名(IP:222.145.152.102 )

    サイドをみると
    以前のWBとサイドハーフでは守備負担減ったけど攻撃が強化されたかというと…
    中央の強度とも関係して弱まってるし
    WBは3名で回してたけど、サイドの本職がそれほどいない

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    2017年10月17日 20:27

  10. 13 匿名(IP:182.251.242.17 )

    いやいや、今更守備なんかできるチームじゃないでしょ
    5年間攻撃の練習しかやってこなかったんでしょ
    マウリシオを3人ぐらい補強したなら分かるがそうじゃないでしょ
    だから明日は攻めるしかないんだよ
    浦和も川崎も守りきれるチームじゃない
    ホームで3点以上取るんだというぐらいの気合いで行かないとさ
    川崎戦や済州戦のような戦い方をすれば可能性はある
    何点取られてもいいんだよ。それ以上にゴールすれば決勝なんだよ?

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    2017年10月17日 22:18

  11. 14 匿名(IP:49.98.129.75 )

    田村が福岡では当たり前にやってた練習を浦和に来て堀監督になって初めて練習したなんて言ってた時点であの監督の練習がいかにおかしかったかよく分かったから少しづつ正常に戻してくれればいいよ。

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    2017年10月17日 23:46

  12. 15 匿名(IP:222.150.212.251 )

    申し訳ないけど、矢島はまだまだだな。客観的に見て、同年齢だったころの柏木と比較すると勝てる部分が無いと思う。柏木はもっと走るし、弱いなりに戦うし、キープ力があって、展開力、試合の流れを読む力があるよ。時々変なミスをするし、昔はすぐ不貞腐れていたけど。だから武藤を中央にして、高木か宇賀神を左サイドで使うべき。宇賀神こそ本職はあのポジションだろう。いつの間にか守備専みたいになってるけどもっとアピールしろよ。堀さん的には昔のバルサのペドロ、ビジャ、メッシのような3トップがやりたいのだろうけど。それには、サイドバックが余程高い位置で幅を取れないいけないし、そうする為にはビルドアップをSBを含めずに、キーパーを含めた中央4選手で完結させるバルサの哲学を模範しないといけない。

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    2017年10月18日 00:04

  13. 16 サッカー大好き(IP:182.251.243.12 )

    この課題を解決しないと後5節はACL3強(ガンバ、アントラーズ、フロンターレ)と残留争いのサンフ、Fマリノスなので、惨敗ラッシュになりかねんぞ

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    2017年10月18日 12:17

  14. 17 匿名(IP:126.233.134.205 )

    17 どこ見れば柏木より矢島の方が実力あるように見えんだよ

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    2017年10月18日 15:20

  15. 18 匿名(IP:218.42.170.20 )

    年に数十分しか機能しない無資格10番などより矢島くんと長澤くんの方がよほど実力は上じゃよ。

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    2017年10月18日 18:19

  16. 20 匿名(IP:126.34.23.229 )

    「引き分けられて良かった」じゃないんだよフヌケ。
    タ、ヌ、キ以上に現場にいる身で羞恥心がないのか。

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    2017年10月21日 19:58

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